妊娠初期の旅行はNG?注意点やリスク、温泉や海外旅行へ行く場合も解説

「お腹の目立たない妊娠初期だからこそ旅行に行きたい」という方は意外と多いのではないでしょうか。しかし妊娠初期の旅行には多少なりともリスクがあるということは理解しておかなければなりません。ここでは妊娠初期に旅行に行く際のリスクや注意点から、温泉や海外旅行などに行く場合に注意することなどについて解説していきたいと思います。

妊娠初期に旅行に行ってもいい?

まず最初に気になるのが”妊娠初期に旅行って行ってもいいの?”という点ですよね。ここではまずその疑問から解消していきましょう。

妊娠初期に旅行に行ってはダメという決まりはない

妊娠初期は旅行は控えるように言われることが多いのですが「旅行に行ってはダメ」という決まりはありません。妊娠初期の前半だと、妊娠に気がつかずに旅行に行く人もいますし、各交通機関を利用する際に何か条件があったり、特別な申請が必要であることもないようです。



妊娠初期に旅行に行くリスク

ただし妊娠初期に旅行に行くことには、必ずリスクがあるという点は、しっかりと理解しておかなければなりません。ここではよく挙げられる妊娠初期に旅行に行くリスクについて見ていきましょう。

1.流産や切迫流産に繋がる可能性がある

妊娠初期の旅行自体が流産を引き起こすわけではありませんが、旅行中歩きまわったり思うように休暇を取れないなどから体に負担がかかり、流産や切迫流産に繋がる可能性はゼロではありません。

2.つわりが悪化する可能性がある

妊娠初期につわりに悩まされる妊婦さんの割合は約8割とも言われています。旅行の疲れからつわりが悪化してしまったり、つわりによって旅行が思うように楽しめない可能性があることは覚悟しておく必要があるでしょう。

3.感染症にかかりやすい

特に電車や飛行機といった公共交通機関を利用する場合、風邪などの感染症にかかっている人と乗り合わせる可能性は十分に考えられます。妊娠中は免疫力が落ちていると言われていますので、十分な注意が必要です。

4.長時間の移動でむくみやエコノミー症候群があらわれやすくなる

妊娠すると血液の量や濃度の変化や、大きくなった子宮による圧迫などの影響で、長時間同じ姿勢でいるとむくみやエコノミー症候群があらわれやすくなると言われています。

妊娠初期に旅行に行くと決めた時の注意点

こうしたリスクを知った上で旅行に行くと決めた方のために、妊娠初期の旅行を快適に過ごすための注意点をいくつかピックアップしてみました。ぜひ旅行準備の参考にしてみてくださいね。

(1)旅行前に医師に相談する

医師の許可がなければ旅行できないというわけではありませんが、旅行を決めた時点で一度お医者さんに相談をしておくことをおすすめします。なぜならお医者さんの中には無用な心配を与えないように、ちょっと気になる程度ならそのまま経過観察していることもあるからです。

旅行となるとそれなりに体への負担がかかるため、こうした小さな引っかかりがリスクとなってしまう可能性も考えられます。少し行動に気を付けるだけでより安全に過ごすことができるようになるかもしれませんので、旅行の前には一度お医者さんに相談をするようにしてみてくださいね。

(2)旅行先の病院を調べておく

妊娠中に具合が悪くなった場合は、一般的な治療ができないこともあるため、産婦人科にかかるのが基本とされています。ただ最近は予約制の産婦人科も増えており、かかりつけでない急患を受け付けてもらえないこともありますので、旅行先でかかることのできる病院(特に休日や夜間にも対応している大きめの病院)を調べておいた方が安心です。

自治体によっては”休日夜間当番医制度”を設けているところもありますので、ぜひそちらも一緒に調べておきましょう。

(3)予約時に航空会社や宿泊先には妊婦であることを伝えておく

こちらも特に義務があるわけではありませんが、できれば飛行機に乗る際や宿泊先の予約を取る際には妊婦であることを伝えるようにしておきたいところです。トイレに近い席やエレベーターから近い部屋を案内してもらえたり、具合が悪くなった場合にも素早く対応してもらえたりする可能性が高くなるようです。

(4)つわり対策を準備しておく

旅行中は環境の変化や疲れによって、これまでつわりがなかった人にもつわり症状があらわれたり、つわりが軽かった人がひどくなったりする可能性もあります。エチケット袋や、アメやガムなど気持ち悪さを紛らわせるアイテムを用意しておくと急なつわりの変化にも役立ちます。

(5)スケジュールは余裕を持って組む

妊娠中はトイレが近くなったり疲れやすくなったりしますので、こまめな休憩を取れるようスケジュールはかなり余裕を持って組んでおいた方が無難です。ツアーのような時間で観光地を回るようなプランよりは、のんびり宿や料理を楽しむようなプランの方が、急な体調の変化にも対応できるのでオススメです。



妊娠初期の旅行に持って行くべきグッズ

ここでは「妊娠初期の旅行に持って行くべきグッズ」を集めてみました。どれも「あれば良かった」「あって良かった」という先輩ママたちの意見を参考にしていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

母子手帳・健康保険証

妊娠中はいつ何が起こってもおかしくありませんので、いつでも気軽に病院にかかれるよう”母子手帳”と”健康保険証”だけは必ず持ち歩くようにしましょう。現在処方中のお薬があれば”お薬手帳”なども持参するとより安心ですね。

ブランケット・バスタオル・上着

特に妊娠初期は通常よりも体温が高くなっているため、他の人よりも着るものの調整が難しいことが多いようです。夏場はエアコンによる冷えが気になることもありますので、簡単に羽織れるブランケットや上着、急な吐き気や出血などにも対応できるバスタオルなどを用意しておくといいでしょう。

