アトピー性皮膚炎の症状と間違いやすい皮膚炎7つ

お子さんのアトピー性皮膚炎に悩まされているママや、もしかしたらアトピー性皮膚炎かも?と思っているママに読んで欲しい、アトピーに似た症状の他の皮膚炎についてのまとめです。なかなか改善しない場合、もしかしたら他の病気かもしれませんよ?

それって本当にアトピー?

子どもの肌がガサガサで、痒みもあるみたい…これってもしかしてアトピー性皮膚炎?と思ったことがあるママは多いのではないでしょうか?

アトピー性皮膚炎は昔からある皮膚の病気で、なかなか治らない大変な病気というイメージがあるかもしれません。けれど実はアトピー性皮膚炎以外にも、症状が似ている皮膚炎や湿疹はたくさんあります。

どれも基本はきちんと診察を受けて、お医者さんの指示通りに過ごせばきちんと治っていくものですから、自己判断せず受診するようにしましょう。
ここではそんなアトピー性皮膚炎に似た症状の皮膚炎や湿疹についてご紹介します。



アトピー性皮膚炎の定義と症状

アトピー性皮膚炎の定義

アトピー性皮膚炎の定義は、

●アトピー素因であること
●痒みをともなう湿疹があること
●何度も繰り返すこと

この3つとされています。
「アトピー素因」とは簡単に言うと、「アレルギー体質」ということ。つまりアレルゲンに対して反応しやすい体質ということです。

アトピー性皮膚炎の症状

アトピー性皮膚炎の症状は、

●皮膚は水分が少なく乾燥した状態
●鱗屑(りんせつ)と呼ばれる、フケのように白くカサカサしたものが落ちる
●紅斑(こうはん)と呼ばれる赤い腫れや、丘疹(きゅうしん)と呼ばれるドーム型に盛り上がった湿疹
●強い痒みをともなう大きめのしこりである痒疹(ようしん)
●水ぶくれ(水泡/すいほう)や、掻きこわした後にできるかさぶた(痂皮/かひ)
●皮膚の浅い部分がはがれてただれた状態の糜爛(びらん)
●掻き壊しを繰り返して皮膚が固くなってしまった状態である苔癬化(たいせんか)

などがあります。

アトピーと間違いやすい症状1. 接触性皮膚炎(せっしょくせいひふえん)

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症状や特徴

特定のものが皮膚に触れることによって起こる肌の炎症のことを「接触性皮膚炎」と言います。外部からの刺激を受けた箇所だけに症状が起こり「かぶれ」とも呼ばれます。金属アレルギーなどもこれに含まれます。

症状として、「紅斑」「丘疹」「水疱」などがあります。
「刺激性皮膚炎」と「アレルギー性皮膚炎」にわかれていて、刺激性皮膚炎はアレルギーの有無に関係なく原因となる物質に触れてから数時間以内に症状があらわれます。

アトピー性皮膚炎との違いや対処法

アトピー性皮膚炎と似ているのは、アレルギー性皮膚炎です。こちらは原因となるアレルゲンを除去することで、比較的容易に症状の改善が見られます。



アトピーと間違いやすい症状2. 汗疹(あせも)

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症状や特徴

あせもには「水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)」「紅色汗疹(こうしょくかんしん)」「深在性汗疹(しんざいせいかんしん)」の3種類があり、通常よく見られるのが紅色汗疹です。

「紅斑」の症状が見られ、痒みがあるため掻きむしって「とびひ」になってしまうことがあります。

アトピー性皮膚炎との違いや対処法

汗をかきやすい部分にできるのが特徴で、治療法としてはステロイド剤を塗布するのが一般的です。家庭では皮膚を清潔に保ち、シャワーやエアコンを有効活用しましょう。

アトピーと間違いやすい症状3. 脂漏性湿疹(しろうせいしっしん)

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症状や特徴

特に赤ちゃんに多い湿疹で皮脂腺が多い頭皮や顔に起こりやすい湿疹です。思春期以降に発症する場合もあり、赤ちゃんの場合は自然治癒する場合がほとんどですが思春期以降に発症した場合は慢性化することがあるようです。
また、赤ちゃんの場合もまれに治癒せずアトピー性皮膚炎に移行する場合もあります。
落屑(らくせつ)のある「紅斑」が主な症状です。

