感動?トラウマ?賛否両論あるけれど、やっぱり気になる絵本『ママがおばけになっちゃった』

最近話題の「ママがおばけになっちゃった」という絵本。書店などでも平積みされていたり、目にしたことがある方も多いのではないでしょうか?今回はその「ママがおばけになっちゃった」についてご紹介します!

「ママがおばけになっちゃった」ってどんな話?

ママがおばけになっちゃった! (講談社の創作絵本)
(2016/04/19 11:23時点) テレビなどでも度々紹介されている「ママがおばけになっちゃった」という絵本をご存じですか?軽いタッチのタイトルとは裏腹に、

『ママは くるまに ぶつかって、おばけに なりました。』

というショッキングな一文からはじまるこの絵本。絵本では珍しい「死」をテーマとした内容で、「泣ける絵本」としても話題になっています。

「興味はあったけど、実際どんな本なの?」という方は是非、この記事をご一読ください。



作者「のぶみ」さんについて

「ママがおばけになっちゃった」の絵、どこかで見たことがあるな、と感じた方はいませんか?それもそのはず、作者の「のぶみ」さんはこれまでにも数々の絵本を手がけた方で、NHKの教育番組内でも様々なキャラクターに携わっておられます。

ちなみに「のぶみ」さん、優しい絵柄とそのお名前から女性と思われがちですが、実は男性です。しかも不良だった過去もあるらしく、絵本の可愛らしい絵からは想像も出来ないプロフィールをお持ちの方です。

絵本「しんかんくん」シリーズ

しんかんくんうちにくる (あかね・新えほんシリーズ)
(2016/04/19 11:23時点) あかね書房から出版されている「しんかんくん」シリーズは、ご存じの方も多いのではないでしょうか。シリーズ作品では「しんかんくん」の他にも「ぼく仮面ライダーになる!」シリーズもあり、どちらも男の子に大人気のシリーズです。

「おててえほん」のアニメーションイラスト


NHKの教育番組「みいつけた!」内の「おててえほん」というコーナーでも、のぶみさんの絵がアニメーションで採用されています。

園児が可愛らしい手を「パンパン!」と叩くところからスタートするこのコーナー。開いた両手の上で園児が考えたストーリーが絵本のように繰り広げられる、とても素敵な夢のあるコーナーです。

奇想天外で突拍子もないストーリーを、のぶみさんのアニメが面白おかしく表現しています。

「おかあさんといっしょ」では歌に登場するアニメも

よわむしモンスターズ (講談社の幼児えほん)
(2016/04/19 11:23時点) おなじくNHKの教育番組である「おかあさんといっしょ」では「ブラブラせいじん」や「こちょこちょむしのこちょたろう」などの歌でもアニメーションが採用されています。

また「よわむしモンスターズ」ものぶみさんのアニメーションです。名前は知らなくても、そのイラストやアニメは、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

「ママがおばけになっちゃった」あらすじ紹介

ママが死んじゃった!

出典: http://www.amazon.co.jp/dp/4061332678/?tag=denapalette_cuta-22
お話の主人公は幼稚園に通う4歳の男の子「かんたろう」くんです。作中に登場するのは、かんたろうくんの他にはママとおばあちゃん。ママが大好きなかんたろうくんですが、ある日突然、ママは車にはねられていなくなってしまいます…。

ちょっぴりおっちょこちょいで、かんたろうくんのことが大好きなママ。

「あたし、しんじゃったの?」

なんて、こんなときまでなんだか現実味がない感じ。

かんたろうくんのことが心配でたまらないママと、ママがいなくて不安でしょうがないかんたろうくん…。さて、2人はどうするのでしょう?
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ママはどこにいる!?

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かんたろうくんとおばあちゃん、ママがいない2人だけの生活がスタートします。

「ねえ、おばあちゃん、ママ、どこに いったの?」

「ママは、おそらの うえに いったのよ。」

そんな会話をしながら暮らす2人ですが、実はおばけになったママがまわりをウロウロ…。かんたろうくんとおばあちゃんになんとか気付いてもらおうとしますが、やっぱりおばけは見えないようです。

ママの存在に気付かないかんたろうくん、ママが生きている間にしちゃったあれこれをおばあちゃんに話します。

「だいじょうぶ。ママは、ぜーんぶ ゆるして くれるから。」

おばあちゃんはかんたろうくんに優しくそう言いますが…おばあちゃんの後ろではママが大激怒!

