中絶の費用はいくらかかる?手術方法や流れ、リスクなどを解説

妊娠しても、やむを得ず赤ちゃんを諦めなければならない場合や望まない妊娠だったという場合があります。そうしたケースでは、早い段階で人工妊娠中絶の手術が必要に。実際にどのような流れでどういった手術が行われるのでしょうか。中絶にかかる費用とあわせて解説しましょう。

妊娠かも?と思ったら

妊娠したかもしれないという事実が喜ばしいこともあれば、そうでないこともあるでしょう。
妊娠という事実は女性にとって非常に大きな出来事です。そのため、出産という選択ができないケースも少なからずあるのが現実です。
出産しない、妊娠を継続しないと決めた場合、「人工妊娠中絶」となります。一般的にはよく「おろす」という言葉が使用されたり、単に「中絶」と言われることもあります。

中絶には法律で定めがあります

妊娠中絶は母体保護法に定めがあり、どういった場合に手術を行ってよいのかというのが決められています。簡単に言うと、
1 健康上の理由で妊娠・出産が母親にとって大きな負担となる場合
2 経済的に無理であると判断された場合
3 強姦(レイプ)されて妊娠してしまった場合
の3つの場合のみ、中絶の手術は認められています。

このように文字にすると難しく感じますが、妊婦さんが”困っている”という事例はそのほとんどがこうした理由が背景にありますので過度に心配する必要はないでしょう。
なお、妊娠中絶は認定された限られた医師しかできませんし、中絶手術が受けられるのにも期限があります。妊娠22週以降は中絶手術が受けられないため、早めに受診しましょう。「本当に妊娠していたらどうしよう」「どのクリニックに行けばいいの」と悩む方も多いのですが、時間が経つほど胎児も成長し、手術による体への負担も大きくなります。
まずは、産婦人科を受診して、妊娠の事実・妊娠週数を確かめるのが第一歩と考えてください。

母体保護法について
日本産科婦人科学会 *こちらのサイトを参考とさせていただきました



妊娠検査薬で陽性が出るのはいつ?

妊娠検査薬の使用は生理予定日の1週間後が目安

生理が遅れている、妊娠の可能性のあるセックスに心当たりがあるというような場合、妊娠が疑われます。そうした場合にはまず妊娠検査薬を使ってみるという方が多いでしょう。

妊娠検査薬の精度は非常に高いと言われていて、判定結果は信頼できるとする声が多いですが、それは正しく使用した場合に限ったこと。まずは正しい使用時期を知っておく必要があります。

妊娠検査薬は、次の生理予定日を1週間過ぎてから使用しましょう。妊娠検査薬の仕組みを簡単に説明すると、妊娠すると分泌されるホルモン量を尿から測定し、そのホルモン量が一定以上である場合に”陽性”(妊娠している)と判定するようになっています。妊娠していても、ホルモン量が少ない場合は陰性(妊娠していない)と間違った判定がでることもあります。
妊娠の判定に使用されているホルモンの量が十分となるのが生理予定日の1週間後。正しい結果を知るためにも、生理予定日の1週間後までは待つ必要があるのです。

生理予定日が分からない場合は?

生理不順という方や生理予定日が分からないという方は、いつ妊娠検査薬を使用すればよいのでしょうか。
次の生理予定日が分からない場合は、セックスの日を基準にすることもできます。一般に、妊娠の可能性のあるセックスから3週間後が妊娠検査薬の使用時期の目安と言われています。それ以前に妊娠検査薬を使用した場合は、先述の通り、正しい妊娠判定ができない可能性が高いでしょう。

妊娠検査薬の使用に関しては、早い段階で使用しても”OK”という情報もありますが、より正確な判定を得るためにも妊娠検査薬の使用時期は守りたいものです。なお、妊娠検査薬で陽性反応が出た場合は妊娠している可能性が高いと思われます。正しい妊娠時期の確認する必要もありますし、早い段階で医師を受診しましょう。

中絶ができる時期はいつからいつまで?

