流行注意報発令!インフルエンザの予防法6つとインフルエンザウイルス型別症状

厚生労働省が2016年1月15日にインフルエンザ流行シーズン入りを発表しました。例年よりも流行時期が遅れているものの、インフルエンザA型、B型のどちらも感染者が増えています。乳幼児が感染すると重篤化することも少なくないため、注意が必要です。今回はインフルエンザの6つの予防法とインフルエンザウイルス型別症状についてご紹介します。

インフルエンザとは?

インフルエンザウイルスが感染、増殖することで発症する病

インフルエンザとは、インフルエンザウイルスが喉や気管支、肺で感染・増殖することで発症する病です。
感染者の咳やくしゃみに含まれるインフルエンザウイルスを吸い込むことで感染する「飛まつ感染」が主なルートになっています。

感染すると急激にウイルスが増殖するため、感染から発症までが1~3日と早いため、今まで元気だったのに急に高熱を出したり、ぐったりしてしまうので驚くことも多いです。

特に小さな子ども、高齢者、糖尿病などの持病を持っている方はインフルエンザにかかると非常に危険です。インフルエンザにかからないように予防するとともに、インフルエンザの症状を頭に入れておきましょう。

2015-2016シーズンもついにインフルエンザ流行入り。1週間で感染者が5倍以上に!

例年11月~12月に流行し始め、1月~3月にピークを迎えていますが、今期は1月に入ってから流行し始めています。
国立感染症研究所が発表した感染症発生動向調査では、1月第1週(1月4日~10日)の感染者は9,964人。第2週(1月11日~17日)の感染者は20,369人と、1週間で倍以上に増えています。

しかし、2015年12月28日~2016年1月3日の感染者は4,290人だったため、たった2週間で1週間あたりの感染者数が約5倍にもなっているのです!
インフルエンザは日本各地で猛威をふるっているため、予防を徹底しましょう。

IDWR感染症発生動向調査 国立感染症研究所
こちらを参考にさせていただきました。



乳幼児は重篤化することも

抵抗力の弱い乳幼児がインフルエンザにかかると重篤化することがあります。インフルエンザウイルスに感染することで、肺炎や脳症になることも。ときに、死亡してしまうこともある恐ろしい病なのです。

飛沫感染が主な感染ルートのため、家族がインフルエンザにかかると子どもにうつってしまうことも少なくありません。
そのため、子どもだけでなく、家族全員が予防に努めることが大切です。

インフルエンザA型

インフルエンザA型は感染力が強いため、あっという間に蔓延します。
国内で流行するインフルエンザは、「インフルエンザA型」とひとつの言葉で表されますが、「インフルエンザA/H1N12009」と「インフルエンザA/H3N3(A香港型)」の2つ。

インフルエンザA/H1N12009は2009年にパンデミック(世界的大流行)を起こした新型インフルエンザで、今期も感染者が報告されています。
「H1N1(ソ連型)」というウイルスを聞いたことがある方もいると思いますが、2009年からは感染が報告されていません。

インフルエンザA/(H1N1)pdm09:2009年から大流行した新型インフルエンザ

インフルエンザA/(H1N1)pdm09は、2009年に大流行した新型インフルエンザのことです。当時は豚からヒトに感染したため、「豚インフルエンザ」とも呼ばれていました。

国立感染症研究所のデータでは、2015年第5週~2016年第2週にかけて、新型インフルエンザの検出割合が一番多くなっています。今シーズンのウイルス検出状況では、1月22日時点で全国で184例。これから全国的な感染拡大が危惧されています。

子どもがA/(H1N1)pdm09のウイルスに感染すると、「インフルエンザ肺炎」や「インフルエンザ脳症」などの合併症にかかることもあるため注意が必要です。
A/(H1N1)pdm09で報告された子どもの死亡は脳症によるものがほとんど。インフルエンザそのものの症状も恐ろしいですが、合併症で命を落とすリスクもあるのです。

インフルエンザA/(H3N2)香港型:乳幼児は重症化しやすい!ワクチンを打っても安心しないで

インフルエンザA/(H3N2)香港型も毎年流行するインフルエンザです。A香港型は、乳幼児や高齢者が重症化しやすく、大流行するという特徴があります。

インフルエンザワクチンを接種している方も多いと思いますが、A香港型は新型インフルエンザに比べてワクチンが効きにくいと言われています。原因としてA香港型はワクチンの製造過程で変異しやすいため、ワクチンの効果が上がりにくいのではないかと考えられています。

