出っ歯の矯正方法とは?気になる治療期間や費用も解説します

出っ歯を気にする人は多いですが、見た目の他に実は本当に治しておきたい理由があります。出っ歯だと前歯が乾燥してしまい、唾液が行き届かない為に虫歯や歯周病などのリスクが上がると言われています。今回は出っ歯の矯正方法と、矯正にかかるまでの期間や費用などについてご紹介します。

出っ歯の矯正の方法は3つ!

その1:歯列矯正

1つ1つの歯に矯正装置をつけゆっくり動かしていく治療法

一般的な歯列矯正の方法です。歯の1本1本に「ブラケット」という装置にワイヤーを通し、歯をゆっくり動かしていく治療法です。0.1mm単位で歯の位置を動かすことができると言われています。

出っ歯の原因は、歯の大きさに対して顎の大きさが小さい為に全ての歯の出るスペースがなく、前に押し出されて出っ歯になってしまうようです。ですからスペースを確保する為に「抜歯」(間引き)をしないと歯を引っ込められないことがほとんどです。

歯の表に器具をつけるオーソドックスな矯正方法、歯の裏側に器具をつける目立たない舌側矯正方法(リンガルブラケット)、歯に器具をつけずに矯正するマウスピース矯正方法などがあります。

その中でも、舌側矯正方法(リンガルブラケット)は奥歯が前に動きにくい為、出っ歯の治療により合っていると言われています。しかし、これは元々の歯並びや歯茎の個人差にもよりますので歯科医とよく相談して治療法を決めましょう。

治療費の内訳 

◆検査代…3万~5万円程度

◆調整料…3000円~1万円程度(上顎と下顎では調整料が違う歯科医もあるようです。また舌側矯正は表側にブラケットをつける矯正よりもやや高めな傾向があります)

◆装置代
出っ歯の重症度にもよりますが、費用は歯の表にブラケットをつけるもので60万~100万円程度、裏側につけるもので100万~150万程度になります。症状によっては部分矯正だけですむ場合もあります。その場合は費用は15万円~80万円程度になります。

治療期間

ブラケットによる矯正治療の期間は数カ月から2年ほどかかり、通院頻度は1ヵ月に1度程度になります。
また出っ歯の症状によりますが部分矯正だけですむ場合もあります。その場合の期間は3ヵ月~1年程度と言われています。

その2:オールセラミッククラウン法

歯を小さく削り形を整え、オールセラミックのかぶせ物をする方法

歯を小さく削って形を整えて、オールセラミック(陶器)のかぶせ物をして歯を引っ込める方法です。

歯列矯正が歯の根っこごと動かして歯並びを整えるのに対して、この方法は「補綴矯正・ほてつきょうせい」という種類になります。「歯自体は動かさずに歯ぐきから表に出ている部分のみ引っ込める」というものです。

歯を移動しない為、矯正治療独特の「後戻り」がなく、通常の矯正治療よりも短い期間で対象の歯並びの改善が期待できると言われています。

ちなみに出っ歯だけでなく、歯が大きなことを悩まれている方にもお薦めの治療方法です。歯の色や、サイズも選べるようです。治療の為に、悪くなっていない歯を削るので歯科医とよく相談して治療法を決めましょう。

治療費の内訳

◆検査代…3万~5万円程度

◆処置料…3000円~5000円程度

◆装置代
1本が8万円〜15万円程度で、かぶせる本数分の金額がかかります。また、もしも神経を抜いたり抜歯が必要になる場合には、その分の費用も自費でかかることになります。ですので、十数万円〜数十万円程度です。

治療期間

治療回数は2~5回程度です。セラミック矯正は、「クイック矯正」と別名が付くほどなので「ブラケット」を使う歯列矯正よりは比較的治療期間は少ない傾向にあるようです。

その3:インプラント法

チタン製の小さなネジを顎の骨に埋め込み、これを支点として歯を引っ張って移動させる方法

インプラント矯正とは、一般的な歯科用インプラントとは違い矯正用に作られたマイクロインプラントやミニスクリューといわれるチタン製の小さなネジを顎の骨に埋め込む外科手術を行い、これを支点として(顎骨を固定源として)歯を引っ張って、移動させていく方法です。

矯正用インプラントは一般的な歯科用インプラントとは違い、長期間使うものでも、噛む為のものではありません。そのためインプラント自体は長さは10mm程度、太さは1.5〜3mm程度の小さなインプラントを使用します。

顎の骨にしっかり埋入したマイクロインプラントを固定源とするため、移動させたい歯のみを動かすことが可能になり、一般的な矯正方法よりも今まで動かせることができなかった方向に歯を移動させることができるようです。

インプラント矯正を行うことによって、今まで抜歯しなければいけないような歯並びの矯正を抜歯せずにできたり、治療期間を短くしたりすることができます。治療によっては、抜歯をして更にインプラント矯正を行う方法を選択する場合もありますので歯科医とよく相談してみましょう。

治療費の内訳

◆検査代…3万~5万円程度

◆調整料…3000円~5000円程度

◆装置代…1本あたり3万円程度で歯の状態により1本から4本程度のネジの挿入が必要になることが多いようです。

治療期間

インプラント治療は、24時間ネジにより持続的な力がかけられているため、治療期間も矯正装置を使用するよりは短くなる傾向にあります。症状によって異なりますが、多くの方で約1年ほどで埋め込まれたインプラントを取り除くことが出来るようになるとされています。