中絶ができるのは妊娠22週未満

妊娠を中断する”中絶手術”。その詳細に関しては、法律によって定められているのですが、中絶手術ができる時期にも定めがあります。

妊娠中絶の手術ができるのは、妊娠22週未満。つまり妊娠22週に入ると法律で中絶が認められていないため、どんな理由があっても中絶することはできなくなります。
一方、妊娠21週6日までは中絶ができるとはいえ、早い段階で手術を行うほうが母体への影響・負担も少なくなるとされています。そういった背景から、中絶手術の多くが妊娠12週ころまでの妊娠初期に行われているようです。
不安があるかもしれませんが、まずは早期に受診し、医師としっかり相談する必要があると言われるのもそのためです。

妊娠22週っていつ?妊娠週数の数え方について

初めての妊娠という方の場合、妊娠22週と言われてもピンと来ないかもしれませんね。妊娠22週は妊娠6ヶ月と3週のころですが、産科では週数で表すのが一般的です。

では、妊娠0週目というのはいつなのでしょうか。
妊娠0週目、すなわち妊娠のスタートは最終月経がはじまった日です。つまり、最後の生理が始まった日から妊娠生活も始まったと数えます。そのため、妊娠検査薬が使用できる生理予定日の1週間後というのはすでに妊娠5週目にあたります。
妊娠週数の最終的な判断は、産婦人科を受診した際に胎児の発育と合わせて計算されることに。妊娠週数は胎児の発育の目安であると同時に、出産予定日の算出にも用いられるため、産婦人科を早い段階で受診して確定する必要があります。もちろん、中絶を希望される場合は、中絶時期の目安としても重要ですよね。



中絶の費用はどのくらいかかる?

妊娠週数によって手術は異なる

中絶手術の費用についてお話しする前に、手術について少しご説明しましょう。

妊娠中絶の手術は妊娠22週未満にのみ認められているということは先述しましたが、妊娠週数によって手術内容が異なるため、費用も変わってきます。
妊娠11週6日までは妊娠初期と言われ、胎児の大きさで見ても中絶手術がしやすいと言われています。そのため、妊娠初期の手術は比較的多くの産婦人科で行われています。中でも、妊娠9週あたりまでが手術が行いやすく、遅くても妊娠初期に手術を行うほうが母体への負担も少ないと言われています。
妊娠検査薬が使用できるのは妊娠5週ですので、ゆっくりしている時間はありません。すぐに受診する必要があります。

妊娠12週未満が妊娠初期とされるのに対し、妊娠12週から妊娠21週6日までの妊娠中期に行われる手術は、赤ちゃんがすでに子宮の中で育っているために分娩に近いような形で中絶手術が行われることに。また、中期の中絶は「人工死産」という取扱いになるため、死亡届の提出といった手続きも必要になります。

妊娠初期で15万円、妊娠中期では50万近くかかることも

さて、中絶費用は手術の内容によって異なりますが、具体的な金額の目安をご紹介しましょう。
妊娠初期の中絶手術では、検査・手術などの費用をあわせて10~15万円程度です。”検査”とは手術前の妊娠の判定のために行われる検査や血液検査などのことで、手術を受ける場合には不可欠なものです。
一方、妊娠中期の中絶費用は、検査・手術に加えて相応の入院日数が必要になること、手術がより難しくなることから20~50万円ほどと幅が出てきます。妊娠13週前後の手術でも35万円ほど、妊娠16週以降になると手術だけで45万円ほどとも言われています

なお、妊娠初期・中期といった区分だけでなく、妊娠週数によって必要な処置が異なることもありますし、クリニックによっても費用は若干変動します。経済的な事情がある方は費用が気になるところではありますが、病院探しをしている間にも赤ちゃんはどんどん成長してしまうことに。できるだけ早い段階での手術が費用面でもご自分の体調の面でもよいということは忘れないようにしてくださいね。

中絶の手術方法 ・流れは?

