尿のウイルス検査で子宮頸がんのリスク判定、子宮頸部を直接見なくても

子宮頸がんの原因の一つとなるヒトパピローマウイルス(HPV)の検出に関して、より簡易な尿検査が注目されている。尿から検出するという方法だ。英国ロンドン大学医学部を中心とした研究グループは、2014年9月16日付けの有力医学誌であるBMJ誌で報告した。

「初尿」で精度が高まる

研究グループは、性的な活動のある女性においてヒトパピローマウイルスを検出するための「尿中ヒトパピローマウイルスDNA検査」を検証した。ウイルスの遺伝子を増幅して検出する。この精度を判定する目的で、ヒトパピローマウイルスDNAの尿で調べた結果と子宮頸部を直接調べた結果を比較した論文の検討を行った。その結果、大部分の研究では、出始めの尿である「初尿」のサンプルを対象として市販のDNA増幅方法である「ポリメラーゼ連鎖反応法」を用いていた。通常のヒトパピローマウイルスの尿中検出の精度は、ウイルスが存在しない場合にマイナスとでる確率である「感度」は87%、ウイルスが存在する場合にプラスと出る確率である「特異度」は94%と問題なかった。高リスクヒトパピローマウイルスの尿中検出についても、感度77%及び特異度88%と高かった。また、無作為に採取した尿または中間尿と比較して初尿では感度の上昇が認められた。子宮頸部のヒトパピローマウイルス検査が難しい場合には、尿検査は許容可能な代替手段と見なせると研究グループは指摘している。精度としては、子宮頸部を直接検査するのは理想だが、なかなか下半身の検査を積極的に受けるのも気が引けるもの。尿で簡単に分かるならば、広めていくのは意味がありそうだ。

文献情報

Pathak N et al. Accuracy of urinary human papillomavirus testing for presence of cervical HPV: systematic review and meta-analysis. BMJ. 2014 16;349:g5264.

Accuracy of urinary human papillomavirus testing for presence of cervical HPV: systematic review and meta-analysis. – PubMed – NCBI
BMJ. 2014 Sep 16;349:g5264. doi: 10.1136/bmj.g5264. Meta-Analysis; Review