アトピー性皮膚炎の原因や家庭で出来る事ホームケアについて

「赤ちゃん肌」ときくとつるつるの肌を思いうかべますが、バリア機能の弱い赤ちゃんって実は肌トラブルが少なくありません。そんな肌トラブルの一つがアトピー性皮膚炎です。多くのママが心配するアトピー性皮膚炎の原因や家庭で出来る事についてまとめました。

アトピー性皮膚炎の原因は?

原因が一つとは限らず、色々な原因が重なっています

アトピー性皮膚炎を引き起こす要因は、体質に関する要因と、関東に関する要因の2つに分けられます。

■体質に関する要因
・アトピー素因(本人または家族がアレルギー性の病気を持っている。アレルギーと深い関係のある免疫物質「IgE抗体」を作りやすい体質を持っていること)
・皮膚のバリア機能が低下している。

■環境に関する要因
・アレルゲン(アレルギー症状の原因となる物質)による刺激
→食物、ダニ、ほこり、カビ、花粉、動物の毛やフケなど
・アレルゲン以外の刺激
→汗、衣類による摩擦、乾燥、ひっかき傷、洗剤などの日用品など

アトピー性皮膚炎の原因はこのような色々な要因が重なっていて、さらにその時の体調や精神状態も影響します。



この症状はアトピー?赤ちゃんの症状チェックリスト

1)顔や頭に赤いつぶつぶやじくじくした腫れがある。
2)頭や眉毛に黄色いかさぶたのような湿疹ができた。
→赤ちゃんはよく湿疹が出るので、この症状がでても体を洗う保湿をするなどの適切なスキンケアで治ればアトピー性皮膚炎ではないです。

3)おむつの当たる部分に湿疹ができる。
→おむつが当たっている部分は皮膚が乾燥しないため、アトピー性皮膚炎が出にくい場所です。おむつかぶれの可能性が高いですが、心配な症状が続く場合はお医者さんを受診してください。

4)親もアトピー性皮膚炎がある(あった)
→親がアトピー性皮膚炎がある場合、子どもも発症する可能性が高いです。

5)ぶつぶつや腫れをよくかいてしまっている。
6)体重がなかなか増えない。
7)だんだん元気がなくなってきた。
→アトピー性皮膚炎の可能性があります。お医者さんへの早目の受診がおすすめです。

アトピー性皮膚炎の特徴

アトピー性皮膚炎の症状の特徴

・かゆみのある湿疹ができる。
・良くなったり、悪くなったりを繰り返してしまう。
・アトピー素因をもつ。

などがあります。
赤みがあるもの、プツプツして盛り上がりがあるもの、じくじく水分の多いものや、固いものなど色々な種類のかゆい湿疹が、個人差がありますが顔や耳や首のまわり、わきの下やひじの内側や外側、ももの付け根、ひざの表や裏側などに出来ることが多いです。

年齢による症状の変化

アトピー性皮膚炎の多くは成長とともに肌が強くなって治っていく事が多いです。
そして年齢に応じて症状が変化します。乳幼児期は頭や顔に症状が表れることが多く、幼児期にかけてだんだんとからだや手足に広がっていき、特に関節部分に出来やすくなります。
乳児は2ヶ月以上、幼児~は6ヶ月以上症状が続いた場合にアトピー性皮膚炎と診断されます。



肌のバリア機能について

皮膚のバリア機能とは皮膚の水分を保持し、外部から異物が侵入するのを防ぐ役割です。

アトピー性皮膚炎の人の皮膚はこのバリア機能が低下しているため、肌にある水分が蒸発しやすくなり、外からさまざまな刺激やアレルゲンが入りやすくなります。
皮膚の一番表面の皮脂膜が失われると、水分が蒸発し肌が乾燥します。水分が減少し、異物やばい菌が侵入していまうので、その異常を知らせるためにかゆみがおきます。
かいてしまうとさらに肌が傷ついて皮膚のバリア機能が壊れてしまい、セラミドなどの細胞間脂質が減少して肌の乾燥が悪化します。その皮膚バリアが壊れた状態が続いて、そこにアレルゲンが皮膚に入り込みすぎた状態になるとアトピー性皮膚炎と診断されることもあります。
赤ちゃんや幼児は皮膚が未熟で皮膚バリア機能が十分ではないので、毎日の生活の中で肌のケアに気を付けてあげる必要があります。

皮膚のバリアの一部 皮脂膜が失われる要因

・洗いすぎると皮脂膜を落としてしまって、無防備な皮膚になってしまいます。
皮脂膜が失われる要因として多いのが洗いすぎです。低刺激で、できるだけ余計なものをふくまない製品を使い泡でやさしく洗うのが重要です。

