呉茱萸湯が片頭痛に効くってホント?!気になる効能や副作用は?

手足が冷える、ズキズキと辛い片頭痛で吐き気までする…そんな症状がなかなか治らないときは、呉茱萸湯(ごしゅゆとう)の使用も検討してみてはいかがでしょうか。呉茱萸湯は、冷えからくる片頭痛に効果があるとされている漢方薬の1つ。ここでは、その効能や飲み方、副作用などについてご紹介しています。

呉茱萸湯とは?

主に頭痛や嘔吐に使われる漢方薬です


呉茱萸湯(ごしゅゆとう)は、主に頭痛や嘔吐に使われる漢方薬です。冷え性から頭痛を起こしやすい人によく用います。片頭痛の代表的な処方として、古くは3世紀初め頃の、中国の古典医学書にも記載が見られます。しゃっくりにも効果があるといわれています。

含まれる成分

1. 呉茱萸(ゴシュユ)

ミカン科ゴシュユ属(和名カラハジカミ)の熟していない実を採取して乾燥させたもの。アルカロイド系のエボジアミン、ルタエカルピンなどを有効成分として含有。身体を温め、健胃、利尿、鎮痛の作用があるとされています。

2. 人参(ニンジン)

ウコギ科チョウセンニンジンの根を乾燥させたもの。有効成分として多種のサボニン類を含有。身体を温め、健胃、整腸、去痰、鎮痛などの作用があるとされ、口内炎の治療にも用いられることがあります。

3. 生姜(ショウキョウ)


ショウガ科ショウガの根と茎を生のまま用いたもの。主にジンギベロール、ショウガオール、ジンギベロンなどから成る精油0.25%~3.0%を有効成分として含んでいます。身体を温め、新陳代謝を高める作用があるとされ、健胃、食欲増進、発汗、風邪などに用いられます。

4. 大棗(タイソウ)

クロウメモドキ科ナツメの実を乾燥させたもの。ブドウ糖、果糖、多糖類粘液を多量に含んでおり、甘い味がします。また、有効成分として、イソキノリン、ウルソール酸、オレアノール酸なども含有しています。

身体を温め、緊張を和らげる作用、下痢で傷ついた消火管を補修し、腸の動きを抑える作用があるとされ、強壮、利尿、胃腸の疾患などに用いられます。



呉茱萸湯の効能

身体を温め、片頭痛などを改善する効能を持つとされる


呉茱萸湯に含まれる生薬の成分にはまず、「身体を温める」という効能が期待されます。身体の冷えは血流不足につながり、吐き気を伴うほどの片頭痛、胃腸の不調、肩こりといった諸症状の原因となることがあります。

東洋医学の考え方は、「身体全体の調子を整えることによって病気を治す」というもの。従って漢方では、身体が冷えやすく虚弱体質で、片頭痛や嘔吐、吐き気、肩こりなどの症状が見られる場合には、呉茱萸湯を用いて血流を促し、身体を温めることによって症状の緩和をはかることが多いようです。

特に、ズキズキとひどい痛みのある頭痛や、吐き気を伴う頭痛、月経時・月経前のひどい頭痛に対する効果は数多く報告されており、「呉茱萸湯は片頭痛になんらかの効果がある」と一般的に考えられています。ひどい片頭痛で鎮痛剤が効かない場合などには、専門医に相談し服用を検討してみても良いかもしれません。

呉茱萸湯の飲み方

1日2~3回、食前または食間に服用する


呉茱萸湯の飲み方は、成人では「1日の必要量を2~3回に分けて、食前または食間(食後2時間以上経過時)に服用」とされています。漢方薬は基本、空腹時に飲むのが一般的なのです。ただし、それで食欲がなくなったり、吐き気がしたりするときは、専門医などに相談の上、食後の服用を検討してみてください。

服用するときは、なるべくリラックスした状態で飲むと良いでしょう。顆粒タイプのものは、お湯に溶かして飲むのがおすすめです。(とても苦いので、飲めないときは水で飲んでもOK)

頭痛の発作時の頓服で効果があることも


呉茱萸湯は、基本、決まった時間に継続的に服用することによって、予防的な効果があるとされている漢方薬です。しかし、激しい片頭痛がするときに頓服として服用するよう専門医から指導される場合もあります。

呉茱萸湯が効きやすい体質の人であれば、激しい頭痛の発作時に服用して30分~1時間ほどで効果がみられることもあるようです。発作時に頓服的に服用する場合でも、それを続けることによって、片頭痛の発作そのものを起こしにくくなる可能性が高まると考えられています。

長い場合は1年以上飲み続けることも


呉茱萸湯をいつまで飲み続けるかは、人によって変わります。3週間の服用で症状が再発しなくなった、というケースもあれば、長期(数ヵ月~1年余り)にわたり飲み続けるケースもあります。

数週間飲み続けても全く効果がみられない場合は、別の漢方薬の方が体質に合う場合もあるので、専門医などに相談してみましょう。一方、呉茱萸湯の服用でなんらかの効果が見られる場合は、長期にわたり飲み続けることで、症状そのものが軽快することも期待できます。



授乳中、妊娠中でも飲んで良い?赤ちゃんへの影響は?

妊娠中・授乳中の服用はできるだけ控え、必要なときは医師に相談し最小限の範囲で


これまで日本で、漢方薬を妊娠中に飲んでお腹の赤ちゃんに重大な影響が出た、というケースはこれまでのところ、報告がないようです。そのため、「妊娠中に飲んで安全な頭痛薬」「つわりを軽減する薬」として漢方薬である呉茱萸湯が紹介されたり、実際に産婦人科で妊娠中の片頭痛などに呉茱萸湯が処方されたりすることもあります。

しかし、呉茱萸湯の成分の1つである呉茱萸には、子宮を収縮する作用があるとされているため、多用すると早産につながる可能性もないとは言い切れません。妊娠中にみだりに服用することは避けた方が良いでしょう。

妊娠中に服用する場合は、必ず医師に相談し、処方を受けるようにしてください。授乳中も同様で、呉茱萸湯が乳幼児に対して安全とは言い切れません。授乳中に呉茱萸湯を服用する場合には、授乳を避けるようにしてください。

呉茱萸湯の副作用はある?


