【妊娠3週】妊娠の成否が決まる着床期

妊娠3週目は、妊娠が成立するかどうかが決まる着床期です。ここでは「実際に着床したらどういう変化が出るのか」「着床に失敗した場合はどうなるのか」「妊娠検査薬の使用で注意すること」を中心に、妊娠3週目について見ていきたいと思います。

妊娠3週目ってこんな時期

前回、妊娠2週目では「排卵・受精・卵管の移動の仕組み」や「排卵の知識」「葉酸」についてお話させていただきました。
妊娠2週目でも受精への期待を持つ人も多かったとは思いますが、妊娠3週目は多くの女性がより一層の期待と不安に胸を膨らませて着床・妊娠の結果を待っている時期です。

下腹部にチクっとした痛みを感じれば「着床痛かも?」と期待し、基礎体温がほんの少し下がっただけで「このまま低体温期に突入するかも…」と不安に胸を押しつぶされそうになり…。そんな人も決して少なくはないでしょう。

しかし若く健康な男女が、どれだけ生活に気を付けてタイミングをしっかりとっても、着床が成功する確率はそんなに高くはありません。その上、加齢や精神状態、身体の状態によっても左右されるため、確率はさらに低くなります。
妊娠するまでの平均期間は半年程度と言われていますから、長い目で見ながら肩の力を抜いて取り組んでくださいね!

着床すると妊娠が成立します

妊娠3週目は、着床期と呼ばれる期間です。

”着床”とは、卵管を3~5日かけて移動してきた受精卵が子宮までたどり着き、更に2~3日かけて子宮内膜に潜り込むことを言います。この着床をもって晴れて『妊娠成立』となります。

妊娠超初期症状が出る人もいます

着床すると、妊娠検査薬での反応がまだ出ないことも多い妊娠3週目に”妊娠超初期症状”が表れる人もいます。妊娠が確定的になる時期に出る”妊娠初期症状”と内容はあまり変わりませんが、妊娠初期症状と比べて妊娠超初期症状の方が軽度であることが多いようです。

実際の症状には次のようなものがあります。
(1)眠気
(2)熱っぽさ・だるさ
(3)生理痛のような下腹部痛
(4)おっぱいの張り・乳首の痛み
(5)吐き気・胸焼け
(6)匂いに敏感になる
(7)イライラ
(8)便秘・下痢
(9)肌荒れ

ただしこれらの症状は、PMS(月経前症候群)でも表れるため「この症状が出たから妊娠に間違いない」とは一概には言えません。普段PMSとして出ていない症状でも、体調や心の状態によっては急に表れることもあるので、判断材料の一つにする程度に留めましょう。 「これってもしかして妊娠?」妊活中の女性にとって、ちょっとした体調の変化は気になりますよね。「風邪っぽい」「吐き気がする」「眠気がひどい」など、いつもと違う体調の異変を感じたら、もしかすると赤ちゃんからのサインかも。気になる妊娠超初期と妊娠初期に起こる妊娠の兆候についてまとめました。

妊娠3週目の基礎体温の変化

妊娠2週目の排卵日付近でガクンと下がった体温は、以降グングンと上昇し、妊娠3週目の頃に高温期のピークを迎え、体温は高いまま推移します。

着床していればこのまま高い体温のまま維持、もしくはもう少し上がるという人もいます。着床に失敗していれば早ければ妊娠3週目の後半から体温が徐々に下がり、月経を迎える頃には低温期の体温程度にまで落ち着きます。

通常、高温期の継続は12日~16日程度ですので、それを超えるようなら”妊娠の疑い”があります。ただし排卵日のズレやホルモンの分泌などによって高温期が長引く場合や、一度着床しても”化学的流産”として通常よりも遅く月経がはじまることもあるため、過度の期待は禁物です。 「赤ちゃんがほしい」と思っている人にとっては気になる基礎体温の変化。妊娠すると、基礎体温はどのように変化するのでしょうか。記録した基礎体温から、排卵日や妊娠の可能性を探ることができるかもしれません。今回は、妊娠初期の基礎体温の変化をグラフでご紹介します。



着床の仕組み

いろんなところで”着床”という言葉を耳にする機会があるので、何となくメカニズムは理解していても「実際体の中でどんな変化が起こっているの?」「着床することによってどんな症状が出るの?」「着床できなかった場合はどうなるの?」という疑問を持った人もいるでしょう。
ここではそんな疑問について見ていきたいと思います。

着床ってどんなことが起こっているの?

