BCGの跡が気になる!赤くはれてるけど大丈夫?この跡は消えるの?

力いっぱい赤ちゃんの腕に押されたBCGの予防接種。跡が段々赤くなり膿が出てくると心配になってしまうママも多いかもしれません。BCGの効果や接種跡の経過等、詳しく説明します。

BCGの跡が気になる

BCGを打った次の日なのに跡が赤くなっていたり、2週間以上経つのに何の反応も無かったり…と、BCGの跡が気になるママは多いようです。

またかわいい我が子のツルツルすべすべな腕にくっきり針跡が残ってしまうと、何となく残念な気持ちになってしまうママもいるかもしれませんね。
しかしBCGの跡は、きちんと免疫がついているのか、以前に結核にかかったことがあるのか等、大切な情報を教えてくれます。



BCGの予防接種ってどんな予防接種なの?

BCGは結核を予防する大切な予防接種です

BCGは結核を防ぐための予防接種です。
結核というと江戸時代や明治時代など昔の病気と思っているママも多いかもしれませんが、実は現在も日本では結核を発病する人が年間20,000人程いるとされています。最近では、タレントのJOYさんやお笑い芸人の箕輪はるかさんが結核にかかり治療しています。

昔は不治の病と言われた結核ですが、現在は適切な治療を行えば完治する病です。しかし、小さい赤ちゃんや子どもが結核に感染すると結核性髄膜炎等の重大な合併症を引き起こす恐れがあると言われています。そのため、適切な時期にBCGの予防接種をすることが、赤ちゃんを結核から守るために何よりも大切です。

BCGは1歳までに打ちましょう

BCGは、生後12ヵ月までに1回受ける必要のある予防接種で、推奨接種期間は生後5ヶ月~8ヶ月とされています。現在はツベルクリン反応検査はせず、全員がBCGの予防接種を行うようになりました。
結核は空気感染で知らず知らずのうちに感染する危険性があるため、生後5ヶ月を過ぎたらなるべく早く接種するようにしましょう。

また、BCGは生ワクチンのためBCGを打つと4週間は他ワクチンを打つことが出来なくなります。単独接種を希望している人は、どのワクチンを優先して打つべきか必ず医師と相談するようにしてくださいね。

BCGの費用は?

BCGは定期接種の予防接種のため、BCGは公費で打つことができます。しかし、何らかの理由で免疫がつかず再接種を希望する場合は自己負担(有料)となります。
打ち直しを希望する場合は、ツベルクリン検査で免疫の有無を確かめた後、通常は小学校1年生の時に打ち直すことが多いようです。

BCGの副反応は?

BCGの副反応としては、じんましん、発疹などのアレルギー症状の他に脇の下のリンパの腫れが報告されています。重症な副反応では、皮膚結核様病変(狼瘡、腺病性苔癬)、アナフィラキシー様全身播種性BCG感染症、骨髄炎や骨膜炎等が起こることもありますが、非常に稀です。

どうして跡が出来るの?

BCGの跡は免疫が付いた証です

BCG接種後およそ2~4週間程度で免疫がつきますが、以下のようにBCGの跡が変化していきます。

■接種当日:強く注射針を当てられているため、注射跡が赤く腫れていることもありますが、基本はあまり腫れません。
■2~3日:ほとんど注射跡がわからないくらいか、少しだけ赤みがあることも。
■10日~4週間:少しずつ赤みが出始め、硬くなったり、腫れてきたり、膿が出てくることもあります。反応が一番強く出るのが接種4週間後位です。
■2~3ヶ月:カサブタや赤みが引いていき、段々と跡が目立たなくなります。

個人差はありますが、接種後10日くらいからBCG後に変化が見られ始め、1ヵ月後位がピークになります。
針の跡が赤くなったり膿が出てくると心配かもしれませんが、バンソウコウを貼ったり、消毒をする必要はありません。必要以上に洗ったりせず清潔を保つだけでOKです。カサブタも自然にとれるまでそっとしておいてくださいね。



跡はいつまで残るの?

BCGの跡は接種後1ヶ月位をピークに段々と薄くなります。
とはいえ、BCGの跡は免疫が付いたことの証、18個の針跡のうち、2/3以上は残っていることが望ましいと言われています。
最初の濃い跡は2~3ヵ月後には大分薄くなる子が多いようです。

BCGの予防接種後の跡について気になるあれこれ

赤くはれたけど大丈夫?コッホ現象に注意!