妊娠初期

まず、中絶手術を行う場合は麻酔をかけるため前日の夜から絶飲食(飲み物も食べ物もダメ)となります。妊娠初期の中絶手術では器具を挿入して手術を行うため、子宮口を広げる処置がとられる場合があります。そのために、手術の前日に受診が必要というケースもあります。子宮口は細い器具を入れて徐々に広げるような方法が一般的です。

妊娠初期の中絶手術は掻把法(そうはほう)と吸引法のふたつがあります。
掻把法とは、子宮の中を掻きだすような術式で、吸引法とは文字通り子宮の内容物を特別な機械で吸引して取り出す術式です。医師が正しい技術をもって行えばどちらの術式も安全という声があり、どちらの手術でも短時間で手術は終わります。

なお、妊娠初期の中絶に関しては、事前に電話でのカウンセリングを条件に、受診当日に手術を行うクリニックもあるようです。一般的には妊娠の判定や血液検査を行い、手術の方法に関する説明を受けた上で改めて手術の予約をすることになるでしょう。

妊娠中期

中期の中絶手術は妊娠初期とは全く異なる方法で行われます。中期中絶では実際の分娩に近い形が採られるのです。
赤ちゃんを出産する際は陣痛が自然に起こるのを待つケースがほとんど。それに対し、中絶の場合は赤ちゃんを取り出すために人工的に陣痛を起こすということになります。そのため、母体には相応の負担がかかることや入院設備があるかどうかなど病院の条件も加わるため、より限られた病院でしか中期中絶の手術は受けることができません。

まず、手術の数日前から細い管のようなものを入れて、子宮口を広げる準備を始めます。手術当日になると、陣痛促進剤を投与して強制的に陣痛を起こし、流産させます。あわせて、胎盤などの子宮内容物を除去します。また、出産時と同様に、子宮の戻り具合(子宮の大きさが正常に小さくなっているのかどうか)を確認するために数日間は入院することになるのが一般的です。

手術には入院が必ず必要なの?

中絶の手術は必ずしも入院が必要というわけではありません。
中期の中絶手術は母体への負担も大きいために数日は入院することになりますが、妊娠初期であれば日帰りでの手術を行うところもありますし、入院しても1泊というケースが多いようです。
日帰り手術と言っても、麻酔を使用しているため、術後数時間は病院内での安静となります。前日に受診して処置を受けるというケースもありますし、手術当時は丸一日拘束されるイメージがよいでしょう。朝早い時間に入院し、夕方以降に病院を後にすることが多いようです。出血量が多い場合など、経過に心配な点がある場合はそのまま一晩様子を見ることになることも。

もちろん、手術当日から数日間は安静な生活が原則です。術後の検診までは、
*シャワー浴のみ
*抗生剤などの薬を服用する(感染症予防のため)
*仕事・学校に制限がある
というように、医師の指示に従った生活となります。入院が不要でも、体には負担がかかっていることを忘れないでくださいね。

また、手術を受ける際に説明がありますが、妊娠初期の中絶手術では2週間前後、中期の中絶手術では1ヶ月近く術後の出血が続きます。個人差はありますが、その間はまだ完全に元の状態に戻っていないと考えてからだを気遣う生活をしてくださいね。

手術の痛みはどのくらいあるの?

初期の中絶手術では麻酔で痛みを緩和

妊娠初期に受ける中絶手術の場合、手術中は麻酔をかけるためまず痛みを感じることはないと言われています。手術前の処置として、子宮の入り口を広げる処置を行いますが、その際に痛みを感じたという方も。また、手術後に麻酔が切れた後、子宮の収縮による痛みを感じるという方もいます。これは自然なものですのでさほど心配はいらない類の痛みです。
ただし、術後の健診までに強い痛みを感じたり、大量の出血を伴うような場合は受診が必要です。合併症などの可能性が考えられます。

中期の手術は陣痛のように激しい痛みを伴う

初期の手術では大きな痛みを伴うことはまれですが、妊娠中期となるとそうはいきません。
中期の中絶手術では、陣痛促進剤を投与し陣痛を起こしますので、子宮収縮による強い痛みを感じます。また、赤ちゃんの出口である子宮口も強制的に広げることになりますので相応の痛みを伴うと言われています。あわせて、出血もあります。こうした痛みや出血は、術後数日は続くと思っておいた方がいいかもしれません。

特に妊娠中期の中絶では、患者さん自身も痛みによって肉体的・精神的な苦痛を体験することになります。今は出産できないという時期の生理の遅れは見逃さず、早い段階で医師を受診して手術を受けられることをおすすめします。

中絶に必要な書類、準備は?

