繰り返す嘔吐…。子どもの自家中毒の原因と予防法

自家中毒という病気、あまり聞きなれない病気ですが、最近増えてきているようです。そもそもどんな病気なの?治療法は?今回は気になるその症状と対応策を紹介します。

子供の自家中毒(周期性嘔吐)とは?

子どもが急に元気がなくなって吐き出したらとても心配ですよね。ここでは自家中毒の症状や原因、対処法をまとめています。万が一に備えて、どんな病気なのか知っていきましょう。

自家中毒の症状

自家中毒は別名「周期性嘔吐」または「アセトン(ケトン)血性嘔吐症」とも言われています。

元気だった子どもが急激に風邪をひいたときのようにだるく元気がなくなり、食欲もなくなります。そして猛烈な吐き気が起こります。数日嘔吐が続いた後ケロッと元気になり、それを数日後にまた繰り返すことから「周期性嘔吐」とも呼ばれています。
胃腸炎とは違って下痢を伴うことは少ないです。
重症になると、激しい嘔吐を頻発し、胆汁やコーヒー色の血液を吐いて脱水症となることがあります。

なりやすい年齢

2~10歳くらいの子どもに多く、5~6歳がピーク。やせ形の男の子に多いとも言われています。

自家中毒の診断、検査

病院を受診すると、尿検査を行います。過剰に増えたケトン体は尿の中にも含まれるので、尿を調べればすぐにわかります。



自家中毒の原因は?

自家中毒症とは、食中毒のように問題となる食品を食べて起きる中毒ではありません。
症状が出てくるとき、体の中では何らかの原因により、本来エネルギー源にすべきブドウ糖がうまく利用されず体内の脂肪をエネルギー源とする代謝状態になっています。その時、脂肪を燃焼したもえかすとして溜まってくるのがケトン体です。

ケトン体が体の中に増えると吐き気がしたり・頭痛や腹痛がひき起こされます。嘔吐により栄養が不足し、さらに体に蓄えていた脂肪を栄養として使う事により体の中にケトン体が増えるという悪循環が体の中で起こっているのです。

過度の緊張による、外的ストレスが自家中毒に…

これらの症状を引き起こす原因と考えられるのは、風邪や疲労・過度の緊張などの外的ストレスと言われています。自家中毒の多くは、スポーツ大会やピアノの発表会など、子どもにとって緊張感の高い行事などがある時に起こりやすいことから、経験的に自律神経の病気だと考えられています。

一般には10歳くらいになると、筋肉の量が多くなり、体が必要とするブドウ糖が少なくなるため、発症しにくくなるといわれています。

もし子供が自家中毒になってしまったら?

では、もし我が子に自家中毒と思わしき症状が見られたらどうすればよいのでしょうか。
過ごし方や食事の方法など、まず行うべき対処法をみていきましょう。

1.病院を受診する

当たり前のこと、と思われるかもしれませんがこれが非常に大切になります。
繰り返す嘔吐によって脱水になっていた場合、点滴が必要になります。点滴で水分と糖分を補給しなければなりません。

また、もしかすると嘔吐を繰り返す原因が何かほかの病気の可能性もあるからです。自家中毒と決めつけず、お医者さんの診断と治療方針をあおぐことで、適切な対応がとれます。

2.ゆったりと過ごす

症状の引き金になってしまうのが、風邪や疲労、過度のストレスと考えられています。
子どもは自分自身でストレスを自覚しづらく、気づかないうちにためこんでいることがあります。

自家中毒になったら、なるべく自分が心を許せる安心できる人の側でゆったりとした時間を過ごし安静にすることが大切になります。
このとき、子どもが何にストレスを感じてしまっているか理由を考えてあげることも必要です。また、何度も吐くのを繰り返していると手足が冷えてくるので温めてあげてください。

3.食事に気をつける

①水分、糖分の補給
嘔吐がひどいと食欲が落ちるので、無理に食事を摂らせず水分補給に努めてください。
この時与える水分としては、スポーツドリンクやリンゴ果汁などが良いでしょう。1回に飲む量は少しずつにすると吐きにくくなります。

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体液に近いイオンバランスの飲料なので、失われた水分やナトリウムなどのイオン(電解質)をスムーズに補給して、身体をやさしく潤すことができます。 ②脂肪は避ける
十分に栄養が取れないときに脂っこいものを食べると、脂肪の分解が加速して症状を悪化させることになります。そのため、脂っこいものや牛乳(乳脂肪が多い)などは控えるようにしましょう。

③食事は消化の良いものを
吐き気が治まって、水分も摂れたら少しずつ食事を開始します。
この時②で話したように脂っこいものは避け、消化の良いお粥やうどん、野菜スープなどから始めましょう。



自家中毒を予防する方法は?

親として子供が苦しむ姿は見たくないものです。子供を自家中毒にさせないために、どんなことができるのでしょうか。

夕食を抜かない

夕食を抜いてしまうと、長い時間空腹の状態が続いてしまいます。特に日中激しい運動をした後や疲れて帰った日に夕食を抜くことで低血糖になって、症状がでてしまうことがあるようです。
普段からごはんなど糖質中心の食事にし、脂肪分の摂取を控えめにするとよいでしょう。

ストレスを取り除く

風邪などの感染症、疲労、精神的なストレス、環境の変化などが症状が出るきっかけとなってしまいます。

子どもが辛そうにしていたり、から元気を振りまくなどいつもと様子が違っていたら、さりげなく子どもに聞いてみたり、時には親の判断でストレスのもとから離れられるようにしましょう。

まとめ

子どもが突然ぐったりして吐いてしまったら、まずは病院を受診しましょう。
繰り返す嘔吐は自家中毒だけでなく、代謝異常や脳腫瘍など重傷な病気が隠れていることがあります。
自家中毒と診断されたら、水分補給と安静につとめましょう。ストレスの原因から離れることでよくなっていきます。

自家中毒は子どもの成長とともに現れにくくなります。具合の悪い子どもを見ているとつらい気持ちになってしまいますが、あまり落ち込まずにママもゆったりすごしましょうね。