妊婦検診って何するの?費用や回数、内容などについて

妊娠すると、産婦人科などで定期的に妊婦検診を受けるようになります。「何をどうすれば良いの?」、「お金はどのくらい必要?」といった具合に、初めてだと不安なことが多いですよね。妊婦検診では、どのようなことが行われるのでしょうか。妊娠初期、中期、後期にわけて検診内容のほか、回数、費用などについてもまとめます。

妊婦検診とは?

妊娠が確定したら病院で定期的に受診することになる妊婦検診。受診するためには、どんな手続きをすれば良いのでしょう?そのほか、妊婦検診の目的や頻度、費用などについてご説明します。

妊婦検診に必要な手続きとは

妊娠が確定したら、お住まいの市町村窓口で妊娠の届出をしましょう。「母子健康手帳」のほか、妊婦健診を公費の補助で受けることができる受診票なども交付されます。また、保健師による相談や母親学級、両親学級の案内などもしてくれます。
分娩前後の帰省や里帰り出産などを予定しているママは、帰省地の市区町村の母子保健担当に連絡をとり、母子保健サービスの説明を受けるようにしましょう。

妊婦検診の目的とは?

妊婦検診には、「正常な妊娠経過の確認」、「ハイリスク妊娠の早期発見」、「胎児異常の有無」、「分娩時期、分娩方法などの決定」などさまざまな目的があります。定期的に受診することで、トラブルの早期発見につながりますし、事前に予期して予防することができます。
また、ママの体の変化とともに起こる疑問や不安など、ちょっとした問題への対応や保健指導なども行われ、出産までのママと赤ちゃんを定期的に見守ってくれているのです。

妊婦検診で毎回行われる検査とは

「体重測定」、「血圧測定」、「尿検査」は毎回必ずチェックします。
妊娠中の体重増加の目安は、やせ気味の人で9~12kg、標準体重の人で7~12kg、肥満気味の人の場合は5~7kgくらいと言われています。

そのほか「子宮底長」、「腹囲」、「浮腫」などのチェックも行われます。これらは、母子手帳の記入項目でもあります。 もちろん「超音波検査」でおなかの赤ちゃんの様子も確認しますよ。週数ごとに成長する赤ちゃんを確認できると、喜びも倍増!出産が待ち遠しくなりますね。

妊婦検診の回数は?

妊婦検診の頻度は病院によっても異なりますが、平均14~15回くらい。
受診の間隔は、
1)妊娠初期から予定日を決定するまでが1〜2週間ごと
2)予定日を決定する頃から妊娠6ヶ月(23週)までが4週間ごと
3)妊娠7ヶ月(24週)から9ヶ月(35週)までが2週間ごと
4)臨月(36週)からは1週間ごと
が目安となります。

出産予定日を過ぎると週2回になることもありますが、 出血やおなかの張り、痛みなどがあればすぐ受診するようにしましょう。

妊婦検診の費用は?

妊婦検診では健康保険が適用されず、1回の検診に5千円~1万5千円くらいかかります。公費(地方自治体と国)で検診費用を助成してくれますが、助成を受けても5~10万円の費用は必要になると言われています。
母子手帳の交付といっしょに受診票をもらいます。それが妊婦検診で使える「補助券」となります。補助を受けられる妊婦健診の回数や金額は自治体によって異なります。必ずしも一律同額に助成を受けられるというわけではありません。詳しい内容は、お住まいの自治体で確認してください。
受診票に書かれていない項目や検査をする場合は、自己負担となります。お住まいの地域以外の自治体の医療機関で受診する場合は、取り扱いが異なるので受診票が使えるかどうかの確認も必要です。



はじめての妊婦検診では何を調べるの?

妊娠が確定すると病院で定期的に妊婦検診を受けることになります。はじめての妊婦検診ではどのようなことをするのでしょうか?

最初の妊婦検診ですることは?

まず初めにしなければならないのは「問診」です。ママの 年齢や身長、体重、家族構成、結婚の有無、経済状態、酒やたばこの習慣、里帰り出産の有無について。
そのほか、両親や家族などの遺伝的な素因やママ自身の健康状態(心臓病や糖尿病、甲状腺機能異常、高血圧、手術歴)、アレルギー歴、卵巣腫瘍、子宮外妊娠といった産婦人科の既往症、過去の妊娠歴、分娩歴など、さまざまなことを問診票に記入しなくてはなりません。

最初の妊婦検診の「所見」と「内診」について

所見でママの健康状態を、内診で膣分泌液や子宮頚部の状態、子宮の大きさ、子宮筋腫の有無などをチェックします。

最初の妊婦検診の「血液検査」について

血液検査で白血球、赤血球、血小板の数、血液型、感染症(B型肝炎、梅毒)などを調べます。ほか、C型肝炎、HIV(エイズの原因ウイルス)、HTLV(白血病を起こすウイルス)、風疹などのウィルスがないかも確認。糖尿病のリスクがある場合は、血糖値のチェックも行われますよ。

最初の妊婦検診の「超音波検査」について

超音波検査で、子宮外妊娠や流産の除外、妊娠週数の確認、胎児発育と心拍数のチェック、奇形かどうかなど正常に妊娠しているかどうか確認します。子宮奇形、子宮筋腫、卵巣腫瘍の有無もチェックされます。
ほか、CRL(赤ちゃんの頭のてっぺんからおしりまでの長さ)を元に、分娩予定日が決定されます。CRLは8週で約1cm、以降1週経過ごとに1cm成長していきます。11週頃までは個人差はほとんどないそうです。

