胎動の位置はどの辺り?ちょっと気になる胎動の位置や切迫早産の時の位置も

多くの妊婦さんは、胎動の強さや頻度に注意が向きがちですが、実は胎動の位置も、赤ちゃんの状態を知るのに、非常に重要なのです。一般的に、妊娠の進行に伴って、胎動の位置はどのように変化するのでしょうか。また、逆子や切迫早産のような心配な状態のとき、胎動の位置に何らかのサインがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

胎動の位置の目安を妊娠週別に解説

胎動は、赤ちゃんの大きさや位置によって、感じる場所が変化します。一般的な胎動の位置について、週数別に見ていきましょう。

【妊娠16週以前】胎動を感じることはほとんどない時期

妊娠16週以前も胎児はお腹のなかで動いています。しかしあまりに小さいため、胎動としてママに伝わることはほとんどありません。
この時期に「ポコポコ」といったような振動を感じることがありますが、これはママの腸内のガスの動きや脈動であることがほとんどです。

【妊娠16週~23週頃】恥骨上からおへその辺りに胎動が

胎児のサイズやママの体形にもよりますが、だいたい妊娠20週前後から(早いと16週頃から)、小さな胎動を感じるようになります。しかし胎児は未だ小さく、子宮底長も15cm程度なので、胎動を感じる位置は下腹部に留まります。
具体的な場所の目安は、妊娠16週頃で、恥骨からおへその下5cmくらいまで。妊娠23週頃で、恥骨からおへその辺りまでです。子宮が大きくなるにつれて、胎動を感じる場所も上に広がって行きます。

【妊娠24週~27週頃】お腹のあちこちで元気な胎動を感じる時期

赤ちゃんがお腹の中で最も自由に動き回る時期です。胎動のピークと言っても良いでしょう。
この時期は、胎児が動き回るスペースがあるので、お腹の中でぐるりと回ったり(ローリング)、子宮の壁を蹴ったり(キッキング)、しゃっくりをして規則的な振動を起こしたりします。
子宮底長は20cmを越え、恥骨からおへその上までの広範囲で、強い胎動を感じるでしょう。

【妊娠28週~31週頃】お腹全体で胎動を感じるも、おへそより上の方により強く感じる

この頃も胎児は活発に動き回ります。スペースの余裕はまだあるので、ママを不眠にさせるような激しい胎動を感じることがあるかもしれません。
子宮底長は25~28cmくらいになり、恥骨から胃の少し下の方までの更に広い範囲で胎動を感じます。

この頃になると、一般的に足が上、頭が下と位置が定まってきます(逆子を除く)。そして、強い衝撃を起こす足の在る場所に、より激しい胎動を感じるようになります。つまり、お腹全体で胎動を感じつつ、お腹の上の方で感じる胎動がより強いということです。

【妊娠32週~35週頃】脇腹・胸の下・膀胱に圧迫感があることも

この頃になると、胎児は大きく育ってきます。胎児は頭を下にして手足を体に引き寄せ、体のサイズには随分狭くなった子宮の中で、ちんまりと丸まっています。
妊娠中期に感じていたような激しい胎動は少なくなるものの、胎児が動けば内臓に強い圧迫を感じたり、お腹の表面に胎児の手足が浮き出たりと、ママも思わず「うっ!」と声を上げてしまうような胎動を感じるようになります。

具体的には、赤ちゃんが足を突っ張れば、脇腹や胸の下に強い圧迫を感じ、赤ちゃんが腕を伸ばせば、膀胱が押され、痛みと尿意に悩まされることがあります。

また、胎動を左右どちらかに偏って感じることがあります。これは、赤ちゃんが左右どちらか一方に体の位置を定めているからで、心配することはありません。

【妊娠36週~出産】更にお腹は下がり、胎動も更に下へ

この頃になると、出産に向けて子宮は下の方に下がってきます。また、胎児の頭が骨盤にはまり、生まれ出るための準備が整います。

よって、胎動を感じる位置は全体的に下の方になり、ママが立ち上がったり胎児が動くたびに、恥骨や鼠径部(Vライン辺り)に痛みを感じることがあります。



逆子の可能性がある胎動の位置とは?