胎児の父親の同意が必要に

妊娠中絶手術を受けるには、必ず同意書が必要です。日本における中絶手術には、必ず配偶者(夫)のサイン・印鑑のある同意書がなければならないと母体保護法において定められているのです。結婚していない場合は、パートナー、つまり胎児の父親のサイン・印鑑が必要に。

日本では胎児の父親・母親の両者の同意がなければ、妊娠中絶の手術を受けることができません。これは、どの病院へ行っても同じです。ただし、場合によっては同意書が不要となるケースもあります。たとえば、強姦(レイプ)による妊娠の場合や相手と連絡がつかないなど、自分の意思ではどうにもできないような場合は産婦人科の医師に相談してみましょう。助けとなってくれる場合があります。

その他に必要なものは?

手術を受ける際には、手術の内容や麻酔を使用することに対する同意も必要となります。これはどういった類の手術にも言えることですが、非常に重要なことです。分からないこと・不安なことは事前に医師に確認しておきましょう。
同意書の他にも病院側が定めた持ち物がある場合があります。指示がある場合にはそれに従ってください。
たとえば、少量の出血を伴うことがあるため、生理用ショーツとナプキンは持参したほうがいいかもしれません。手術の当日に帰宅するという方は、帰宅時に麻酔のせいで若干足元がふらつくこともあります。ハイヒールなどは避けて歩きやすい服装・脱ぎ着しやすい服装がいいでしょう。

中絶の手術のリスクは?

どんなに安全で簡単な手術でも、治療にリスクはつきものです。中絶手術におけるリスクにはどのようなものがあるのでしょうか。

初期の手術で考えられるリスク

妊娠初期の手術で考えられるリスクは、
*麻酔へのアレルギー反応
*子宮内容物(胎盤など)の取り残し
*子宮穿孔(しきゅうせんこう:使用した医療機器によって子宮に穴が開く)
*大量出血
*子宮内感染
があります。

子宮の向きや形、胎児の状況などによって、こうしたリスクが避けられなかったというケースもあるとか。初期の手術では、麻酔を使用することで痛みのない手術が受けられますが、持病によっては麻酔が大きなリスクとなることもあります。これまでの病気や手術の経歴、喘息をはじめとした持病の有無については予め医師に申告するようにしましょう。麻酔がききにくいと過去に言われたことがあるという方も相談しておくといいですね。

中期の手術で考えられるリスク

妊娠中期の手術で考えられるのは、
*子宮破裂
*大量出血
*子宮内感染
といったリスクです。

中期中絶では、陣痛促進剤で強制的に子宮を収縮させます。陣痛促進剤は誘発分娩やなかなかお産が進まない場合等にも使用されているものですが、投与量によっては陣痛が強すぎて子宮破裂を起こす危険性があるため慎重な管理が必要です。また、中期の中絶手術では、子宮がしっかりと収縮しないことが原因で多量の出血を伴うという危険性も。

手術には必ずリスクはつきものです。過度に不安になる必要はありませんが、医師にしっかりと説明をうけ、納得した上で手術を受けることが大切です。

後遺症が残ることも?

今回は中絶という選択をした方でも、またいずれは赤ちゃんを授かりたいと思う方もいらっしゃることでしょう。

中絶をしたからといって、必ずしも赤ちゃんができにくくなるというわけではありません。手術が安全に行われれば、子宮はほとんど元通りの状態に戻ると言われています。ただし、子宮内感染を起こした場合や中絶手術を繰り返した場合は着床しにくい状態となってしまうこともあります。術後の生活には十分に気を付けましょう。

何のトラブルもなく適切に手術が終えられた場合でも、ホルモンバランスが崩れたり、卵巣の機能が低下したりといった問題が出ることもありますし、患者さん自身が精神的にストレスを感じてしまうということも少なくはありません。特に、こころに負い目を感じる方は多いとも言われていますので、中絶後にご自身の体に異変を感じたら、再度受診したほうがいいでしょう。精神的な負担を減らすこともできるかもしれません。

未成年の中絶について

親の同意書が必要に

妊娠の中絶には、胎児の父親の同意が必要であるという点は、先にご紹介した通りです。結婚している場合は配偶者(夫)となりますが、未婚の場合でも必ずパートナーのサイン・印鑑が必要です。では、未成年の中絶に関してはどうなっているのかというと、胎児の親いずれか、あるいは両方が未成年であっても、中絶手術には同意することができるというのが法律上の解釈です。

