妊娠の安定期はいつからいつまで?注意する点と過ごし方を解説

妊娠が分かると、嬉しい気持ちと同時に「赤ちゃん、ちゃんと育ってくれるかな」といった不安な気持ちもあることでしょう。さらに悪阻により体調がすぐれないと、早く安定期が来て欲しいと願うママも多いのではないでしょうか。でもそもそも安定期って何なのでしょう?ここではそんな安定期について、色々な視点から解説していきます。

妊娠の安定期っていつからいつまでのこと?

妊娠5ヶ月〜7ヶ月、場合によっては4ヶ月から安定期

妊娠をすると、待ち遠しく感じる安定期。「安定期に入ったので…」と妊娠を発表する芸能人も多いですよね。
友達や親戚、職場の同僚などに妊娠を報告するタイミングとして一般的なのもやはり安定期に入ってからであると言われています。

では、一体安定期とはいつの時期を指すのでしょう?
通常、安定期というと、妊娠5ヶ月〜7ヶ月、周期でいうと妊娠16週~28週を指すことが多いようです。ただ、医師によっては流産のリスクがぐっと少なくなる妊娠4ヶ月(妊娠16週)から安定期と呼ぶ場合もあるようです。

帯祝いをするのもこの時期です

日本では、安定期を迎える妊娠5ヶ月頃に安産祈願をする、帯祝い(着帯祝い)と呼ばれる習慣があります。
「子供が丈夫に育ちますように」「安産でありますように」といった願いを込めて妊婦が腹帯を巻くものです。
地方によって違いもありますが、一般的には多産でお産の軽い犬にあやかって、妊娠五か月目の戌の日に行くことが多いようですが、大抵の神社において戌の日に限らず受け付けているようですので、無理せず体調の良い日を選んでくださいね。



安定期はなぜ「安定期」と呼ぶの?

流産のリスクが減り、ママの体調も安定してくる時期だから

安定期というとその響きからもほっとするママも多いのではないでしょうか。
しかし、なぜこの時期の妊娠期間を安定期と呼ぶのでしょう。
主に以下の理由が挙げられます。

・胎盤が完成(安定)する時期である=流産の危険が減少する
・悪阻が楽になる、終わる人が比較的多い時期である

着床時から時間をかけて作られてきた胎盤が完成するのが、だいたい妊娠4ヶ月ごろであると言われています。胎盤が完成すると、臍帯(へその緒)を通じて赤ちゃんはママから酸素と栄養補給を受け取り、二酸化炭素や不要な老廃物を送り返すという流れが安定してきます。ちなみにそれ以前は卵黄嚢(エンジェルリング)と呼ばれる栄養袋から赤ちゃんは栄養を受け取っています。
胎盤の完成によって流産のリスクが大きく減少するため、この時期は安定期と呼ばれているのでしょう。

また、安定期の時期は、悪阻が落ち着き食事を落ち着いて食べられるようになったり、ママも精神的に安定する時期であると言われます。

安定期頃の赤ちゃんの状況

胎児の大きさの変化

妊娠5ヶ月に入ると、赤ちゃんの身長は約17〜25cm、体重は約128〜250gになります。
これが、6ヶ月になると、身長約26〜30cm、体重約250〜650gとなり、7ヶ月には身長約31〜38cm、体重約650〜1200gにも成長すると言われています。
この数字を良く見ていただければお分かりになるかと思いますが、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月と経つにつれ、赤ちゃんの身長体重の振れ幅が大きくなっていますよね。それだけ、一ヶ月の間に成長するスピードが速くなっているということです。
妊娠7ヶ月の終わりにもなると、胎児の体重は1キロを超えています。

ちなみに、妊娠7ヶ月のころは子宮の上がおへそあたりまで広がってきて、胃を圧迫し始めます。後期つわりといって、吐き気や胸やけ、胃もたれ、胃痛に悩まされる人も出てきます。

胎児の成長の変化

妊娠5ヶ月の胎児は、生殖器が徐々に形成されていく時期でもあります。そのため、早ければこの時期のエコーで医師から性別を告げられることもあるかもしれません。
また、胎児に皮下脂肪がつき始めます。皮下脂肪によって、胎児自身から発生する熱を保護することができるようになります。

妊娠6ヶ月になると、胎脂というクリーム状のものが全身の皮膚に増え始めます。これは皮下脂肪と合わせて、胎児の持つ熱を保護したり、産道を通りやすいよう潤滑油の役割を担います。
また、22週目からは流産ではなく早産と呼ばれ、現代の医学において、赤ちゃんが生存できるギリギリのラインであると言われています。

妊娠7ヶ月になると、胎児のまぶたがより発達し、昼夜の違いが分かるようになり始めるため、規則正しい生活も心がけていきたいですね。
また、嗅覚や味覚が発達するようになり、お腹の中にいながらママの好きな香りや苦手な匂いなども感じることができるようになるのです。
ママの生活や好みがダイレクトに胎児へ伝わり始める時期でもあると言えるでしょう。



安定期頃の体の変化

胎動を感じ始める

安定期に入ると、胎動(お腹の赤ちゃんの動き)を感じ始めるようになります。これまでは、検診でエコーをするまでは「ちゃんと元気に成長しているかな?」と不安の日々だったのではないでしょうか。
胎動が感じられるようになると、赤ちゃんが元気に動いているのが分かるのでより赤ちゃんの存在を身近に感じ愛おしく思うことでしょう。

