中耳炎のときにはお風呂に入っていいの?気になる症状と治療法も

中耳炎のときにお風呂は入っていいかどうかは気になることですよね。お風呂に入るときの注意点やそのほか中耳炎の症状や治療法なども併せてご紹介します。

中耳炎とは?

中耳に炎症が起きる病気です

◆耳の解剖図◆ OUTER EAR;外耳、MIDDLE EAR;中耳 INNER EAR;内耳、Eardrum;鼓膜 Ossicles;耳小骨、Eustachian tube;耳管 耳の構造は上の図のように外耳、中耳、内耳と分かれていて、そのうちの「中耳」に細菌やウィルスなどが入って炎症を起こした状態を中耳炎といいます。風邪をひいた後に続発的に起こる場合が多いので、風邪をひきやすい小さい子どもが中耳炎を起こしやすく、特に集団生活を送っている保育園や幼稚園に通っている子どもに多く見られます。

中耳炎の種類と検査 

◆◆中耳炎の種類◆◆
中耳炎には大きく分けて3種類あります。

【1】急性中耳炎
多くの子がかかる中耳炎がこの急性中耳炎です。細菌やウィルスが中耳に入り、急性の炎症を起こし耳の痛みがあり、多くの場合は高熱を伴います。耳だれなどの症状があることも。
治りきるまでに少し時間がかかることがあり、数日から10日以上かかることもあります。きちんと治さないと中耳炎を繰り返してしまい、慢性化してしまうこともあるので注意が必要です。

【2】滲出性中耳炎
一番上の図にある、鼓膜より内側の小さな部屋「鼓室」に水が溜まってしまう病気です。耳の痛みや発熱の症状はないことが多いです。しかし、難聴になるので、特にお子さんの場合はお子さんの出す小さな「耳が聞こえにくい」というサインを見逃さないようにすることが大切です。
通常は1ヵ月くらいで治りますが、数ヵ月かかってしまう場合もあり、早めに気が付いてあげる必要があります。

【3】慢性中耳炎
上記の急性中耳炎や慢性中耳炎がなかなか治らなかったり、放置してしまって慢性化してしまった状態が慢性中耳炎です。耳だれや難聴などの症状が出て、耳や鼓膜に塊ができてしまったり(肉芽、真珠腫などとよばれます)、鼓膜に穴が開きっぱなしになってしまったりすることもあります。 ◆◆検査◆◆
通常の急性中耳炎では特別な検査を行うことはほとんどありません。耳を覗いて先生が判断します。長引いたり、聞こえに問題が出てきた場合などに検査をします。

【1】原因菌を調べる検査
中耳炎の原因の菌が何なのかを特定するための検査ですが、通常の中耳炎には必要ありません。耳だれの液や、鼓膜近くの浸出液などを採取して検査をします。

【2】聴力検査
聞こえの検査です。鼓膜の状態や中耳炎の進み具合も確認できます。

【3】レントゲン検査
正面と側面からレントゲンを撮り、炎症がどこまで進んでいるのかを確認します。

【4】ティンパノメトリー検査
特殊な器具を使って、鼓膜の動きを調べる検査です。

中耳炎の症状 ~耳痛、発熱、耳だれ、難聴~

中耳炎の症状の主なものには以下の4つが挙げられます。

【1】耳痛(耳が痛い)
急性中耳炎でよく起きる症状で、非常に強い痛みの場合もあれば、それほどでもない場合もあり、個人差があります。だいたい2~3日で治まります。

【2】発熱
急性中耳炎では高熱が出る場合があります。

【3】耳だれ(耳漏)
急性中耳炎や慢性中耳炎で起きる症状です。鼓室に溜まった膿が、その炎症によって破れた鼓膜から流れ出てきてしまう症状です。原因菌を検査するためにこの耳だれを採取することがあります。

【4】難聴(聞こえにくい)
滲出性中耳炎や慢性中耳炎で起きやすい症状ですが、急性中耳炎でも起こることがあります。聞こえにくさだけでなく、トンネルに入ったときのように耳がつまったように感じたり、音がこもるように感じたりします。鼓膜に穴が開いたり、腫れたりすることや、耳小骨の働きが悪くなることによって起こります。

中耳炎の治療方法

【1】薬物療法
・炎症の原因になっている菌に対する抗生物質や抗菌剤
・抗菌剤の耳に入れる点耳薬
・耳に溜まっている水を出しやすくする薬
・痛みがひどい時や熱が高くてつらい時に解熱鎮痛剤
・アレルギー性鼻炎などがある場合にはその治療のための薬
などを使います。