ちなみに矯正用インプラントは一般のインプラントとは違い、骨とインプラントとは付くことはありません。そのため取り除くときは麻酔をせずに取ることも可能です。だいたい5分程度で終わるようです。



治療後にかかる費用はこちら

リテーナー(歯を安定させるための装置):1万〜3万円程度


「リテーナー」とは治療を行って、歯並びと咬み合わせを整えた後に、これを安定化させるための装置です。よくみられるリテーナーのタイプは、外側の歯に沿ったハリガネ(唇側誘導線)と歯の裏側にピッタリと沿っている合成樹脂(レジン)性のプレートからできているものです。

歯の移動が終わった歯をその位置に軽くキープし、1本1本の歯のある程度自由な揺れを許容しながら、新しい歯の位置を個々の生体機能となじませて、最終的には新しい歯の位置でしっかりと機能(咬むことができる)するようにするための装置です。

リテーナーは1万〜3万円程度のところが多いようです。上下とも付けるなら金額は2倍かかるところが多いようです。

定期検診:1回3000円~5000円程度


矯正歯科治療では約1ヵ月に1度の間隔で定期検診を受け、装置器具の点検や調整をしてもらいます。病院にも差がありますが、1回に3000円〜5000円程度のところが多いようです。

経過観察:1回2000円~3000円程度


動的治療が終了して保定期間中(しっかり歯を正しい位置に固定する期間)に入り、保定装置のチェック、調整のための料金で1回に2000円〜3000円程度のところが多いようです。ブラケットをはずして約1年〜2年程度は、「後戻り」が起こりやすい状態になっています。

矯正治療で歯の移動が終了した後も歯の根の周囲の骨はしっかり詰まっているわけではなく不安定な状態です。ですから、しばらくの間歯を押さえて「後戻り」を防ぐための装置としてリテーナーが必要になってきます。

この為、この期間中は歯をみがく時を除いて、リテーナーを食事中も装着しておかなくてはなりません。もし、装着するのを忘れると、その間に歯が移動してリテーナーを入れようとしても、入らなくなったり、大変痛かったりします。指示通りしっかりと装着してください。

歯が安定してきてもご自身で使用を止めてはいけません。必ず歯科医に確認のうえ装着期間や止めるタイミングをしっかり守りましょう。

治療上の注意

出っ歯の矯正はなるべく早い時期に行うこと


年をとるほどに歯茎が固くなり、歯が動きにくくなるからです。早ければ早いほど、費用も安く、抜歯をしないですむ矯正ができるようになります。目安としては出っ歯の治療は小学生から中学生くらいに矯正治療によって治すのが最適と言われています。

なぜなら成長期に矯正治療を行うことによって歯だけではなく、顎を拡げたり、顎を成長させたりすることも出来るようです。ですから大人と子供では治療法が異なる場合があります。

30代を過ぎると骨が硬くなり、歯が動きにくくなるようです。また歯周病が関係してしまうので、全体的に矯正治療を行うと歯茎や骨が下がってしまうことがあります。

部分的な矯正とセラミックの被せもので出っ歯を治療した方が、期間も短く歯や歯茎への負担も少なくてすむ場合があるので歯科医とよく相談してから治療しましょう。

日頃の癖に注意する


また治療している間にも癖には注意して下さい。脱力した時に、舌の先が上の前歯のすぐ後ろの歯ぐきの正しい位置についておらず、前歯に触っていたり、下顎の方にあったらそれは「舌癖」です。

正しい場所にないことで上顎の未発達や、前歯をグイグイと押してしまうことで出っ歯になってしまいます。舌の正しい置き場所がわからない場合は、唇を閉じて鼻唄を歌ってみましょう。

その時に触れている場所が舌の正しい位置です。常に正しい位置に舌を置くことを意識することで舌癖は改善していきます。さらに、口呼吸、うつぶせ寝、テレビを見る時や人と話す時の頬杖をつくという習慣は出っ歯の原因になります。

治療中は慣れるまでしゃべりにくくなる場合があります


個人差もありますが、セラミックで治療する場合、いきなり内側に歯が下がるのでしゃべりにくくなる場合があります。舌がぶつかって違和感を感じる為です。

通常、仮歯で様子を見ていきますが、1ヵ月程で慣れてくるようです。違和感が強い場合は、仮歯を調整して裏側のあたりを少なくします。

また舌というのは、筋肉でできていますので、発音練習などの訓練することで、より早く発音がうまく出来るようになるそうです。



出っ歯の治療方法は様々です


歯科医によって設定されている金額や治療方法の選択は様々です。歯列矯正では特に、治療方法や金額の行き違いのトラブルが多いと言われています。

金額が安いからと言ってすぐには飛びつかずに、提示されている金額が装置器具のみなのか、調整代も含まれている金額なのか、もしくは調整代は別なのかとしっかり確認することをお勧めします。そして必ず行き違いがないように総額をはっきり提示してもらいましょう。

出っ歯の治療は小学生から中学生くらいに矯正治療によって治すのが最適と言われているようですが、その時期を過ぎてしまったからと言って諦めてはいけません。

出っ歯になる悪い習慣に気をつけながら、自分のライフスタイルに合わせた最適な治療法で出っ歯を治し素敵な笑顔を手に入れましょう!