しかし、産婦人科では、未成年者の中絶では親の同意書を必要とするのが一般的。受診の際に未成年であることが確認された場合は、医師から親の同意書を提出するよう促されることになるでしょう。胎児の父親が未成年である場合、その親に話すかどうかはさておき、母親である患者自身が未成年である場合は親の同意を得る必要があります。

母体保護法について
日本産科婦人科学会 *こちらのサイトを参考とさせていただきました

もしも…のことを考えて親には必ず話しておきましょう

望まない妊娠をしていることを親に告げる、というのは大変勇気のいることかもしれません。そう簡単に誰かに相談できるものでもないので、ひとりで抱え込む方が多いのも事実です。

しかし、手術にはどんなに安全なものでも”リスク”が伴います。もし、万が一のことがあったら、未成年である患者さんの場合は、親御さんに判断をゆだねることもあります。その際に親御さんが妊娠や中絶の事実を知らないと様々な判断が遅れることにもなりかねません。
また、安全に手術が終了したとしても、術後は麻酔のせいもあり体調がすぐれないかもしれません。妊娠初期の手術でも数日は安静が基本の生活です。それをひた隠しにするのは難しいものです。
中絶は妊婦さんにも少なからず負担のかかるものです。体のことを第一に考えると、親の同意は不可欠なのです。

中絶ができる薬はあるの?

日本では薬による中絶は禁止されています

「中絶できる薬がある」という情報を手に入れたという方もいらっしゃるかもしれません。
確かに、「妊娠中絶薬」というものが存在しないわけではありませんが、日本では未承認の薬であり、法律において譲渡・販売は禁止されています。

「薬を飲んで中絶できるならリスクも少ないのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、妊娠中絶薬は膣からの大量出血や重大な感染症のリスクがある薬です。使用が認められている欧米でも医師の厳重な管理が必要とされていて、処方箋がなければ購入できません。また、服用から数日は激しい腹痛・出血・下痢・吐き気などの強い副作用があることが分かっています。そのため、個人の判断で使用することは大変危険です。
インターネットでの販売も禁止されていますので、個人で輸入することもできません。

安易な判断はトラブルのもと!

「妊娠のことを誰にも話せない」と悩んでいる方にとって、薬で中絶できるというのは都合がいいのかもしれません。しかし、通信販売されているものはそもそも違法なものですので、安全であるかどうかの保障はありません。場合によっては健康被害のもととなることもあります。また、中にはお金を振り込んでも商品が届かない詐欺という可能性も。

つい安易な方法が頭をよぎることもあるかもしれませんが、トラブルのもとです。何より、大量出血や感染症など重大な健康被害がでるリスクを考えると、決して良い選択ではないことはお分かりいただけるかと思います。必ず、医師を受診するようにしましょう。

個人輸入される経口妊娠中絶薬(いわゆる経口中絶薬)について | 厚生労働省
*こちらのサイトを参考とさせていただきました

いつ受精したのかはどうしたら分かる?

受精のタイミングは排卵から1日以内

今回の妊娠、いつ受精したのか気になるという方は、まず排卵日を特定する必要があります。

女性のからだは大体月に一度、排卵しています。排卵された卵子が精子と出会うと受精卵となり、その受精卵が子宮に着床することで妊娠成立となるわけです。卵子の寿命はおよそ1日。つまり、排卵後24時間以内に精子と出会わない限り、受精卵とはならず、妊娠した場合は排卵日から1日以内に受精しているということになります。

では、排卵日とはいつなのでしょうか。
基礎体温を記録しているという方の場合は、体温がガクッと下がる”最低体温日”の前後に排卵していると考えられます。
一般に、生理がきた日の14日前あたりが排卵日にあたると言われています。とはいえ妊娠している場合、生理から逆算することが難しいため、最後の排卵日はあくまでも予想することしかできません。
たとえば、生理周期が26日という方の場合、26日から14をひいた12日、つまり生理開始日から12日あたりが排卵日の可能性が高いでしょう。
生理周期が30日という方の場合は、30日から14をひいた16日、つまり生理開始日から16日目あたりが排卵日ではないかと予測することができます。

