人参養栄湯とは?飲み方や効能、副作用についても解説します

人参養栄湯は、産後の体力が低下しているときや妊娠中や授乳中の貧血のときに医師から処方されることがある漢方薬です。ここでは人参養栄湯とはどのような漢方薬なのかということやその効能・効果を詳しく解説します。また、漢方薬は副作用がないと思われがちですが、人参養栄湯に起こる可能性がある副作用についても紹介しましょう。さらにこの漢方薬を購入するための方法と価格の目安について検討してみます。

人参養栄湯とは

主に体力と気力の回復に使われる漢方薬です


人参を主な成分とし12種類の生薬を組み合わせて作られています。消化吸収を助けることで栄養を全身にいきわたらせ「血」を補います。また、「気」を補うことで「補血」を助け体力と気力の回復をはかります。

12種類の生薬が配合されている


人参養栄湯には12種類の生薬が配合されています。

地黄(じおう)、当帰(とうき)、白朮(びゃくじゅつ)、茯苓(ぶくりょう)、人参(にんじん)、桂皮(けいひ)、遠志(おんじ)、芍薬(しゃくやく)、陳皮(ちんぴ)、黄耆(おうぎ)、甘草(かんぞう)、五味子(ごみし)の12種類です。これらの生薬が一緒に作用することで効果を発揮することができます。

人参養栄湯は冷え性の回復、貧血の改善、心身ともに疲労し体力が低下している方の体力の回復を目的としています。



人参養栄湯の効能

滋養強壮、体力と気力を回復させる


人参養栄湯に主に含まれている人参は、「補薬の王」といわれ滋養強壮に優れた効果を発揮します。この人参と黄耆(おうぎ)の組み合わせは相性がよく滋養強壮とともに「気」を補い体力と気力を回復させます。

当帰(とうき)と地黄(じおう)は、血の巡りを良くし体内の血流を改善します。そのため貧血や冷え性に効果があります。

このほかに白朮(びゃくじゅつ)や茯苓(ぶくりょう)は、利尿作用や発汗作用があり体内の水分の循環を改善しむくみなどに効果があります。

このように人参養栄湯には、病中病後や産後の体力の回復、疲労による食欲不振や不眠、貧血、むくみ、冷え性などの効能があります。

人参養栄湯の飲み方

1日に2~3回、食前または食間に服用する


一日に2~3回に分けて食前(食事をする30分前)・食間(食後2~3時間後)に服用します。基本的に漢方薬は、空腹時に服用するように処方されていますが、飲み忘れが多い方は食後でもかまいません。ゆったりした態勢でゆっくり飲みましょう。

顆粒状のものは水で溶かしても良いのですが、お湯で溶かして飲むとより効果的です。また、煎じて飲む場合は一日分を煎じたものを2~3回に分けて飲みましょう。

この薬は緩やかに効果が現れるので慢性的な症状の改善には、最低2、3ヵ月は必要です。急に現れた症状のときは、その症状がみられる間は飲み続けましょう。



授乳中、妊娠中でも飲んで良い?赤ちゃんへの影響は?

なるべくなら控えた方がよい。服用する際は必ず医師の指示に従って


妊娠中に漢方薬を投与したときの安全性が確認されていないので、妊婦に投与する場合は注意が必要です。特に妊娠初期は、なるべくなら服用を控えた方がいいでしょう。

ただ妊娠中の貧血などの症状を緩和するために医師から処方されることがあります。その際は、必ず医師の指示に従いましょう。

授乳中も妊娠中同様できれば服用は避けたいものです。ただ医師が貧血などの症状の緩和に必要と診断したときは、医師の指示のもと服用することはできます。

また、現在のところこの漢方薬が原因での赤ちゃんの異常は確認されていないようです。

人参養栄湯の副作用はある?

胃の不快感、むかつき、吐き気などの副作用がある場合も


漢方薬も薬なので副作用が出ることがあります。胃の不快感、むかつき、吐き気などです。しばらく飲み続けると自然と慣れてきます。でも、あまりに症状が苦しいときは、医師に相談してみましょう。

このほかごく稀に「偽アルドステロン症」と呼ばれる症状が出ることがあります。アルドステロンは副腎から分泌されるホルモンで、このホルモンが多く分泌されると血圧が上昇したりむくみの症状が出ます。これをアルドステロン症といいます。

漢方薬の中でも特に甘草を含んでいるものを服用しているとこのアルドステロンが多く分泌されていないのにアルドステロン症と同じような症状が現れることがあります。これを「偽アルドステロン症」といいます。

初期症状としては、だるさ、血圧上昇、手足の力が抜けるなどがあります。また、体重の増加、むくみなどがみられます。

また、肝臓が悪くなることもありますので、食欲不振や茶褐色の尿が出るなどの症状がみられたら医師に相談しましょう。

人参養栄湯の値段

漢方薬局で処方してもらうと1日300~500円程度


人参養栄湯の価格は、どれくらいなのか気になりますよね。また、どこで購入できるのかわからない方も多いでしょう。

人参養栄湯を購入するには、漢方薬局で調合してもらう、漢方薬を処方する病院で処方箋を出してもらう、市販薬を使うの3つの方法があります。

価格は、これらのどこで人参養栄湯を購入するかによって違ってきます。
一般的に漢方薬局で処方してもらうと1日分が300円から500円くらいになります。原材料は中国から輸入されたものが多く患者1人1人に合わせて生薬をその場で調合してくれます。

漢方薬を処方してくれる病院の場合は、医師の処方箋があれば保険適用されるので3割負担で購入することができます。最近では、漢方薬を治療に使用する病院が増えてきています。

顆粒タイプ

人参養栄湯エキス顆粒クラシエ 24包
2016年7月18日の価格です ドラッグストアやネット販売されているクラシエの人参養栄湯エキス顆粒です。煎じた人参養栄湯のエキスを顆粒状にしてあるので大変飲みやすいですね。

価格的には漢方薬局と市販されているものとはあまりかわらないといえます。漢方薬を処方してくれる医師による処方箋を利用できれば、一番価格が抑えられるでしょう。

人参養栄湯は医師などの指示に従って使用しましょう


人参養栄湯は漢方薬といってもやはり薬です。体調や調合の具合によっては、副作用が出る可能性があります。特に妊娠中や授乳中に冷え性や貧血でつらいときに人参養栄湯を使用してみたいときは、一度漢方薬に詳しい医師や漢方薬局に相談してみましょう。

また貧血などの改善のために人参養栄湯を処方された場合は、医師などの指示に従って服用するようにしましょうね。