卒乳はいつやるべき?卒乳の時期とメリット・デメリットについて

まだまだ赤ちゃん…と思っていたわが子も、離乳食が3回食になり、さらに子どもの1歳の誕生日が近づくと周りでも卒乳の声が聞こえ始めます。「うちの子はまだ…」と思っていても気になるのがいつやるべきなのかということ。卒乳時期の目安や卒乳の持つメリット・デメリットについてお話します。

卒乳とは

自然とおっぱいを卒業すること

赤ちゃんが成長とともに自然と母乳を卒業すること、それが卒乳です。母乳育児に限らず、ミルクの場合でも卒乳という言い方をします。
1歳を過ぎてくると、周りからも「そろそろ卒乳とか考えているの?」と話題にのぼることが増えてきますが、実は赤ちゃん自身がおっぱいを要らないと判断するまで待つのが卒乳なんです。

卒乳と断乳の違い

卒乳と似た言葉に断乳という言葉があります。断乳とは、文字通り母乳やミルクを断つこと。
卒乳が「自然に」やめるのに対し、断乳はどちらかというとママの意思ややむを得ない事情など赤ちゃん以外の要因が強いところがポイントです。ママの職場復帰や新たな妊娠、薬の服用など、何らかの理由がありママが「おっぱいをやめたい!」と思い取り組む際には断乳という言葉が使用されています。

とはいえ、ママたちの会話で使用される際には厳密な意味の違いは置いといて、卒乳・断乳ともに同じような意味で使用されることも多いようです。



卒乳のメリット。ママの負担を減らせる?

ママの負担が減るのが大きなメリット

授乳中は様々な制約が付き物。カフェインやアルコールに制限がありますし、栄養バランスにも気を遣います。外出先でもさっと授乳できるように服装にも配慮が必要ですよね。ミルク育児のママの場合は、外出時の荷物の多さにうんざりという方も多いかもしれません。

卒乳するとそういった様々な負担から解放されます。ママが楽をするための卒乳ではないとはいえ、負担軽減は大きなメリットですよね。

生理が来て妊娠しやすい体に

出産後の生理再開は個人差がありますが、中には卒乳後にはじめて産後の生理を迎えたという方もいます。次の子どもがほしい場合には、時期を見て卒乳を促すことで、ホルモンバランスを整えることができます。きょうだいの年齢差を小さくしたいという方の場合は、卒乳というより断乳をした方が家族計画には有利です。

体調不良の時でも薬が服用できる

授乳中でも服用できる薬はありますが、薬が限定されてしまうのが悩みの種でもあります。また、市販薬には容易に手が出せないため、子連れで病院を受診するのも一苦労ですよね。
卒乳すると、当然のことながら薬の影響を気にすることはありません。何かと忙しいママでも即効性のある薬など選択肢が広がるのも一つのメリットです。

よく眠り、よく食べるは本当?

卒乳すると、「夜中は一回も起きずに朝までぐっすり寝る」「これまでの小食がうそのようにもりもり食べる」という話を耳にしたことはありませんか?
睡眠が確保でき、食事の悩みがなくなるのはママにとって本当にうれしいことですよね。確かによく眠り、よく食べるようになるという子もいますが、子どもの体質にもよるので必ずしもそうとは限らないのが実情です。

そもそも、母乳の有無にかかわらず、平均よりも食べれない小食の子もいますし、寝つきの悪い子・眠りの浅い子はおっぱいだけが原因というわけでもありません。
我が家のむすめにも卒乳後の熟睡を期待していましたが、見事に期待を裏切る結果となりましたよ。

卒乳にデメリットはあるの?

乳腺炎には要注意!

卒乳すると、これまで赤ちゃんが飲んでいた母乳を上手に搾乳しないとおっぱいが固い岩のようにガチガチに張り、強い痛みを伴います。ひどい場合には乳腺炎をおこし、高熱にうなされるという方も。
母乳の量を徐々に減らす、卒乳後のおっぱいケアを怠らないことが大切です。

赤ちゃんが精神的に不安定に

母乳は赤ちゃんの成長に欠かせないものですが、おっぱいはこころの栄養とも言われるほど、赤ちゃんの安心につながるものです。これはミルク育児の方も同様で、ママの腕に包まれ、ふれあいながらミルクを飲むということは赤ちゃんにとって至福の時。
断乳とは異なり、「赤ちゃんの様子を見ながら卒乳を促してきたので大丈夫!」と思っていても、赤ちゃん自身が大きく戸惑うことも少なくはありません。いつも以上に赤ちゃんの様子には気を配りましょう。

新しいスキンシップで絆が深まることも!

特に母乳育児のママの場合、赤ちゃんがぐずるととりあえずおっぱいを咥えさせてなだめる、という使い方もしがち。しかし、卒乳するとその方法が使えないため、ママも一生懸命に子どもの要望をくみ取り、あの手この手で対応することになります。まだまだ意思疎通のかなわない赤ちゃんに最初は苦戦することもありますが、おっぱい以外の方法で赤ちゃんとスキンシップをとることは母子ともに大きな成長につながります。

卒乳時期には赤ちゃんが歩き始めているということも多いもの。体を使った遊びや抱っこで絵本を読むなど新しいふれあい方法で卒乳を機に更に絆を深めることもできますよ。



いつやるべき?卒乳時期の目安

離乳食が1日3回取れていることが大きな目安

以前は「1歳になったら卒乳(断乳)を」という育児の習わしのようなものが日本にはありました。1歳前後で卒乳の話が持ち上がるのはこの名残りでもあるのです。

しかし、卒乳の大きな目安となるのは、赤ちゃんが母乳・ミルク以外からもきちんと栄養が取れるかどうかということ。単に赤ちゃんの月齢が上がったとか離乳食が3回食になったということではなく、1日3回の離乳食でその時期の目安となる量がきちんと取れているかということも重要です。