妊婦さんの多くが心配することのひとつに、胎児が逆子ではないかということがあると思います。妊娠27週頃までは、赤ちゃんが子宮内でグルグルと回っているため、逆子を心配する必要はありません。妊娠28~31週頃から医師が逆子を気にし始めますが、まだ正常な位置に戻る可能性は十分にあります。妊娠32週頃からの逆子は、医師と出産方法などを相談し、慎重に対処すべきでしょう。

胎児が大きくなってくると、胎動の位置でママが逆子に気付くことがあります。具体的に、どのような胎動を感じたら、逆子が疑われるのでしょうか。

胎児の足の位置で胎動の主な位置も変わります

逆子と一言で言っても、胎児の姿勢によりさまざまな種類があります。

◇単殿位(たんでんい):胎児のおしりが下になり、足が上に上がっている姿勢
◇複殿位(ふくでんい):胎児のおしりが下になり、足が体育座りのように曲がって下がっている姿勢
◇膝位(しつい):曲がった膝が一番下になっている姿勢
◇足位(そくい):まっすぐ伸びた足が一番下になっている姿勢

妊娠32週以降、胎動を最も強く感じるのは、足で蹴られたり突っ張られたときです。つまり、足の位置がどこにあるかによって、胎動を感じる主な位置も変わってくるのです。

肛門や膀胱に強い衝撃が

複殿位、膝位、足位の場合、足が下の方にあるので、直腸や膀胱、肛門に「ドカッ」という衝撃を感じることがあります。お腹の低い位置に最も強い胎動を感じ、そこ以外にはさほど大きな胎動がないとき、逆子に気付くママが多いようです。

パンチは胃のすぐ下やおへその上に

逆子だからといって、お腹の上の方に全く胎動が無いわけではありません。赤ちゃんが伸びをすれば、胃を押し上げるような胎動を感じるかもしれません。しかし、下腹部ほど強い胎動では無いことが多いようです。

胃に近い位置にしゃっくりの振動が

胎児は妊娠20週頃からしゃっくりを始めます。妊娠32週以降、胎児の位置が逆子の状態で定まると、胎児のしゃっくりによる振動を、毎回胃に近い位置で感じるようになります。

脇腹やおへそ付近に強い胎動を感じることも

胎児が単殿位の場合、逆子でも足が上に上がっているため、キックによる強い胎動をおへそや脇腹付近で感じることが多くなります。胎動の位置では逆子に気付きにくい姿勢ですが、しゃっくりや他の胎動を注意深く観察して、心配であればすぐ医師に相談してくださいね。

切迫早産の場合と胎動の位置の関係

切迫早産とは、正期産以前に子宮収縮が頻繁に起こったり、子宮口が開いて赤ちゃんが出てこようとするなど、早産になりかけている危険な状態のことを言います。

切迫早産になると、一般的に胎動の位置が変化します。具体的に、胎動の位置はどの辺りになるのでしょうか。

足の付け根に胎動を感じることも

子宮が下がって来るので、胎動を下の方に感じます。赤ちゃんの頭が骨盤にはまり、鼠径部(Vラインの辺り)に胎動を感じることもあります。正期産でもないのに、頻繁に足の付け根付近に胎動を感じたら、要注意です。

胎児が動くたびに膀胱や恥骨が刺激される

正期産の子宮頸管(子宮の内側の口と外側の口を結ぶ管)の長さは、一般的に2.5~3.5cmです。しかし、切迫早産の状態にあるとき、子宮頸管は2.5cmを下回っていることがほとんどです。つまり、切迫早産の状態では、正期産前にも関わらず、通常の臨月よりも赤ちゃんの頭は下にあるのです。

そのため、赤ちゃんが動くたびに、膀胱や恥骨にムズムズとした胎動を感じたり、膀胱を常に圧迫されることで、頻尿に悩まされることがあります。



胎動は赤ちゃんから送られてくるサインです

胎動の変化を感じ取り、心配なことは医師に相談しましょう

正期産前に、胎動の位置について継続的な違和感があったら、速やかに医師に相談してください。もし逆子だった場合は、医師から逆子体操などのアドバイスをもらいましょう。もし切迫早産だった場合は、より緊急性が増します。原因を突き止め、投薬や子宮口を縛る等早産にならないよう早めに処置をしてもらいましょう。

胎動はママが胎児の状態を知るための、大切なコミュニケーションツールです。普段から胎動の位置に注意を配ってくださいね。赤ちゃんの状態を知る手助けとなるでしょう。