接種10日後位から赤くはれるのは何の問題もありません。正常に免疫がついている証拠です。しかし接種3日後~10日以内に赤みや膿が出てきた場合は要注意。コッホ現象かもしれません。

コッホ現象とは、通常10日以降に針跡に出るはずの反応が、接種直後から10日以内に赤みや膿などの反応が出ることを言います。コッホ現象が起きてしまった場合、赤ちゃんがBCGを打つ前に結核にかかってしまっている可能性が強くなります。

BCGの予防接種は、ウシ型の結核菌を弱毒化してつくった生ワクチンを使用しているのですが、既に結核に感染している赤ちゃんがBCGを打つと、通常通りの経過を辿らず、短い期間で強い反応が起きてしまうのです。

コッホ現象が疑われる場合は、速やかにBCGを打った病院に連絡をし、指示を仰ぐようにしてくださいね。しかし、命にかかわるような状況ではないので、救急車を呼んだり夜間救急に行くほどではありません。かかりつけが開いている時間に受診しましょう。

偽コッホって?コッホ現象の見極め方

コッホ現象と聞くと怖くなってしまうママも多いとは思いますが、ほとんどのお医者さんが本物のコッホは見たことがないと言うくらい、本当のコッホ現象は極めて稀です。

しかし、意外と接種直後にBCGの跡が赤くなってしまう赤ちゃんは多く、「これはコッホ現象?」と迷うママもはたくさんいます。ほとんどは単に注射の刺激によって跡が赤く腫れただけで、「偽コッホ」と呼ぶ人が多いようです。

BCGは強い力で18本の針を押し付けるため、赤ちゃんのデリケートな肌ではトラブルが起きやすく、接種直後に赤く腫れることがよく見られます。偽コッホの場合、接種当日~翌日に赤い腫れが見られ、日に日に薄くなるのが特徴です。

本物のコッホ現象の場合は、赤く腫れるだけでなく膿が出たりもっと強い反応が起こると言われているため、少し赤くなる位であれば偽コッホの可能性が強いでしょう。とはいえ心配な場合は、かかりつけ医に相談して判断を仰いでくださいね。

すぐに跡が消えてしまったけど大丈夫?

BCGの跡が消えてしまった時期が接種直後~1ヵ月以内であればまだ反応が出ていないだけなので、反応が起きるまでもう少し待ちましょう。
また、一度反応が起こった後それほど時間がたたないうちにBCGの跡が消えてしまうこともあり、「ちゃんと免疫が付いたのかしら?」と心配になるママもいるかもしれません。基本的には本人の体質によって跡の経過は様々なようです。きれいさっぱり消えてしまう子もいれば、瘢痕のように跡が残ってしまう子もいます。

きちんと免疫が付いたのかを確認したい場合は「ツベルクリン検査」で調べることが可能です。ママたちの中には小学生の時にツベルクリン検査をやったことがある人もいるのではないでしょうか。もしツベルクリンで陰性ということであれば、追加接種することもできます。

突然跡が腫れたけど心配されることはある?

BCG跡は接種3カ月後には落ち着いていることがほとんどですが、時々高熱時にBCG跡が赤く腫れる現象が起こることがあります。このような場合「川崎病」というすぐに治療が必要な病気が疑われるため、早急に病院を受診する必要があります。

川崎病とは乳幼児に発生する原因不明の全身の血管に炎症が起こる病気です。特に1歳前後で発症する子が多く、治療が遅れると心臓の筋肉に酸素を送る冠動脈に炎症が起き、瘤が出来てしまいます。
川崎病は以下のような症状が良く見られ、6つの症状のうち5つがそろうと川崎病と診断されます。

(1)38.5度以上の発熱(5日以上持続)
(2)目の充血 
(3)真っ赤な唇、口の中(イチゴ舌)
(4)色々な形の発疹 
(5)手足が赤く腫れたり、発疹が出る
(6)首のリンパ節の腫れ

この6つの症状には入っていませんが、川崎病の場合BCG跡が発赤・腫脹するという所見が乳幼児の場合多く見られ、川崎病が疑われる場合、まず最初にBCG跡を確認する医師も多くいます。
ママ自身でも確認できるので、なかなか熱が下がらないお子さんのBCGの跡が腫れていたら、なるべく早く医師に相談するようにしてくださいね。

川崎病は早期で治療が始められれば後遺症が少なくなると言われているため、ママの協力が不可欠な病気と言えます。

BCGの跡は消えるの?

綺麗に消える子、大人になっても残ってる子、個人差があります

我が子のきれいな腕についたBCGの跡、きれいに消えてくれればなぁと思ってしまうママも多いのでは。
BCGの跡が残るか残らないかは個人差が大きいようです。綺麗に消える子もいれば、瘢痕のように跡が目立つ子もいます。普通は年齢を重ねるごとに薄くなることが多いのですが、中には大人になっても消えない人もいるようです。

基本的には個人差であり、BCGの免疫がつくことが何よりも大切なので、もし跡が残ってしまっても「しっかり免疫がついている証だ」と気にしないであげてくださいね。

BCGは大事な予防接種です

結核は過去の病気と思う人もいますが、現在も毎年20,000人が結核にかかり、集団感染が起こることもあります。特に乳幼児は結核にかかると重症化するリスクがあるため、必ずBCGを適切な時期に打つようにしましょう。

BCGは1回接種するだけで、結核の発病を75%抑えてくれるという効果があります。赤ちゃんが結核に感染する前に接種することが何より大切で、接種することで高い結核の発病予防効果が得られ、その効果は10年以上持続すると言われています。

注射針1本だけで終わる他の予防接種と違い、跡が膿んでしまったり、腕に跡が残ったりとママにとっては心配なこともたくさんある予防接種ですが、赤ちゃんを結核から守るためにとても大事な予防接種なので必ず打ってあげてくださいね。そして、予防接種後は、がんばった赤ちゃんをたくさん褒めてあげましょう!