まず簡単に着床の仕組みについて説明しておきましょう。

妊娠2週目でもご紹介したとおり、卵子は受精に成功すると”受精卵”となり、細胞分裂を繰り返しながらゆっくり3~5日ほどかけて子宮まで移動します。
子宮にたどり着いた受精卵は”胚盤胞(はいばんほう)”と呼ばれる状態になったあと孵化し、”子宮内膜”と呼ばれる子宮のクッションをコロコロと転がり落ちます。そしてうまく引っかかったところで子宮内膜に潜り込み、”絨毛”と呼ばれる根を張ります。将来、この根を張った場所を中心に胎盤ができるのです。

「今月はいつもより生理が早いな」と思ったら…

妊娠を心待ちにしている人の多くが”生理”に敏感になっているので、妊娠3週目頃に茶色い少量の出血が起こると「あぁ今月は早めに生理がきちゃったな…」とがっかりしてしまう人もいるかもしれません。でもちょっと待ってください。もしかしたらその出血”生理”ではなくて”着床出血(月経様出血)”かもしれないんです。

先ほどご紹介した着床の仕組みの中で『子宮内膜に潜り込み根を張る』という内容がありましたよね。子宮内膜は剥がれ落ちれば月経となる、いわば血の塊のようなものです。そんな子宮内膜に潜り込んで根を貼る際に子宮内膜が傷ついてしまい、ときおり少量の出血が起こることがあります。これが”着床出血”です。

着床出血には次のような特徴があります。
(1)生理よりも少量であることが多い
(2)鮮血よりも時間の経った茶色い血液であることが多い
(3)期間は2~3日程度であることが多い

中には生理と判別がつかないくらいの出血が起こる人もいるようですが、生理初日のような茶色い出血が数日続く程度の場合がほとんどのようです。着床出血が起こる割合自体も、諸説ありますが全妊娠の2%程と言われています。 生理以外での出血は、女性なら誰でも不安を感じてしまいますよね。特に妊活中の方にとって、生理予定日付近の出血は「また生理か…」とがっくりしてしまうものです。でもちょっと待って、その出血、着床出血かもしれません。着床出血とは何か、生理との違いは何かをまとめました。

受精卵が着床しなければどうなるの?

ここで浮かんでくるのが「じゃあ受精卵がうまく子宮に着床できなかった場合はどうなるの?」という疑問ですよね。受精卵が着床できない状況については次の3パターンが考えられます。

【1】正常に細胞分裂が行われなかった場合
通常1つから2つ、2つから4つと2倍ずつ均等に増えていきますが、どこかの段階で形が歪になってしまったり、分裂が止まったりしてしまった場合、子宮にたどりついても着床することができません。着床が成立しなかった受精卵は、剥がれ落ちた子宮内膜と共に”月経血”として排出されます。

【2】期間内に子宮までたどり着けなかった場合
受精卵は卵管を移動している最中にも、どんどん細胞分裂を行い成長しています。もし卵管のどこかに引っかかり子宮までたどり着けない場合にも、受精卵は着床の準備を進め、時期が来るとその場に着床してしまいます。これを”子宮外妊娠”と言います。子宮外妊娠の中でも最も多いのが、この卵管への着床です。
この場合、赤ちゃんが成長するために必要な栄養を与えることができませんし、卵管破裂の危険性が高く、母体の安全が確保できないため妊娠の継続は難しくなります。

【3】着床するタイミングがうまく取れなかった場合
正常に細胞分裂をして子宮にたどり着いたものの、うまく子宮内膜に潜り込むことができずにそのまま転がり落ちてしまった場合にも、生理として排出されます。
まれに子宮内膜ではない子宮頸管などに着床する場合もあります。これも”子宮外妊娠”の一つです。卵管への着床と同様、赤ちゃんが成長するために必要な栄養を与えることができませんし、出血リスクが高く母体の安全が確保できないため妊娠の継続は難しくなります。

こうした着床の失敗は「転んでしまった」「激しい運動をした」「風邪を引いてしまった」などのママの突発的な行動や状態が影響するとは考えにくいとされています。ただし慢性的な体の冷えや運動不足などは子宮の血流を悪くし、着床成功率に影響があると考えられているので、妊娠を望んでいる方はこれらの改善を心がけてみてくださいね。

早めの妊娠検査薬で注意すること

妊娠3週目になると、結果が待ち遠しくて1日も早く知りたいと妊娠検査薬を使う人も出てきます。ここでは早い段階で妊娠検査薬を使用する際に注意すべきことを見ていきましょう。

