知っておきたい出産費用まとめ!実際にかかるお金はどのくらい?

出産費用ってどれくらいかかるかご存知ですか?今回は、出産にまつわる費用や、知っておいてほしい公的制度をご紹介します。出産費用に不安を持っている方も、妊娠前で、どのくらいお金がかかるか把握しておきたい方も、ぜひ参考にしてくださいね。

出産費用とは妊娠してから出産するまでにかかるあらゆる費用のこと

妊娠するにあたって気になるのが、出産にかかる費用ですよね。
「出産費用」というと、分娩の費用を思い浮かべがちですが、妊娠が判明してから赤ちゃんを産むまでのすべての費用が含まれます。
今回は、実際に出産費用がどれくらいかかるのか、どんな制度を利用できるのかをご紹介します。



妊娠~分娩前にかかる費用

元気な赤ちゃんを産むために欠かせないのが妊婦健康診査です。
まずは、出産するまでに医療機関でかかるお金がどのくらいなのかを見ていきましょう。

妊婦健康診査~実質負担は2万円前後~

妊娠すると、おなかの中の赤ちゃんと妊婦さんの健康状態をチェックするため、また出産を無事に迎えるために、定期的に医療機関に通うようになります。
この妊婦健康診査にかかる費用は保険適用外のため、全額自己負担。
しかし、実際は子育て支援事業に基づく自治体の公費負担があるので、実際に支払う額はぐっと少なくなるのです。

【妊婦健康診査の費用】
健診に通う回数は、平均で14回。健診1回でかかる費用は5000円~10000円、トータルで10万円前後になります。

【公費負担】
◆公費負担額
厚生労働省の発表によると、妊婦健康診査の公費負担額の全国平均は、98,834円。(平成26年4月1日現在)
実際に支払われる額を都道府県別に見てみると、約6万4千円から約11万9千円と、自治体によって大きくばらつきがあります。

◆利用について
妊娠が判明してから役所に妊娠届を提出して母子手帳を発行してもらう際に、医療機関での健診の際に使える「受診券」もしくは「補助券」を受け取ることができます。
この券は、基本的には交付された都道府県内の医療機関が対象ですが、受診する都道府県外の医療機関が、お住まいの都道府県と委託契約を結んでいる場合は利用可能です。
また、委託契約を結んでいない場合でも、後程未使用の券や必要書類を役所の窓口等に提出すれば、自治体が定めた金額を返金してもらえることがあります。こういった情報は自治体のサイトにも載っているので、ぜひ確認してみてくださいね。

妊婦健康診査の公費負担の状況にかかる調査結果について 妊婦健康診査の公費負担の状況について(平成26年4月1日現在)
こちらを参考にさせていただきました。

検査費用~多くが公費負担~

安全な出産と、母子の健康のため、妊娠中はさまざまな検査が必要になります。こちらも保険適用外のため、自己負担で5万円前後ですが、その多くを公費で賄うことができるのです。

・血液型等の検査
・B型肝炎抗原検査
・C型肝炎抗体検査
・HIV抗体検査
・梅毒血清反応検査
・風疹ウイルス抗体検査
・血糖検査
・血算検査
・HTLV-1抗体検査
・子宮頸がん検査
・超音波検査
・性器クラミジア検査
・B群溶血性レンサ球菌

以上の検査が公費負担の対象です。(自治体によっては公費負担の対象にならないものもあります。)

トラブルがあったときにかかる費用

妊娠中にトラブルがあると、投薬・入院などの措置が必要になることがあります。そういった場合にかかる費用は、その症状によりさまざまです。

【入院】
妊娠悪阻・切迫流産・切迫早産などの入院1日に付き1万円~2万円。
個室の場合は更に料金が追加されます。(保険適用・高額療養費制度の対象になる場合があります)

▼高額療養費制度についてはこちらをご参照ください。

妊娠の経過や、出産ではトラブルが生じ入院や検査が必要なことがあります。そんなまさかのトラブルの際に医療費が莫大な額にならないよう助けてくれるのが高額療養費の制度です。私たちの強い味方、高額療養費についてご紹介します。 【投薬】
◆妊娠悪阻での点滴・吐き気止めの処方
◆貧血での鉄剤処方・鉄剤注射
◆血液検査で最近感染などの異常が見つかったときの治療
以上は保険適用となるため、かかる費用はそれほど高額にならないことが多いようです。