アトピー性皮膚炎との違いや対処法

マラセチア菌(癜風菌)という皮脂を好むカビ菌の関与が考えられるため、その菌に有効な真菌薬やシャンプーを使用して対策します。

まれにアトピー性皮膚炎と診断されたのに実は脂漏性皮膚炎だった!もしくはその逆だった、という声を聞きます。本当にまれなことではありますが、もし出されたお薬を使用していても症状が改善されない場合などはセカンドオピニオンを探すのもひとつの方法です。

アトピーと間違いやすい症状4. 皮脂欠乏性湿疹(ひしけつぼうせいしっしん)

症状や特徴

乾皮症(かんぴしょう)とも呼ばれる皮脂欠乏性湿疹は、肌の表面がガサガサしたりひび割れができることで痒みをともない、掻きむしってしまうことで湿疹ができることを言います。
主な症状に、「落屑」や亀裂が見られます。

アトピー性皮膚炎との違いや対処法

外用薬を塗布して保湿を行うことが、主な治療方法です。炎症がある場合はステロイド剤を、かゆみが強い場合は抗ヒスタミン剤(内服薬)などが処方されますが、基本はワセリンなどの刺激の少ない保湿剤で対策します。
アトピー性皮膚炎の素因がある場合の発症も考えられるため、長引く場合などは再診することも必要です。

アトピーと間違いやすい症状5. 単純性痒疹(たんじゅんせいようしん)

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症状や特徴

痒みの強い皮膚の盛り上がりができます。この皮膚の盛り上がり(ぶつぶつ)は他のものよりかたいのが特徴です。虫さされが慢性化して起こることが多く、アトピー性皮膚炎の症状のひとつとして現れる場合もあります。

アトピー性皮膚炎との違いや対処法

ステロイド剤を処方される場合が多く、痒みが強い場合は抗ヒスタミン剤なども処方されます。

アトピーと間違いやすい症状6. 疥癬(かいせん)

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症状や特徴

ヒゼンダニというダニが皮膚に寄生して起こる症状で、人から人へ感染します。約1〜2ヶ月間の潜伏期間があり、寝具の共有などでも感染する場合が有ります。

疥癬トンネルや丘疹などの症状がみられ、疥癬トンネルは手のひら・指の間・指の側面に多く見られます。丘疹はお腹・胸・足・腕に多く発生し、激しい痒みをともないます。

アトピー性皮膚炎との違いや対処法

ヒゼンダニを駆除することを目的としたお薬を処方されます。飲み薬及び塗り薬を使用し、痒みが強い場合は飲み薬に抗ヒスタミン剤が追加されます。

アトピーと間違いやすい症状7. 乾癬(かんせん)

症状や特徴

「鱗屑」や「紅斑」の症状が見られ、原因ははっきりとわかっていません。不規則な生活やストレス、その他様々な要因があるとされています。
一旦治ったと思ってもまた同じ場所に繰り返し症状が出ます。また、放っておくと徐々に悪化していくのも特徴です。

症状の改善がなかなか見られず、長期的に付き合わなければならない場合が多くあり完治は難しいとされています。ただし症状のない状態を保つことは可能なので、定期的に受診をし食生活の改善などを行っていく必要があります。

アトピー性皮膚炎との違いや対処法

塗り薬などで経過を見ますが、あまり改善されないような場合は紫外線照射などを行ってくれる病院もあります。
繰り返すことや、なかなか治らない点からアトピー性皮膚炎と勘違いされる場合もあり、注意が必要です。

アトピーの症状を見分けるのは難しい

信頼できる病院を見つけましょう

ここで紹介した他にもアトピー性皮膚炎に似た症状の皮膚炎や湿疹があり、そのほとんどが素人でははっきりと診断することが難しい病気です。専門の皮膚科医でも、まれに症状を見誤る場合もあるというくらいですから「なにかおかしいな?」と感じたら自己判断せずにしっかりと皮膚科を受診しましょう。

ステロイド剤などの強めのお薬を処方される場合も多いので、間違ったお薬を使用すれば悪化する場合もあります。少しでも早く治してあげるために、ママは大変かもしれませんがプロであるお医者さんの判断を仰ぎましょう。