「ゆるさないぞ、コンニャロー!」

なんて、すごい剣幕です。そして夜になると不思議なことが…。

ママが帰ってきた!

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その夜、12時を過ぎると…なんとママが見えるように!かんたろうくんは、びっくり!

「ママ、すごい!」

と、再会の喜びよりも、ママがおばけになって帰ってきた驚きのほうが勝っているようです。そしてここぞとばかりに生きている間に謝れなかったことをママに伝えるかんたろうくん。

ママはママで、これからのことを心配して「あれもこれもひとりでできる?」と矢継ぎ早にかんたろうくんに声をかけます。

かんたろうくんは、おばけになってまで自分を心配して帰ってきたママを困らせないようにと、ずっと涙をこらえていましたが…再びの別れを想って泣いてしまいます。

そんなかんたろうくんを見て、ママも一緒に涙。このままではおばあちゃんが起きてしまう…と2人揃って夜の散歩に出かけることにします。するとそこにはたくさんの…。

ママはどうしておばけになった?

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2人が散歩に出かけた夜の街には、おばけがいっぱい!

「ママ、おばけって たくさん いるんだね。」

というかんたろうくんに向かって、ママは

「いきてる とき こう して おけば よかったのになって おもう ひとが、おばけに なるのよ。」

と教えてくれます。ママにも数えきれないくらいの「こうしておけばよかった」があるみたい…。けれど、

「ああ!いきてて よかったって ことも たくさん あったわ。」

というママ。それはやっぱり…。

ママが伝えたかったこと

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ママが生きていて良かったと思ったこと、それはやっぱり、かんたろうくんを生んだことでした。

「ママは かんたろうで よかった。」

「あなたじゃ なきゃ ダメなのよ。」

「かんたろう、ありがとうね。」

「かんたろうの ママで、ママは しあわせでした。」

かんたろうくんに一番伝えたかったことを伝えたママ。かんたろうくんが朝、目を覚ますと、ママの姿はもうありませんでした。

かんたろうくんは、ママがいなくても大丈夫になったのでしょうか。そしておばけになったママはどうなったのでしょうか?答えは是非、絵本最後のページと裏表紙で。



絵本の感想は賛否両論あり

「死」をテーマにした内容だけに、絵本の感想には賛否両論あるようです。いくつかツイッターをご紹介します。

子どもにはまだ早いかも?大人向けの絵本という意見も

深刻になりすぎないように配慮されているためか、多少「おふざけ」とも取れる内容があり、それに対して「死を扱った内容でふざけるのはどうか」という意見もありました。

まだまだ母親という存在が世界に匹敵する年齢の子どもに、わざわざ母親の死を突き付けなくてもいいのでは?という声も否定意見には多く見られました。

ママが感動!かんたろうくんに感情移入する子も

「本屋で立ち読みして泣いてしまった」など、「大人が感動する」という意見が多く見られました。中には「自分は好きだったけれど、子どもは泣いてしまったので自分用に」という人も。

幼稚園の年長さんや小学生くらいのお子さんだと、「はなくそ」のくだりや「ママのパンツ」のあたりで笑ったり、「ママがおばけになったらこんなことする!」と明るい面をピックアップして「お話」として楽しめている様子もあるようでした。

もう少し幼いお子さんは、やはりかんたろうくんに感情移入して泣いてしまう子が多いように感じました。

絵本から感じる世界は、人それぞれ


ニュースなどでも取り上げられて、それだけ多くの人の目に触れる機会を得た「ママがおばけになっちゃった」という絵本。やはりその分、ネット上でも様々な意見が飛び交っています。

色々な意見があるのが当然で、それらすべてに正しいも間違いもないと思います。なぜならどんな作品でも、それに触れた時に感じるものは人それぞれだからです。

それぞれの家庭の在り方があるように、この作品の取り扱い方も、それぞれの家庭にあわせた方法が一番良いのではないでしょうか。

ちなみに我が家は、習い事の教室から課題図書として渡されて、子どもがひとりで読んでいました。

「パンツは履かないけど、パジャマくらいは着て寝ちゃうかも…でもやっぱり、ママがいなくなったら嫌だから、長生きしてね」

というのが我が息子の感想でした。

そして後日こっそり「僕で良かった?」と聞かれたので、「もちろんだよ!世界で一番大好き!ママのところに来てくれてありがとう!」と抱きしめました。

我が家にとっては、絆を深めるきっかけを作ってくれた素敵な一冊になりました。