【2】鼓膜切開
急性中耳炎や滲出性中耳炎の時に、鼓室に膿が溜まって鼓膜が腫れている時には、鼓膜に穴をあけて膿を出すことがあります。この穴は正常であれば自然にふさがります。しかし、炎症が治まらなければ再び膿が溜まってしまうことになるので、根本的な治療にはなりません。

【3】鼓室の圧力を正常にする治療
主に滲出性中耳炎で、鼓室の圧力を正常に戻す為に耳管の開口部から空気を送ったり、鼓膜に穴をあけてチューブを入れたりすることがあります。チューブは正常であれば自然に外耳側に抜けて落ちます。

【4】外科手術
慢性中耳炎で肉芽や真珠腫などが出来てしまった場合には、外科的手術を行い取り除くこともあります。



中耳炎と診断されたらお風呂に入っていいの?

必ず医師に確認しましょう

中耳炎を起こしているときのプールやお風呂は中耳炎の症状を悪化させてしまう場合がありますので、必ず医師の指示を仰ぐようにしましょう。
基本的には、鼓膜に穴が空いていない限りはお風呂に入ること自体は問題ありません。ただし、高熱が出ている時や痛みのひどい時は他の風邪などの病気の時と同じように入浴は控えたほうがよいですよね。

お風呂についての注意点

◆お風呂のお湯が耳に入らないようにしましょう◆

お風呂のお湯が耳に入ってしまうと、外耳から鼓膜より中へ雑菌が入ってしまう可能性があるので、お風呂のお湯が耳に入らないように気を付けましょう。特に頭を洗うときは注意が必要ですね。綿球で栓をしたり、ラップなどで耳カバーをするなどしてもよいでしょう。

お風呂の水が耳に入ると中耳炎になるの?

お風呂の水には雑菌がいっぱいです。水が原因というよりはその雑菌が中耳に入ってしまい炎症を起こせば中耳炎になってしまいます。
しかし、正常な耳の状態であれば、外耳と中耳の間には鼓膜がありますので、鼓膜より向こう側に水が入ってしまうことはありません。中耳炎の原因になるのはほとんどの場合、鼻やのどなどから耳管を通して入ってくる菌が原因です。

中耳炎を起こしているときには、鼓膜から滲出液が漏れだしていたり、鼓膜に穴が空いてしまっていることもありますので、もしも水が耳に入った場合中耳に水が入ってしまう可能性がある、ということです。軽い中耳炎であれば全く問題ありませんので、医師に入浴の可否を必ず確認するようにしましょう。



生活上の注意点は?

【1】鼻はゆっくりとかむ
勢いよく鼻をかんでしまうと、菌が鼻から耳に移動してしまい、中耳炎の原因になったり悪化させてしまうことがあります。

【2】耳だれは見える範囲でこまめに綺麗にする
耳だれが出てきたら、綿棒などで優しくとってあげましょう。その時、自宅でするのは見える範囲だけにとどめ、耳の奥は病院で綺麗にしてもらうようにしましょうね。

【3】鼻やのどの風邪に気を付ける
鼻やのどの風邪から、中耳炎に移行することがとても多いです。風邪をひかないように注意すること、もし風邪をひいてしまったら早めに治すようにすることが大切です。長引かせてしまうと中耳炎になってしかうかも。

【4】アレルギー鼻炎の治療をする
アレルギー鼻炎がある場合に、中耳炎になることもあります。定期的に診察を受けて、中耳炎に移行させないようにしましょう。

【5】症状のサインを見逃さないようにする
小さい赤ちゃんや子供の場合、耳の痛みや聞こえにくさを伝えることが難しいですよね。発熱などの症状があまりでない場合もありますので、症状のサインを見逃さないようにして早めに病院にかかるようにしましょう。
・機嫌が悪い
・ミルクの飲みが悪い
・耳を触る、気にする
・耳を触られるのを嫌がる
・後ろから呼んでも反応がない
・テレビに近づいて見ている
等の症状が中耳炎のサインかもしれませんよ

症状を見逃さずに早めに病院にかかりましょう

中耳炎になると発熱や耳の痛みがひどいことが多いと思いがちですが、あまり表立った症状がなく、耳の聞こえに影響がでてしまっている場合もあります。子供達の出す小さなサインを見逃さずに、早めに病院にかかれるとよいですね。
お母さんの「何かいつもと違う」という感覚は素晴らしいものです。何かおかしいと感じたら早めに病院にかかるようにしましょう。