妊娠検査薬は妊娠したかどうかを判別できる検査ツール

現在の日本では、どこでも誰でも簡単に妊娠検査薬を手に入れられるようになっています。妊娠検査薬は、妊娠をすると分泌される”ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)”に反応して妊娠の有無がわかるというものです。検査方法は妊娠の可能性のある女性の尿をかけて少し待つだけと非常に簡単なので、多くの女性が妊娠の判別に使用しています。

しかし妊娠検査薬には大きく分けて2つの種類があり、どちらを選ぶかによって検査結果が変わってくることもあります。ここではその2つの違いについて見ていきましょう。

【50mIU/ml検査薬】
この検査薬は、hCGの量が50mIU/ml以上で反応が出るタイプです。概ね生理予定日1週間後から使用することができます。50mIU/ml検査薬は第二類医薬品という扱いなので、病院や薬局はもちろんドラッグストアやネット販売などでも手に入れることができます。

【25mIU/ml検査薬】
この検査薬は、hCGの量が25mIU/ml以上で反応が出るタイプです。概ね生理予定日当日から使用することができます。25mIU/ml検査薬は医療用医薬品(通常なら処方箋が必要な医薬品)という扱いなので、病院や薬局、処方箋を取り扱っているドラッグストアでしか手に入れることはできません。
医療用医薬品は店内への陳列や広告が禁止されており、なおかつ薬剤師が直接販売することが義務付けられています。購入希望時には薬剤師さんに声をかけましょう。
また購入時には氏名・住所・電話番号などの個人情報を提出しなければならず、薬局によっては免許証や保険証などの身分証明書と、印鑑が必要な場合もありますので注意しましょう。

50mIU/ml検査薬と25mIU/ml検査薬では、25mIU/ml検査薬の方が検出感度が高いということになります。生理予定日当日に50mIU/ml検査薬を使用しても反応しない可能性も高いため、使用する時期と検査薬の組み合わせが正しいかを確認した上で使用するようにしてくださいね。

hCGは着床前から増えるので化学的流産に反応することも

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この25mIU/ml検査薬が出回るようになってから、より早い段階で妊娠反応を確認することができるようになりました。しかしhCGは着床前から少しずつ分泌が増加するため、実際には着床できなかった場合や、一度着床してもうまく根が張れず剥がれ落ちてしまう化学的流産にも反応してしまうことがあります。

化学的流産については次回【妊娠4週目】の記事で詳しくふれますが、簡単に言うと「起こるべくして起こる生理現象のようなもの」です。事前にその可能性を知ったからといって、治療方法はありませんし努力で防げるものでもありません。

25mIU/ml検査薬はそういった現象にも敏感に反応してしまい、一喜一憂の原因ともなりかねません。また反応が薄い・出ないという場合には「まだ早かったのかも」と何度も検査することになり、経済的にもあまりよい影響を与えません。

早い段階で妊娠検査薬を使用する場合は、そういった可能性についてもしっかり理解・納得しておく必要があります。

反応が出ても胎嚢が確認できる時期まで待つように言われる

例え妊娠3週目に妊娠検査薬で反応が出ても、電話での問い合わせの際に「今来てもらっても何も判断できないので1~3週間後にきてください」と言われる病院がほとんどだと思います。
これは「この時期に受診してもまだ受精卵の大きさはせいぜい0.3mm程度なため、超音波検査器などを用いても姿を確認できないから」という理由と「現在の医学の力ではどうしようもできない着床失敗や化学的流産の可能性が高い時期だから」という理由からです。

病院で赤ちゃんが入っている袋が見られるのは早くて4週目半ばごろと言われています。排卵の遅れなどを考慮すると5週目以降~6週目頭くらいに受診するのが理想的です。例え頼み込んで診てもらっても「尿からhCGが検出されている」以外のことはわかりませんので、はやる気持ちはわかりますが、ここはぐっと抑えて確認できる時期まで待ちましょう。



焦っても妊娠が確認できるまでには時間がかかります

妊娠3週目は、妊娠を待つ人にとって、何をしても気ばかりが急いて落ち着かない時期です。
妊娠3週目に妊娠検査薬を使っても使わなくても「正常妊娠か」や「本当に妊娠しているか」が確認できるまで1~2週間待たなければなりません。

かく言う筆者も1人目のときは『25mIU/ml検査薬』の存在を知らず生理予定日1週間後まで悶々とし、2人目のときは生理予定日当日に『25mIU/ml検査薬』を使ってばっちり反応が出たものの「今診察しても何もわからない」ということで診てもらえず1週間以上悶々として過ごしました…。

なかなか「妊娠のことは今は忘れて」というのも難しいとは思いますが、せめてその焦りがストレスにならないように、気晴らしの時間もしっかり確保してくださいね。

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