実際に、2014-2015シーズンに行われた感染症発生動向調査事業では、東京都感染症情報センターに搬出されたウイルスの約半数がA香港型でした。
今シーズンのウイルス検出状況では、1月22日時点で全国で147例。新型インフルエンザ同様、これから流行が拡大することが予想されます。

2015-2016インフルエンザウイルス分離・検出状況 国立感染症研究所
こちらを参考にさせていただきました。

鳥インフルエンザもA型にあたります

実は鳥インフルエンザもA型。中国で発見されたウイルスで、数年前にニュースになりましたよね。
「鳥インフルエンザA(H7N9)」は鳥類が感染するインフルエンザ。
中国では、鳥からヒトに鳥インフルエンザが感染しましたが、ヒトからヒトに感染することは通常ありません。(※家族など濃厚接触者間のみの限定的なヒト-ヒト感染は報告されています。)

しかし、鳥インフルエンザA(H7N9)は、ヒトへの感染をしやすくなる遺伝子配列が見つかっているため、実際に感染しやすくなっているかは現在調査中です。

日本では鳥インフルエンザの感染者は報告されておらず、野鳥からの鳥インフルエンザA(H7N9)の検出はあったものの「鳥インフルエンザA(H7N9)」とは異なるものでした。
インフルエンザと聞くと必要以上に不安になってしまいますが、鳥インフルエンザに関しては野鳥に接触しない限り、今のところ感染の心配はありません。



インフルエンザB型

A型と比べて解熱時間が長く、風邪と誤解しやすい

インフルエンザB型は、インフルエンザA型と違い爆発的な流行はしません。インフルエンザB型は、山形系統とヴィクトリア系統があり、今シーズンのワクチンはどちらの系統にも効果があるとされています。
インフルエンザB型にかかると抗体ができるため、二度とかからないとも言われていますが、違う系統のウイルスだと感染することがあります。

症状はインフルエンザA型と比べて、下痢や嘔吐などの症状が強い傾向があります。また、A型と比べると解熱時間が長かったり、微熱程度しか出ない場合もあるため、一般的な風邪と勘違いしている方も多いのです。

インフルエンザの6つの予防法

【1】流行前に予防接種を受ける

インフルエンザワクチンは効果が無い…とワクチンを打たずに過ごしている方も多いですが、ワクチンはインフルエンザを予防する有効な手段のひとつです。
インフルエンザに感染しても発病させないようにしたり、発病しても重症化を防ぐ効果があるため、小さな子どもがいる家庭、妊婦さん、持病を持っている方は積極的に接種することをおすすめします。 ◆こちらの記事もどうぞ!◆

【2】マスクをする

マスクはウイルスから身を守るためと感染者がウイルスをばらまかないための2つに効果があります。
感染者のくしゃみや咳などの飛沫を浴びないようにマスクをするだけで感染の確立は下がります。マスクは間違った付け方では効果が得られないので、注意書き通りに正しく着用しましょう。

【3】人混みや繁華街には行かない

どの感染症対策でも同じことが言えますが、人が多いところには行かない。外出を控えるというのも重要です。
インフルエンザは飛沫感染が主ですが、空気感染することもあると言われています。そのため、できるだけ人混みや繁華街には行かないようにすることをおすすめします。
やむをえず出かける場合は、マスクや手袋をしウイルスから身を守りましょう。

【4】帰宅後は手洗い、うがいを徹底!

外出先から帰宅したら、まずは手洗いとうがいを!
帰宅後の手や喉の粘膜にいはウイルスが付着しています。手を洗わずにあちこち触っているとウイルスを部屋中にばらまいてしまうのでやめましょう。
流水と石鹸による手洗いだけでほとんどのウイルスや細菌が除去できると言われています。手洗い後に清潔なタオルでよく拭いたら、アルコールで除菌するのも効果的。

うがいは水を口にふくんだらまずはクチュクチュして出します。再度水を口に入れたら「おー」と声を出すようにしてうがいしましょう。

【5】部屋を加湿する

ウイルスは空気が乾燥すると活発になります。また、空気が乾燥すると気道粘膜のバリア機能が低下してしまうため、部屋は加湿して乾燥しないように気を付けましょう。
冬場は乾燥しやすいため、加湿器を使って湿度が50~60%くらいになるようにします。
※加湿しすぎはカビの発生原因になるため注意!