漢方薬は副作用が少ないとされていますが、人によっては身体に合わない場合もあります。呉茱萸湯では、胃の不快感やアレルギー反応(発疹)などのケースが報告されているようです。それ以外にも、服用後気になる症状が現れたときには、すぐ医師に相談するようにしましょう。

胃の不快感、食欲不振、軽い吐き気


呉茱萸湯は非常に飲みにくい薬であることもあり、人によっては服用時に胃のムカつきや食欲不振、軽い吐き気を感じる場合があります。次第に慣れていくとこのような症状はなくなることが多いのですが、つらいときは身体に合っていない可能性もあります。

身体がだるくなる


呉茱萸湯の副作用として、身体がだるくなるといったケースも報告されています。呉茱萸湯は身体を温める作用があるとされる漢方薬なので、服用により体熱が急に上がった場合や体熱がやや上がりすぎた場合に、身体がだるいといった症状がでるようです。

この場合にも、効きすぎ、あるいは身体に合わない可能性があります。いったん服用をやめ、早めに医師に相談するようにしましょう。

発疹やじんましん、かゆみなど皮膚の異常


呉茱萸湯に配合されている生薬が身体に合わない場合、人によってはアレルギー反応が出ることがあります。報告されているケースでは、発疹やじんましん、かゆみなど皮膚に異常が出ることが多いようですが、ほかにも気になる症状が出ることがあるかもしれません。

このような場合には、すぐに服用をやめ、医師の診断を受けるようにしてください。

肝機能に異常が出ることも


呉茱萸湯の副作用として、まれに肝機能の異常を引き起こすケースも報告されています。この場合は明確に自覚症状がない場合がほとんどですが、検査などでAST(GOT)値やALT(GPT)値に異常がみられるようです。

AST(GOT)、ALT(GPT)は肝臓などに主に含まれている酵素で、身体をつくるために大切な働きをしています。肝臓になんらかの障害があると、それらの酵素が血液中に流れ出て、数値が上昇します。

肝機能の異常には複数の原因があり、呉茱萸湯がその主なものとは限りませんが、こうした数値に異常が現れた場合は、すぐに服用をやめ、医師に相談するようにしましょう。

呉茱萸湯の値段

市販品は1日あたり250円前後が目安。ネットでも買えてお手軽!

松浦漢方:呉茱萸湯エキス細粒 12包(1日あたり214円)

【第2類医薬品】呉茱萸湯 エキス細粒 12包
*2016年07月23日現在の価格です。成人1日分:3包(6.0g)に含有される主成分
・呉茱萸1.5g
・人参 1.0g
・生姜 0.5g
・大棗 2.0g
※その他添加物を含有 細粒タイプで比較的飲みやすい呉茱萸湯です。1日あたりの値段は214円(2016年07月23日現在)とお手頃価格です。更にお得な300包(100日分)のまとめ買いも。

クラシエ薬品:呉茱萸湯エキス顆粒 24包(1日あたり247.5円)

【第2類医薬品】呉茱萸湯エキス顆粒 24包
*2016年07月23日現在の価格です。成人1日分:3包(3.0g) に含有される主成分
・呉茱萸湯エキス 1000mg
(呉茱萸3g 、人参2g、生姜1g 、大棗4gより抽出)
※その他添加物を含有 1包あたり1.0gと少量で飲みやすいエキス顆粒です。1日あたりの値段は247.5円(2016年07月23日現在)。

病院で処方してもらえば、保険適用で使いやすく


漢方薬を処方してくれる病院が近くにあるなら、そちらにかかるのがおすすめです。呉茱萸湯は保険適用の対象なので、病院で処方してもらえば、長期に渡り服用するときにも出費が抑えられますし、いざというとき相談できる医師がいたら安心でもありますよね。

多くの病院で処方されているのは、扱いやすいエキス顆粒タイプの呉茱萸湯です。もともとの値段は市販薬と大して変わらないので、保険適用で3割負担とすると、1日あたりの値段は、大体80円前後になります。

漢方薬局の煎じ薬は、1日あたり600円前後が目安


呉茱萸湯には市販で売っているエキス顆粒や粉などのタイプと、漢方薬局などで煎じてもらうタイプがあります。漢方薬局などで煎じ薬を購入すると、価格の目安は1日分600円前後とエキス顆粒や粉よりもかなり高め。

しかし煎じ薬の良いところは、体質に合わせて成分を加減してもらえ、より自分に合った漢方薬を飲むことができる点です。ネットで煎じ薬を通販している漢方薬局もあります。

頭痛薬や痛み止めが効かないときは、呉茱萸湯も検討を


いかがでしたか?呉茱萸湯は、手足の冷えや、吐き気を伴う頭痛の緩和に役立つとされている漢方薬。西洋医学が「病気そのものに対処する」のに対し、漢方は「身体の調子を整えることで病気を治していく」という考え方に基づいています。

そのため、一般に使われている頭痛薬や痛み止めが効かなくても、漢方薬が身体に合えば効果が出る可能性も。ズキズキする辛い頭痛や、手足の冷え、肩こりなどががなかなか治らないと感じる場合は、呉茱萸湯を試してみるのも良いかもしれません。まずは、専門家に相談してみてはいかがでしょうか。