胎動を感じる時期は人によって様々ですが、一般的には妊娠5、6ヶ月のこの時期に感じ始める人が多いようです。始めの頃は、ポコポコと空気が出ている感じで胃腸が動く感じに似ているため、胎動とは思わない人も多いと言われています。
経産婦の方が胎動を早く感じると言われていますが、それは胎動がどのようなものかこれまでの経験で知っているから、というのがその理由のようです。

感じる時期には個人差があるので、胎動を感じないことにあまり不安を感じず、リラックスして過ごしてくださいね。

お腹が徐々に膨らんでくる

安定期は、徐々にお腹が膨らんできて、妊婦さんらしい体型になってくる時期でもあります。妊娠5ヶ月になると、子宮の大きさが大人の頭くらいまで大きくなるといわれれています。
周りからも、「妊娠した?」と聞かれることもでてくるでしょう。

検診のエコーが、お腹の上からできるようになるのも大体この時期になります。

悪阻が落ち着き、食欲・気分も安定してくる

悪阻に関しては、全くないという人、出産直前まであったという人と個人差が非常に激しいので、あくまで一般的にということになりますが、安定期になると悪阻が落ち着いてくるというママが多いようです。
これまで口にできるものが限られていたというママも、食事が美味しく感じられます。

また、悪阻による気分の悪さが和らぎ、精神的にも安定しポジティブになれる時期でもあります。「外出したい」「友達と会いたい」、といったことも増えるかもしれませんね。

安定期に注意すること

食べ過ぎで急な体重増加に注意

先ほども少し述べましたが、安定期に入ると悪阻から解放されるというママも多く、これまで食べられなかったご飯が美味しく感じるようになります。
ただし、この時期は特に食べ過ぎて体重が増えやすい頃でもあります。急な体重増加は、胎児にも影響を与える可能性があるだけでなく、妊娠線が出来やすくなったり、出産のリスクが増えるなど危険も多いと言われています。

ダイエットをする必要はありませんが、無理のない範囲でバランスの良い食事を心がけるようにしましょうね。

腰痛は無理をせず早めの対策を

安定期は、赤ちゃんの成長とともに子宮がどんどん大きくなり、お腹のふくらみも目に見えてわかるようになります。
それとともに、腰痛に悩まされるママも少なくありません。人によっては、妊娠初期から腰痛に悩まされる人もたくさんいます。

妊娠中の腰痛の原因としては、主に以下の二つが挙げられます。

・ホルモンの影響で骨盤を支えている靭帯が緩み、それによって筋肉に負荷がかかって腰痛を引き起こす
・安定期から後期にかけて、大きくなったお腹と体重を支えるために身体の重心が変化し、無理な姿勢になって腰痛を引き起こす。

腰痛の対策としては、妊婦用ベルトや帯を利用するほかに、日頃から無理のない程度でウォーキングやマタニティヨガなどで身体を動かして筋力をつけたり、姿勢に心がけるとよいでしょう。

腰痛がひどくて、生活に支障がきたすといった場合にはすぐにお医者さんに相談するようにしましょうね。

むくみを軽視しないで。妊娠高血圧症候群の危険も

特に安定期以降のお腹が大きくなってくる時期に、多くの妊婦さんを悩ますトラブルの一つとしてむくみが挙げられます。むくみは約30%の妊婦さんに起こると言われています。
エストロゲンと呼ばれる女性ホルモンの働きによって、特に足にむくみが出やすいようです。

むくみの対策としては、血のめぐりを良くするよう、マッサージしたり、足を冷やさないようにしたりするとよいでしょう。足を高く上げて寝るのもいいですね。
食事も、塩分の多い物は控え、ドライフルーツや豆類などのカリウムを多く含む食物を心がけて摂取するとよいでしょう。

ただし、重度なむくみがある場合「妊娠高血圧症候群」の危険も出てきます。
妊娠高血圧症候群は妊婦の20人に1人の割合で起こるとされており、妊娠5ヶ月(20 週)以降に高血圧がみられる場合、または高血圧に蛋白尿を伴う場合に診断されます。ひと昔前まで「妊娠中毒症」と呼ばれていたものです。

重症化すると母児ともに命の危険があるため、非常に危険です。気になることがあれば、早めに医師に相談するようにしましょう。

安定期の先輩ママの体験談

安定期に入るとともに、お腹も出てきてマタニティウェアを揃えるという人も多いようです。
精神的にも一安心して、マタニティグッズやベビーグッズを購入しようという気持ちになるというのもあるかもしれませんね。
そろそろ出産に向けた準備も始める時期ですね。

安定期だからといって無理はしないで

安定期に入ると、その響きからも一気に気が楽になりほっとするママも多いはず。
確かに流産のリスクはぐっと減る時期ではありますが、だからと言って「絶対に安心」ということは、妊娠全般を通してありません。確率は減ったとはいえ、まだ流産の可能性はありますし、そのほかにもここでご紹介してきたように気をつけるべきこともたくさんあります。
安定期に入ったからといって、無理は禁物です。

初めての出産なら夫婦水入らずの時間を、二人目以降であれば子供とゆっくりできるこの時間を、ぜひ大切に過ごしてくださいね。