分娩でかかる費用

分娩でかかるお金は、出産する医療機関や、出産方法によって大きく異なります。それぞれどのくらいかかるのか細かく見ていきましょう。

出産育児一時金直接支払制度を活用して大金の準備は不要に

出産育児一時金等(出産育児一時金及び家族出産育児一時金をいう。以下同じ。)の医療機関等(病院、診療所又は助産所をいう。以下同じ。)への直接支払制度(以下単に「直接支払制度」という。)は、被保険者等(健康保険若しくは船員保険の被保険者若しくは被保険者であった者又は国民健康保険の世帯主若しくは組合員をいう。以下同じ。)が医療機関等との間に、出産育児一時金等の支給申請及び受取に係る代理契約を締結の上、出産育児一時金等の額を限度として、医療機関等が被保険者等に代わって出産育児一時金等の支給申請及び受取を直接保険者と行うことにより、被保険者等があらかじめまとまった現金を用意した上で医療機関等の窓口において出産費用を支払う経済的負担の軽減を図るものである。

出典:

www.mhlw.go.jp
出産時にかかる費用を知る前に、頭に入れておいてほしいのが、出産育児一時金のこと。
出産育児一時金の直接支払制度とは、簡単に言うと、出産にかかるまとまった一定のお金を、保険組合が医療機関に支払ってくれる仕組みのことです。

◆保険に加入していれば利用できる
医療保険(社会保険・国民健康保険など)に加入していれば、利用することができます。妊婦さんが専業主婦の場合、扶養している配偶者の加入している保険で賄われます。

◆直接支払制度を導入している医療機関で利用できる
制度の導入は任意のため、医療機関すべてで利用できるわけではありません。産院のホームページや窓口などで、事前に確認しておきましょう。

◆保険組合から支払われる額は42万円
医療機関が請求する金額が42万円を超えている場合、その上回った金額を窓口で払えばOK。妊婦さん自身がまとまった現金を準備する必要がありません。
また逆に、医療機関が請求した額が42万円を下回った場合、差額分は請求すれば受け取ることができます。

産科医療補償制度への加入金

産科医療補償制度とは、出産に関連して発症した重度脳性まひの赤ちゃんとその家族へ経済的補償をするという制度です。この制度に加入している医療機関で出産する場合、出産前にその掛け金を収める必要があります。

◆掛け金
1万6千円

◆補償内容
補償の対象に当てはまった場合、総額3000万円が支払われます。

産科医療補償制度
産科医療補償制度は、分娩に関連して重度脳性麻痺となった赤ちゃんとご家族の経済的負担を補償するとともに、脳性麻痺発症の原因分析を行い、再発 防止に役立つ情報を提供する制度です。 こちらのサイトを参考にさせていただきました。

自然分娩でかかる入院費~病院がゴージャスだと高額に~

自然分娩でかかる、分娩料・食費・新生児管理料などを含めた入院費用は、医療機関によって大きく開きがあり、40万円~80万円に設定されているところが多いようです。
また、以下のような条件によって費用が変動します。

◆産院の設備が豪華
個室・エステ付き・高級食材を使ったお祝い膳・入院で使用するグッズは医療機関側で準備してくれるなど、産院でのサービスが充実していると、かかるお金もそれなりに。

◆時間外分娩
夜間・土日祝日などの休日の出産の場合、ほとんどの医療機関で数万円が加算されます。

◆出産時に何かしらの処置が必要になった場合
陣痛促進剤の投与・吸引分娩・鉗子分娩・輸血といった処置が必要になると、その分の費用も請求されますが、多くが保険適用に。

帝王切開~保険適用に~

帝王切開での出産で必要な費用は、40~100万円。
自然分娩での出産と同様に、病室のランクや出産時間帯などによっては高額になります。
また、帝王切開での出産は保険適用になるので、最終的には自然分娩よりも費用がかからないこともあるようです。

▼帝王切開での出産の費用についてはこちらもご覧ください。 帝王切開は、誰でも選択できる出産方法でしょうか。そして一番気になる費用についてはいくらくらいなのでしょう。今では5人に1人が帝王切開で出産されているといわれています。自然分娩と思っていたらまさかの帝王切開!という方へ帝王切開でかかる費用についてまとめてみました。

