子宮頸がんワクチンって?がんになる原因と予防接種の効果

「子宮頸がん?私には関係ないわ」と思っている皆さん。若い女性でもかかる可能性があるって知っていましたか?子宮頸がんはワクチンを打つことで予防することができるがんです。ここでは子宮頸がんについての基礎知識と子宮頸がんワクチンの効果や接種時期、副反応についてご紹介します。

まずは知るところから!子宮頸がんの基礎知識

子宮頸がんワクチンについて知る前に、子宮頸がんについて知るところから始めましょう。
子宮頸がんとはどのようながんなのか、原因は何かなど基本的な知識をご紹介します。

子宮頸がんってどんな病気なの?

子宮にできるがんはできる場所によって呼び方が違います。このうち子宮の入り口にあたる子宮頚部にできるがんを子宮頸がんと呼んでいます。

子宮頸がんは「扁平上皮がん」と「腺がん」の2種類に分けられています。扁平上皮がんは子宮頚部の表面にできるがんで、腺がんは粘液を分泌する部分にできるがんです。子宮頸がんのほとんどは扁平上皮がんで、主に子宮頸がん検診で発見されます。簡単な検査で早期発見でき、治療で完治しやすいのも特徴です。

ただし、発見が遅れると周りの組織にまで広がってしまい、子宮を手術で摘出しなければなりません。そうなると妊娠できなくなるため若い女性には深刻な影響を及ぼすがんなのです。

子宮頸がんの原因って何?

男女問わず持っているヒトパピローマウイルスの感染が原因です。主な感染経路は性行為ですが手についたウイルスで感染することもあります。
ヒトパピローマウイルスは100種類以上ありますが、このうちがんを引き起こすのは10数種類であることが分かっています。

ただし、感染したからといって必ずしもがんになるとは限りません。ウイルスの感染力が弱いため免疫力によってウイルスが排出されたり、感染しても自然と消えてしまったりすることが多いです。海外の調査では性行為の経験がある女性の5割が一生に一度は感染すると言われていて、人によっては何度も感染することもあります。

がんになる可能性が高いのはウイルスが子宮頚部にそのまま残ってしまった場合です。免疫力が低下しているなどの理由で感染したままの状態が何年も続くと細胞が変化してがんになるのです。

子宮頸がんの症状は?

初期の場合は自覚症状がほとんどありませんが、病気の進行にともなって次のような症状が表れます。

・生理日以外の不正出血が増える
・おりものの量の増加
・性行為時の出血
・足や腰の痛み

子宮頸がんにかかりやすい年齢は?

性行為の経験があるなら誰でもかかる可能性があり、20代後半から30代女性の罹患率が高いです。
まだ若いためがんにかかる意識も薄く、検診の案内が来ても受けない人の多い年代でもあります。
自覚症状もないので放置し症状が悪化するケースも!

子宮頸がん検診ってどんなことをするの?

20歳以上になると市町村から子宮頸がん検診の案内が来ます。まだ行ったことのない人にはどのような検査なのか不安に思うこともあるのではないでしょうか。

検査内容は問診、視診、内診、細胞診です。子宮頚部を目で見て異常がないか確かめ、腹部を触って調べ、細胞を検査するために子宮頚部を器具でこすります。
こすった刺激で少し出血することもありますが、多くの女性が経験していることで少量なら心配ありません。

ちなみに、若い人ほど検診を受けない傾向にあります。忙しい、まだがん年齢ではないなど色々な理由があるでしょうが、子宮頸がんは若い人ほど罹患率が高いがんです。

子宮頸がんにかかったら妊娠できるの?

がんになる前の細胞の上側だけが変化した状態であれば、子宮を残すことができ妊娠出産は可能です。
同じようにごく初期の子宮頸がんも、悪いところだけを切り取って子宮を残すことができれば妊娠出産が可能な場合もあります。

また、妊娠後の妊婦健診で初期の病変が分かることも。その場合は経過観察や悪い部分だけを切り取る手術が行われます。

子宮頸がんの予防法とは

子宮頸がんワクチンの接種が効果的

子宮頸がんワクチンによって予防することができます。
このワクチンを性行為がないうちから接種することで、子宮頸がんに関係のあるヒトパピローマウイルスの感染を防ぎがんを予防することができるのです。

効果の高いワクチンですが、効果のあるウイルスの種類が限られておりすべてのがんを予防できるわけではありません。予防と早期発見のためにワクチン接種とがん検診の両方受けることが勧められています。

子宮頸がんワクチンの接種時期や効果

子宮頸がんの予防には子宮頸がんワクチンが有効だとご紹介しましたが、ワクチンについての疑問もあるかと思います。ここではワクチンの接種時期や効果についてまとめました。

子宮頸がんワクチンの接種時期は?

子宮頸がんワクチンは性行為を経験しない年代に予防接種を打つことが勧められています。そのため小学校6年生から高校1年生までが子宮頸がんワクチンの推奨年齢で、この年代であれば無料でうけることができます。

日本では2種類のワクチンがあり、どちらのワクチンも全部で3回受けることになっています。
国が勧めているスケジュールは中学1年で初回、1~2ヵ月後に2回目、初回から半年後に3回目です。二の腕の筋肉に注射されます。

20代以降は受けられないの?

20代以降の女性でもワクチン接種は有効です。
先ほどご紹介したように接種年齢は性行為を行う前が良いのですが、この先の感染を防ぐためにもワクチン接種は有効であると考えられています。
推奨年齢以外では自費で受けることになるので、全部で5万円ほどかかります。ワクチンのスケジュールは推奨年齢の場合と同じく半年で3回です。

また、20歳以降は子宮頸がん検診を受けることも推奨されています。がんは発見される大きさになるまで数年かかります。ワクチン接種を行ってちゃんと検診を受けておけば安心ですね。

どのくらいの予防効果があるの?

日本で使われている子宮頸がんワクチンはサーバリックスとガーダシルの2種類で、どちらも子宮頸がんの予防に効果があります。

両者の違いは予防できるヒトパピローマウイルスの数です。サーバリックスは子宮頸がんの主な原因となる2種類のウイルスに効果があります。ガーダシルでは子宮頸がんの原因ウイルス2種種類に加え、尖圭コンジローマの原因となる2種類のウイルスにも効果を発揮します。

これらのワクチンで予防できる子宮頸がんは全体の半分から7割程度とされています。

子宮頸がんワクチンの副反応は?

効果も高いが副反応も報告されている

どのワクチンでもそうですが、受けた後に副反応が起こるリスクが気になりますよね。
接種後に起こりやすい副反応は、接種した場所の腫れやかゆみです。また非常に少ないですが、失神や体に力が入らなくなる、手足の痛みや関節痛なども報告されています。非常に重い副反応としてはアナフィラキシー、ギランバレー症候群などがありますが、これらは他の予防接種でも起こりうる症状です。

子宮頸がんワクチンに特有の副反応としては原因不明の痛みが続く複合性局所疼痛症候群があります。
体のあちこちに痛みが続く症状は子宮頸がんワクチンを打った場合で多く報告されており、接種後数か月経ってから起こる場合も。割合は約860万接種に1回と報告されています。

このような背景から、2013年以降は子宮頸がんワクチンを積極的に勧めるのは控えられています。
ワクチンの効果や副反応を理解した上で接種するのがよいでしょう。

効果とリスクを理解した上での接種を

いかがでしたか?
どんな予防接種でも同じですが、子宮頸がんワクチンの場合も効果やリスクについてよく理解することが大事です。子宮頸がんワクチンを受けるかどうかは今回の記事を参考にしてご自身で判断してくださいね。