【6】たっぷり睡眠とバランスのよい食事

インフルエンザは抵抗力が下がっている人に感染すると発病することがあります。そのため子どもだけでなく、仕事で疲れたパパや育児寝不足のママもインフルエンザにかかりやすいので注意が必要です。
抵抗力を高めるにはたっぷり睡眠をとって休息することが大切です。
また、食事で栄養とエネルギーをチャージしておきましょう。感染症が流行する時期だけでなく、日頃からバランスのよい食事を心がけてくださいね。

風邪との違いは?ウイルス型別の症状を知ろう

インフルエンザのサインは高熱、悪寒が強く続く、関節痛や倦怠感が強いなど

風邪の症状にもよく似ているインフルエンザは、よくわからないことも多いですよね。
インフルエンザと一般的な風邪の違いは、高熱が出る、悪寒が強く続く、関節痛や倦怠感が強いなどがあげられます。
小さな子どもがかかるとひと目でわかるくらいぐったりするので、その場合はすぐに病院へ!ほんの少し遅れただけでも手遅れになる場合もあるので注意してください。

インフルエンザは合併症にかかることもあり、合併症によって命を落とすことも少なくありません。インフルエンザから肺炎になったり、脳炎、脳症になってしまうこともあるので、気がかりなことがあればかかりつけのお医者さまに相談するようにしましょう。

インフルエンザA型:高熱、倦怠感、食欲不振

インフルエンザA型は38度以上の高熱が出ることが多いです。人によっては、40度以上になることもあるためとても危険です。
それに伴い、関節痛や倦怠感を強く訴える人も多く、咳やくしゃみ、鼻水など風邪のような症状もあります。食欲不振になったり、下痢や便秘などの症状が出るなど人によって出る症状が違います。

ほとんど場合、強い倦怠感と発熱で受診する方が多いようです。
インフルエンザの薬は早く使用したほうがウイルスの増殖を抑えられます。少しでも異変を感じたときは、病院で受診しましょう。

インフルエンザB型:微熱、咳、くしゃみなど一般的な風邪と見分けがつきにくい

インフルエンザB型は比較的軽症で済むことが多いため、インフルエンザだと気づかない人も。
熱は出るものの、微熱程度で治まる場合も多いですが、A型に比べてなかなか下がりにくいという特徴もあります。
一般的な風邪と同じような、咳、痰、くしゃみ、扁桃腺の腫れなどの症状を訴える方が多いです。また、胃痛や下痢、嘔吐、血便、便秘などと消化器系に異常が出ることもあります。

高熱が出ないのでインフルエンザにかかっていることに気付かず、そのまま出歩いてしまうことでウイルスをばらまいてしまうことがあります。いつもの風邪と違う、いつまでも熱が下がらないなどの症状がある場合はインフルエンザを疑ったほうがいいかもしれませんね。

正しい知識でインフルエンザを予防しよう!

インフルエンザは乳幼児や高齢者がかかると重症化し、時に命を落としてしまう恐ろしい病。
予防接種を打っていたにもかかわらず、インフルエンザに罹ってしまったというケースもあるため、「予防接種をしたから大丈夫」と安易に考えてしまうのは危険です。

インフルエンザは毎年少しずつ流行する型が変わっているため、ワクチンを打っても効果を得られない場合もあります。100%罹らないわけではないので注意してください。

妊娠中の方、小さなお子さんがいる方は、インフルエンザなど流行中の感染症には敏感になっていると思います。家族みんなでインフルエンザの予防に努めましょう!
インフルエンザに関してたくさんの情報で溢れていますが、家族を感染症から守るために、正しい知識を身に付けて予防しましょう。

▼インフルエンザ(総合ページ) |厚生労働省
インフルエンザ(総合ページ)について紹介しています。 こちらを参考にさせていただきました。