胎児の大きさから排卵のタイミングを出すことも可能

産婦人科で妊娠の判定を受けた場合、最後の生理が開始した日と胎児の大きさを考えると、おおよその排卵日を予想することができます。生理周期が不安定で排卵日が特定できない、生理スケジュールが分からないという方は、妊娠判定の際に医師に確認してみるといいでしょう。

しかし、実際にいつセックスで妊娠したのか、という点については少し難しくなります。というのも、卵子の寿命がおおよそ1日であるのに対し、精子の寿命は3日~1週間と幅があります。そのため、セックスから1週間後に排卵したという場合でも妊娠する可能性はあるのです。

中絶後のセックスは?

術後の出血がおさまるまでは様子を見て

中絶後の生活のひとつ、セックスについてもお話ししておきましょう。
中絶後、出血がなくなり次第、セックスは再開してもよいと言われています。妊娠初期の中絶で大体1~2週間が目安となりますが、2週間は日を空けたほうがよいという声も。術後の経過には個人差がありますので、術後健診で医師からのOKが得られてからセックスは再開するのが望ましいでしょう。それまでは感染症の危険性もありますので、控えるようにしてくださいね。

術後2週間でも妊娠する可能性あり

中絶後のセックスでは妊娠にも注意が必要です。
妊娠しやすい排卵日は生理予定日の14日前あたりです。つまり、生理が来ていなくても、妊娠する可能性があるということ。
手術後はホルモンバランスが不安定になることもあり、生理の再開には個人差があります。中には、術後1ヶ月で生理が来る方もいますが、その場合の排卵時期というのはちょうど術後2週間。セックスを再開したと同時に再度妊娠するということもないわけではありません。基礎体温もまだ不安定な時期ですので、確実な避妊を行ってください。

避妊具として最も一般的なコンドームは感染症の予防にも効果があります。術後はいつも以上に感染症の危険性も高まりますので、コンドームを使用するのがいいでしょう。

アフターピルを知っておこう

緊急避妊薬「アフターピル」とは?

妊娠するようなセックスをしてしまった、コンドームが破れていた、というような場合は、妊娠の可能性があります。しかし、すぐに緊急避妊薬を服用すれば妊娠を防ぐことができるのです。

緊急避妊薬は一般に、「モーニングアフターピル」「アフターピル」という名称でも知られています。セックスから72時間(3日)以内に服用することで、受精卵の着床を防ぐことができるホルモン剤のひとつ。薬の種類にもよりますが、セックスから72時間以内にまず1回、それから12時間後にもう1回服用するのが一般的です。最近では1回のみの服用で副作用も出にくいと言われている新しいピルも出ています。どちらも産婦人科に相談すれば処方してもらうことができますが、薬1回分で10000円前後する高額な薬です。

中絶手術に比べると麻酔などのリスクがなく安全とも言われますが、アフターピルにも吐き気・嘔吐・頭痛などの副作用はあります。なお、避妊に失敗してから72時間以内での服用が推奨されています。アフターピルは服用が早いほど効果が確実とも言われていますので、妊娠の可能性のあるセックスをした場合は速やかに受診されることをお勧めします。

アフターピルはあくまでも”緊急避妊薬”です。中絶手術に比べると比較的安全とは言われていますが、副作用もありますし、からだに相応の負担がかかります。そのため、最後の手段だと考えておきましょう。

妊娠の可能性がある場合は早期に受診を

妊娠しても今は産むことができないという場合、「本当に妊娠していたらどうしよう」「周囲にどう切り出そう」とひとりで思い悩む方が多いかもしれません。しかし、悩んでいる間にも胎児は大きくなり、中絶手術の負担は大きくなってしまいます。患者さん自身のからだのためにも、早い時期に受診することが大切なのです。

妊娠したかもしれないという場合は早めに産婦人科を受診しましょう。妊娠検査薬で陽性反応が出たらすぐにも手術を受けた方が体への負担が軽く済みます。
また、家族への手助けを求めることもからだを大切にするために必要なこと。勇気がいることかもしれませんが、きちんと話しておくようにしましょう。

中絶した女性の中には精神的なダメージを受ける方も少なくはないと言われています。術後は体をしっかりと休め、体調を元に戻すことに専念してくださいね。