エチケット袋・ナプキン

妊娠初期はちょっとしたことで急につわりの症状があらわれたり、出血したりすることがあると言われています。現時点で症状がない場合でも、すぐに対応できるようエチケット袋やナプキンなどは少量でもいいので用意しておきたいところです。

その他おすすめのグッズ

上記でご紹介した以外にも

・マタニティーマーク
・クッション(車での移動の場合)
・ゆったりとした服
・マスク
・アメやガム
・炭酸水
・お気に入りのアロマや香水

などがあると良かったという先輩ママの意見もありました。今は現地で手に入るものも多いので、旅行先のお店の状況などによって旅行グッズを揃えてみるのもいいかもしれませんね。

こんな場合は旅行はやめておきましょう

旅行はママや赤ちゃんが元気であるからこそ楽しめるものです。せっかくの旅行を楽しくいい思い出にするためにも、次のような場合は旅行を中止したり延期したりするようにしましょう。

1:切迫流産と診断されている

切迫流産の場合、最も有効な治療法は”安静”だと言われています。旅行にはどうしても体に負担がかかる場面が出てきてしまいますので、赤ちゃんの状態が落ち着くまでは旅行は避けた方がいいでしょう。

2:つわりがひどい

食事や水分があまり摂れないくらいつわりがひどい状態で旅行に行ってしまうと、旅行先で毎日病院通いとなってしまったり、入院を余儀なくされる可能性もあります。少し体調が安定しそうな時期に延期するなどした方が、ママも家族も楽しめるはずです。

3:医師に控えるように言われている

つわりや切迫流産などのように、症状が目に見えてあらわれていない状態でも『赤ちゃんの大きさが標準より小さい』『胎盤の位置が低い』などのように、慎重に経過を観察していかなければならない場合もあります。

お医者さんに旅行を控えるように言われた場合にはできるだけ従うようにしましょう。

4:流産への強い不安がある

特に何か気になる症状がなくても「万が一旅行が流産に繋がったら…」という強い不安がある場合には旅行を避けた方が無難です。妊娠中はどれだけ順調であっても”絶対”はないと言われていますので、安心して旅行に行けるようになるまで延期するのも一つの選択肢です。

妊娠初期の旅行で温泉は入っても良い?

妊娠中はゆったり過ごせる温泉宿を旅行先に選ぶ人も多いのではないでしょうか。ここでは妊娠初期の温泉や入浴する際の注意点について見ていきましょう。

妊娠初期の温泉による影響は認められていない

少し前までは温泉の禁忌に”妊娠中”というものがありましたが、妊娠中の温泉入浴で妊娠に影響が出たという報告がほとんどないため、現在では禁忌から除外されているところが増えているようです。ただ温度などから妊婦さんには勧められていない温泉もありますので、その点は注意が必要です。

【1】入浴時間は短めに

温泉は普段のお風呂と違って温度が高めに設定されている場合も多く、のぼせやすいので、入浴時間は短めを心がけましょう。体調などにもよりますが10分程度を目安にするといいようです。

【2】転倒には十分注意を払う

温泉の床は常に濡れているためすべりやすくなっています。できるだけ壁などを伝っていく、あまり奥まで行かないなど、転倒には十分注意を払うようにしましょう。

【3】家族や知り合いなどと一緒に入る

妊娠中は急な体調の変化や転倒などの心配がありますので、できれば家族や知り合いなどと一緒に入った方が安心です。家族風呂などを利用するのもおすすめですよ。

【4】イスなどからの感染症に気を付ける

意外と盲点なのが、洗い場のイスなどからの感染症です。温泉のお湯は常に循環しているためそれほど感染のリスクは高くないと言われていますが、洗い場のイスは直接ふれてしまう可能性がありますので、ささっと石鹸やお湯などで洗い流してから使用するといいでしょう。

妊娠初期の旅行で海外へ行く場合の注意点

妊娠初期にかかわらず、妊娠中の海外旅行はあまり勧められないのが現状です。もしそれでも行くという場合には次のような点に注意するようにしましょう。

<1>海外旅行傷害保険への加入

海外では日本の健康保険はもちろん利用できないため、任意の海外旅行傷害保険への加入が必要となります。ただほとんどの保険会社で「妊産婦の妊娠にかかわる費用は除外」としていますので、妊娠初期の妊娠トラブルをカバーしてもらえる保険を探して加入しなければなりません。

ただこうした保険も、2016年2月の時点では”妊娠22週までの治療が対象”と期間が決められているようです。もし現地で出産まで絶対安静が必要となった場合には、数百万~数千万といった莫大な治療費がかかる可能性があるという点はしっかりと頭においておきましょう。

<2>現地でサポートしてくれる人や機関を探しておく

旅行先の言語に不自由しない場合にはそれほど必要ではないかもしれませんが、専門的な会話が必要となった場合のためにも、現地でサポートしてくれる人や機関を探しておくと安心です。旅行保険の保険会社や大使館など、サポートを受けられる機関の連絡先は事前に準備しておきましょう。

可能であれば安定期にずらす方が安心

妊娠初期の旅行にはリスクがあるとわかっていても、冠婚葬祭に伴う旅行など避けられない場合もあるかと思います。妊娠初期だと安易に周囲に報告できないので、断る理由を探すのも大変ですよね。

ただ妊娠初期はどれだけ順調でも流産の可能性が捨てきれない時期です。できることなら安定期にずらした方がママも赤ちゃんも家族も安心できるのではないでしょうか。