流産の種類とは?切迫流産とその他の違い、原因や時期による対処法を解説します

妊娠が判明すると、新しい命の存在にとても嬉しくなります。家族が増える喜びを感じる人も多いことでしょう。ですが妊娠が判明した後に、流産の心配をされる方も少なくないと思います。流産にはどのような種類があり、どのような原因があるのでしょうか。流産の種類や原因、そして時期による対処法などを詳しく解説します!

流産の種類とは

流産とは、妊娠22週未満で分娩が起こり体外へ排出されてしまうもの、あるいは子宮内で胎児が死亡するなどで妊娠が継続しないことを意味します。流産は妊娠12週以内と初期に起こる事が殆どで、妊娠した人の10%~15%程度の人に見られます。

まずは、流産にも様々な種類がありますので、その“流産の種類”についてご説明しましょう。

1) 切迫流産

切迫流産とは、胎児に流産の危機に迫っている状態のことです。症状は下腹部痛や性器出血が挙げられます。流産の危険にある状態ですので、まだ流産はしていません。症状が出たらすぐに産科を受診して処置を行う必要があります。

妊娠初期の場合、妊娠に気が付かずにハードな仕事や運動をしてしまい流産に至るケースがあります。切迫流産になったら医師の指示に従い安静にします。上の子がいるなど安静が難しい場合や、状態が思わしくない場合には入院をする場合もあります。入院をした場合、安静だけでなく止血薬や子宮収縮抑制薬を使用することもあります。

中期以降の切迫流産では、感染症が原因の場合がありますので抗菌剤を使用するなどの処置がある場合もあります。

2) 進行流産

切迫流産が進行して、流産が止められない状態の事を指します。切迫流産が起こらずに進行流産をすることもあります。子宮内では胎児が発育できていなかったり、胎嚢が崩れて消えてしまっていることがあります。症状は切迫流産と同様に、性器出血と下腹部痛が挙げられます。流産で子宮内の内容物が全て体外へ排出されてしまった状態を「完全流産」といいます。

3) 不完全流産

進行流産によって完全流産に至らず、子宮内の内容物が一部子宮内に残ってしまっている状態のことを「不完全流産」といいます。完全流産で出血も止まった場合は処置をする必要のないことが多いのですが、不完全流産の場合は医師による処置が必要となります。

4) 稽留流産

稽留流産(けいりゅうりゅうざん)とは、子宮内で胎児が死亡してしまっている状態を指します。胎児だけでなく、受精卵の場合でも稽留流産と呼びます。稽留流産は自覚症状がなく、定期健診のエコーによって判明することが殆どです。

5) 習慣流産

自然流産が3回以上続いた場合、習慣流産(しゅうかんりゅうざん)と診断されることがあります。原因は母体側では子宮筋腫や頸管無力症、そして感染症や糖尿病、ホルモンの異常などが挙げられ、胎児側では胞状奇胎や臍帯・胎盤の異常が考えられます。



流産の原因は?

流産の原因について考えてみましょう。一体どのようなことが原因で流産をするのでしょうか。
妊娠初期に起こる流産の原因の多くは胎児側の問題とされています。胎児の持つ染色体異常があり妊娠が継続できず自然淘汰されるのです。その他にも何らかの理由が考えられますが、はっきりしない原因も多く存在するのが初期の流産です。

その他に母体側の問題(子宮筋腫や頸管無力症、ホルモン異常など)や胎児側の問題(胞状奇胎や臍帯。胎盤の異常など)が考えられますが、こちらは習慣流産が起こった場合に考えられる原因となりますので、そのほかの流産の場合では当てはまらない事があります。

中期で起こる流産では、胎児ではなく母体側の問題となるケースが増えます。子宮筋腫や子宮奇形、子宮頸管無力症、絨毛膜用膜炎などの疾患の他、酷いストレスや過度な運動によって流産をすることもあります。

流産の時期と時期による対処方法

妊娠初期の場合

完全流産をした場合、出血が止まりさえすれば特別な処置はしません。ですが不完全流産の場合は、子宮内掻爬(しきゅうないそうは)という処置を行います。子宮内掻爬とは子宮内に残った内容物を掻きだす処置の事です。稽留流産の場合も同様に、子宮内掻爬を行います。稽留流産で胎児が大きい場合、子宮収縮促進剤を使用して体外に胎児を出してあげます。

妊娠中期の場合

12週以降になると、胎児が大きくなっているため子宮内掻爬の処置を行う事が出来ません。ですので、12週以上では人工的に陣痛を起こさせ、胎児を出産します。帝王切開は次の妊娠・出産を行う時に差支えがある経膣分娩が基本となります。ただし、母体側に問題がある場合には帝王切開を行う場合があります。
その後、妊娠の週数や状態に合わせて子宮収縮剤や抗生物質、胸の張りを止める薬などが処方されることがあります。



流産の兆候があった場合は病院へ!

流産の種類やその後の処置についてご紹介しました。流産は妊娠した女性にとってかなり不安になる事です。そして実際に起こった場合は深い悲しみを感じるものでもあります。流産を確実に防止する方法はありませんが、過度なストレスや運動は避け、身体を冷やさないなど基本的な事は勿論、赤ちゃんの生きる力を信じてゆったりと過ごすようにしましょう。あまりにも不安に感じる時は医師や助産師さんに相談をすると、多少は不安が和らぐかもしれません。

また、下腹部痛や性器出血などいつもと違う様子が感じられたら、すぐに産科を受診しましょう。妊娠をすると、女性の身体は大きく変化をするので以前と同じような無理ができません。周囲への人の理解や協力を得て、ゆったりとしたマタニティライフを過ごすようにしてくださいね。