水分がコップ・ストローで満足に飲める

母乳・ミルクは栄養分としてだけでなく、水分補給の役割も持っています。そのため、赤ちゃんがコップやストローマグを使用して水分がきちんと取れるかどうかも、卒乳後の生活に重要なのです。麦茶や水を抵抗なく飲めるようにしておくのも大切です。

赤ちゃんが飲む量が減っている

離乳食をスタートすると、これまでの授乳のタイミングのいずれかを離乳食におきかえ、食後に授乳というスタイルがほとんどです。その場合、母乳やミルク以外の食事がきちんと取れていると、自然と赤ちゃんが飲む量が減ってきます。それに合わせ、母乳の分泌量も減ります。これも卒乳時期の大きな目安になります。

断乳のように、しっかりと飲んでいる段階で母乳育児を突然中断すると、おっぱいがパンパンに腫れあがり大変なことに。理由はどうあれ、母乳をやめる際は徐々に減らす方法が適しています。

赤ちゃんの様子も大切

「おっぱい星人」というほどママの母乳が大好きな子が卒乳するためにはまだまだ準備が必要です。赤ちゃんの意思で自然な流れで卒乳するには時間がかかるかもしれません。

一方で、まだママの母乳を飲んではいるものの、飲む時間が短くなっている・自分から求めることが減ってきたというようにおっぱいへの執着心が薄れているのであれば、卒乳を考えるママにとってはうれしいサインです。

結局何歳まであげるの?卒乳の年齢について

日本では1歳前後で卒乳というケースが大多数

年齢ではなく、赤ちゃんに必要な栄養がきちんと届くかどうか、ということが卒乳の目安だと分かっていても気になるのが卒乳の年齢。他の子どもたちは一体いくつまで母乳を飲んでいるのでしょうか。
結論から言うと、1歳までには卒乳を意識しはじめ、子どもがぐんと成長する1歳半くらいまでに母乳はやめるという方が多いようです。
全国私立保育園連盟の調査結果でも同様の統計結果が発表されています。1歳過ぎても母乳を与えてもOKとする風潮が定着しつつあるとはいえ、1歳は赤ちゃんとおっぱいの節目の時期のようです。

3歳児のうちで卒乳が済んでいる子どもについて、その時期をたずねたところ1歳以下と答え
た人は約半数にとどまり、1歳半でようやく8割になる。1歳で断乳をすすめる育児アドバイス
がなされる機会が減った昨今では、実際に半数以上がこの時期を過ぎても母乳(哺乳瓶によるミ
ルクの場合もある)を飲んでいる子どもが多いということがわかる。

出典:

www.zenshihoren.or.jp
筆者のむすめも、1歳の誕生日を過ぎたころに何となく母乳をやめました。「実はこないだで断乳したんだ」「卒乳できたの!」というむすめと誕生日の近い子を持つほかのママさんに刺激されたのがきっかけです。むすめの離乳食が軌道に乗り始めた時期と重なったのも大きかったですね。

1歳でも2歳でも…何歳でも授乳してOK

1歳半までに卒乳する方が多い一方で、それ以降も自然の流れに任せて授乳を続けるという方も多いそうです。2歳、3歳、中には幼稚園に通う4歳のお子さんでもまだ時々ママのお乳を飲むというケースも。この場合、下のお子さんがいて授乳する光景を日々目にするから、という理由もあるようですが、世界的に見るとユニセフでは母乳の栄養価に注目し、2歳までは母乳育児を勧めています。

そもそも、ユニセフは世界の貧困地域救済のために母乳育児を広く推進する立場ですので、2歳未満で卒乳した日本の子どもたちが必ずしも栄養が劣るというわけではありません。しかし、最近では年齢を気にせず、実に自然のまま授乳を続けるという方も増えているようです。

8月1日〜8月7日は世界母乳週間 最も費用対効果が高い、赤ちゃんを守る方法|日本ユニセフ協会|プレスリリース
*こちらのサイトを参考とさせていただきました

卒乳も計画的に

断乳に比べ、卒乳は赤ちゃんが自然におっぱいから卒業するのを待つというスタンスで行うため、卒業を促すことはあっても、お互いの準備ができていることが大前提です。
とはいえ、生活の大きな習慣を変えるためには準備も必要。計画的に行うほうが結果的に赤ちゃんもママも負担が少なくて済みます。

まずは卒乳をする日を決めますが、できればパパが居てくれる日を選ぶとよいでしょう。パパに赤ちゃんの気を逸らしてもらうこともできます。
卒乳のその日に向けて、1回の授乳時間を短くするなどし、ママのおっぱいにも分泌量を調整してもらっておくことも大切です。同時に、1日の授乳回数を減らしたり、寝かしつけの方法を変えたりと少しずつ卒乳に向けて動いておくとスムーズになります。

大切なのはママと赤ちゃんの気持ち

卒乳について、いかがでしたでしょうか。日本でも赤ちゃんが欲しがる間は断乳をせずに、自然にまかせ、赤ちゃんがもういらないというタイミングで卒乳をするという流れが近年強くなっています。そこまで完全な卒乳とはいかなくても、赤ちゃんが母乳に頼らなくても心身共に大丈夫かな?というタイミングで卒乳を図る方が多いようです。

卒乳で最も大切なのは、ママと赤ちゃんの気持ちです。ママが負担に思いながら授乳を続けることはあまりいいことではありません。とはいえ、ママにとっても赤ちゃんにとっても授乳タイムとのお別れはちょっぴりさみしいもの。お互いがハッピーになれる卒乳にするためにも、タイミングをはかりながら計画することが大切です。