最初の妊婦検診の性感染症などの検査について

最近増えているといわれるクラミジアなど性感染症によるおりものが無いかなどの検査も行われます。クラミジアは、進行すると母体に絨毛膜羊膜炎や子宮収縮などを引き起こし、流産や死産、早産のリスクが高まるだけでなく、出産時に産道感染して赤ちゃんがクラミジアにかかる危険性もあるため、早期発見が重要です。

最初の妊婦検診の「子宮頸がん」検診について

近年、若い女性に増えている「子宮頚がん」の検診も行われます。超音波検査の際には、子宮の奇形、高齢出産の人に多い筋腫や腫瘍なども確認することができます。

妊娠初期(妊娠確定後)の妊婦検診

妊娠初期段階では、毎回行われる血液検査などのほかに、以下のようなことも調べます。

妊娠初期の妊婦検診では赤ちゃんの心拍を確認

妊娠初期は流産の危険が高いため、赤ちゃんの心拍の確認は重要です。問診では前回の受診時から体調などの変化はないかなどについて聞かれます。ほか、血液検査や体重、血圧チェック、超音波検査、保健指導ななどももちろん行われます。



妊娠中期(16~34週)の妊婦検診って何をするの?

赤ちゃんはおなかのなかで日々成長していきます。ママの自覚も少しづつ芽生えて順調なマタニティライフを過ごせているからといって油断は禁物。妊娠中期~後期にかけてもチェックしなければならないことがたくさんあります。妊娠中期では、どのような検査がおこなわれるのかご説明しますね。

妊娠中期に行う検診の目的

中期には、主に
1)流産、早産の予防
2)妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)の早期発見、発症の予想
3)合併症の予想と早期発見
4)胎児異常の早期発見
を調べるための検診が行われます。

妊娠中期の妊婦検診で早産の予知

妊娠22~24週目になると、経膣超音波で子宮頚管の長さを測ります。子宮頚部は通常40ミリ前後といわれていますが、万一、それより短い場合、早産のリスクが通常の4倍にもなるのだそうです。
子宮収縮がある場合はもちろんですが、ない場合でも検査によって潜在的にある早産の早期発見につながります。

妊娠中期の妊婦検診で「妊娠高血圧症候群」(PIH)のチェック

PIHとは「妊娠高血圧症候群」のことで、血圧の上昇やたんぱく尿、浮腫が発生し母児ともに危険な状態となります。

発症には以下のような要因が考えられます。
1)遺伝的な高血圧体質である
2)年齢が極端に若い、または高齢妊娠の場合
3)肥満もしくは、やせすぎ
4)初妊婦もしくは、前回の妊娠時にPIHの既往があるママ
5)多胎妊娠
6)糖尿病の合併
など。

発症を完全に予想するのは、遺伝生活習慣、体型などさまざまな要因があるため困難ですが、これらをチェックすることで早期の発見を目指します。

妊娠中期の妊婦検診の「超音波検査」について

20週前後になると、主に胎児奇形などの異常がないかどうか超音波検査で確認します。おなかの赤ちゃんの大きさに差が出てくる妊娠28週以降から、赤ちゃんの発育状態や、羊水量、胎盤、臍帯のチェックが行われます。

妊娠後期(35週目以降)の妊婦検診は、どんなことをするの?

いよいよ、妊娠後期。出産が間近に迫っています。後期にはどのような検査が行われるのか見ていきましょう。

妊娠後期の妊婦検診で母体の分娩準備の有無を確認

妊娠後期では、内診で子宮頚部の柔らかさ、おなかの赤ちゃんのさがり具合などをチェック。この検査で、ママの体がきちんと分娩準備できているかどうか、おなかの赤ちゃんはしっかり育っているか、元気の良さなどについても確認します。

妊娠後期の妊婦検診で「NST(ノンストレステスト)」のチェック

妊娠後期になると、胎児心拍数モニタリングともいわれるNSTチェックが行われます。おなかに2種類(胎児心拍数と陣痛)のセンサーをつけ、分娩監視装置という機械で「ストレスがない状態で赤ちゃんか元気がかどうか」、また「出産に耐えられるか」についてを調べます。
ママに妊娠高血圧症や糖尿病などのトラブルがある場合や、子宮内胎児発育遅延(赤ちゃんが小さい)が考えられる場合は、早期に検査が行われます。

妊娠後期の妊婦検診で「GBS」チェック

「B群溶血性レンサ球菌」の細菌(GBS)が膣周辺にいないかどうかをチェックします。
赤ちゃんが産道を通るときに感染するので、この細菌がいた場合は抗生物質を使って産道感染を予防します。

妊婦検診で母子ともに健康なマタニティライフを

妊婦健診(妊婦健康診査)は、妊娠中における定期健診。ママやおなかの赤ちゃんが元気かどうか、赤ちゃんが順調に育っているかどうかなど確認するための重要な検診です。定期的に検査することで、ママや赤ちゃんに病気など異常があれば早期に発見し対応することができます。また、不安や心配ごとは医師や助産師さんに相談できますし、トラブルを未然に防ぐためのアドバイスなども受けることができます。
元気な赤ちゃんに出会えるその日まで、検診や保健指導をしっかり受けて出産に備えてくださいね。