無痛分娩~自然分娩+10万円前後~

無痛分娩は原則保険適用外。
一般的に自然分娩にかかる費用にプラスして10万円前後の費用がかかります。

◆麻酔や促進剤を使う量によって多少変動
◆費用は個人病院<一般病院<大学病院で高い
◆自然分娩同様病室のランクやサービスによってはさらに高額に
◆吸引分娩や鉗子分娩などの医療措置が取られた場合は保険適用に

▼無痛分娩の費用についてはこちらもご覧ください。 日本では、海外ほどメジャーではない無痛分娩。その理由としてそのリスクはほとんどないのにも関わらず、正しい知識が浸透していないというのが挙げられます。そのため、多くの日本女性は出産時に痛みを経験することになります。ここでは、出産時の痛みを和らげる無痛分娩の費用についてご紹介します。

分娩の入院費以外でかかる費用

出産の際には、分娩料や入院費以外でもさまざまな費用がかかります。

◆ママの飲み物や食べ物
入院中はママの飲み物や、おやつなどが必要になることも。

◆赤ちゃんの検査
生まれたばかりの赤ちゃんに対して、先天性代謝異常スクリーニング検査・黄疸検査・聴覚検査・臍帯血検査などが行われます。特に聴覚検査はオプション扱いで、5千円~1万円。他の検査は新生児管理料に含まれていることが多いようです。

◆ママの体調が思わしくないとき
ママの体の回復が良くなかったり、異常が見つかったりすると、すぐには退院できないことがあります。



出産費用のその他の費用

出産にかかる費用は、実は医療機関に支払うお金だけではありません。
実際にどんなことにお金がかかるのかをご紹介します。

交通費~遠方の医療機関や里帰り出産~

【里帰り出産】
里帰り出産の際には、当然ですが自宅から実家への交通費がかります。
また、里帰り出産をする場合、多くの医療機関では、安定期に一度受診する必要があるので、交通費は最低でも2往復分かかるということになるでしょう。

【遠方の医療機関を受診】
自宅近くにお産を扱っている医療機関がなかったり、リスクがあって近隣の医療機関では出産できない場合など、遠方の医療機関を受診しなければならない場合はそこまで通うために費用がかかります。

【実際の交通費の例】
筆者の場合ですが、実家のある隣県の産院に妊娠判明当初から通っていました。
臨月までは実家から通い、往復で2500円、そのうちの半分くらいは乗換駅からタクシーを使ったことも考慮すると、40000円程かかっていました。

飲食費~つわりや栄養の考慮でかさみがちに~

妊娠すると、やっぱり赤ちゃんのために安全や栄養を考慮して食事を摂りたいですよね。そうすると、どうしても食費はいつもより高くなってしまいがち。
また、つわりである一定の食べ物ばかり食べてしまうことも多いもの。特にフルーツは食べやすいので、ついついたくさん購入してしまって、レジでその金額にびっくり!ということもあるようです。

マタニティグッズや出産準備品にかかる費用~個人差が大きい~

【マタニティグッズ】
腹帯・服などの購入でかかる費用。
いろいろなものを揃えると、5万円前後かかります。
しかし、最近はもともと持っている服で済ませてしまう妊婦さんも多いようです

【出産準備品】
入院準備品や赤ちゃんを迎えるために準備する品にかかる費用です
こちらも個人差が大きく、全部で5万円~10万円程度。

内祝い~いただいた額に応じて~

出産はとてもおめでたいこと。親族の方やご友人からお祝いをいただくこともありますよね。
内祝いは、いただいた額の半分の額の品をお返しするのが基本です。(高額の場合は3分の1の程度とも)

▼内祝いについてはこちらもご覧ください。 いざ出産内祝いを贈ろうとした時、「あれ?これでいいのかな?」と戸惑うママは多いもの。戸惑う理由の一つとして「出産内祝いのマナーがわからない」ということが挙げられます。戸惑ったり悩んだりしないように、出産内祝いのマナーについて理解を深めておきましょう。

お金のことは事前に調べておこう

出産にかかる費用は多岐にわたります。
細かく1つ1つ見ていくとその額の多さに驚いてしまうかもしれません。
けれど今は公的な補助もちゃんとあるので、身構える必要はありませんよ。
もしわからないことがあれば、受診している産院や、お住まいの自治体窓口で相談してみてくださいね。