・皮膚バリアに必要な栄養
皮脂膜は油分なので、皮脂には油分が必要ですが、摂取の量と種類に注意します。
皮膚バリアに必要なオメガ3脂肪酸は、青魚、亜麻仁油、えごま油、しそ油、くるみ、緑黄色野菜、豆類に含まれます。良質な油を適量とるのがおすすめです。
加工食品の油脂などの古い油は活性酸素を過剰に増やします。そうすると過酸化脂質というものが増えて、皮膚の内側から刺激を与えてしまうので摂りすぎに注意が必要です。
何よりバランスのとれた食事が大切です。

アトピー性皮膚炎の子のための7つのホームケア

1)洗浄と保湿でよい状態をキープする

アトピー性皮膚炎の弱った皮膚のバリア機能を傷つける原因を減らして、刺激に負けないバリア機能を備えた皮膚へ導くのがスキンケア(洗浄と保湿など)です。
乾燥が気になっている時であっても、からだを1日に1回洗って汗などを洗い落とし、炎症を悪化させてしまう「黄色ブドウ球菌」が増えないようにします。

■洗う時のポイント■
・ぬるま湯を使います。熱い湯は皮脂を奪い乾燥の原因になります。
・洗浄料は刺激の少ないものを良く泡立てて使います。
・強くこすらないようにします。ナイロンのタオル等は使わず手で優しく洗います。
・洗浄成分が皮膚に残らないように十分に洗い流します。

バリア機能が低下した皮膚に大切なのが保湿です。

■保湿のポイント■
・体を洗ったあとはすぐに保湿剤でうるおいを補給します。
・保湿剤は刺激が少なくて塗りやすいものをたっぷり塗ります。
・塗る時はこすらないように、手のひらで皮膚全体に広く伸ばすように優しく塗ります。
・保湿剤は乾燥が気になる時に1日に数回塗ります。

2)こまめな掃除と換気

こまめな掃除と換気でハウスダストから赤ちゃんを守りましょう。

■掃除のコツ■
・リビングなどひとが集まる場所を重点的に、1日に1回は掃除機をかけるのが理想です。
・掃除機の他に粘着クリーナーやモップを使うと、こまめにほこりなどが取り除けます。
・カーペットなど布製のものはとくに丁寧に掃除機をかけます。
・カーペットよりフローリング、布製のソファーより革製のソファーがおすすめです。
・ぬいぐるみは時々洗って、天日干し、枕カバーやシーツもこまめな洗濯をしてダニから赤ちゃんを守ります。

■換気のコツ■
・こまめに空気を入れ替えます。
・湿度50%以下、室温20~25℃が理想です。

3)かゆみをおさえる工夫

・かゆい時は保冷材をタオルでつつんだものや、冷たい水で濡らしたタオルで冷やしてあげると、かゆみが和らぎます。(保冷材や氷を直接皮膚にあてるのは刺激が強すぎます。)
・爪は短く丸みがある状態を保つようにします。
・寝ている時はなるべく室温をキープします。
・かいて服やシーツを汚してしまうこともあるので、衣類や寝具は洗いやすくて肌への刺激が少ない綿素材がおすすめです。
・かゆい部分をママの手のひらで優しくなでてあげるのもおすすめです。

4)紫外線に気を付ける

アトピー性皮膚炎でなくても赤ちゃんに紫外線は大敵ですよね。そんな紫外線は皮膚のコラーゲンを破壊してしまうので、帽子や日焼け止めで赤ちゃんの肌を保護してあげます。
帽子はキャップ型より首の部分も隠れるものがおすすめです。つばが10cm位あると赤ちゃんの肌をより守ってくれます。抱っこの時はママが日傘をさしたり、ベビーカーに日よけを付けるのもおすすめです。

5)アトピー性皮膚炎とおやつ

子ども達が大好きなおやつ。少量ならいいのですが食べ過ぎてしまうとアトピー性皮膚炎には良くありません。
市販のお菓子には砂糖や油が多く含まれていて、この油やお砂糖の摂りすぎにより肌荒れを起こしたり、腸内の悪玉菌を増やしてヒスタミンという痒みの成分を生成してしまうなどが起きてしまいます。
そこでおすすめなのが、以下の2点。

1、果物や野菜をそのまま頂く。焼きいもやかぼちゃやにんじんをゆでたもの、果物などは甘くておやつにぴったりです。
2、家でおやつを作る。糖分や油分をひかえたり、野菜を入れてみたりと色々なアレンジが出来ます。

6)信頼できるお医者さんをみつける

アトピー性皮膚炎は治りにくく、長い期間お医者さんに通うことになります。そのため、親身に相談に乗ってくれる同じ先生と長くつきあうのがおすすめです。
信用できない先生だと、相談や質問もしにくいですし、治療を受けることがストレスになってしまいます。
相談した時に親身に話をきいてくれて、治療の方針をしっかり説明してくれる。この先生だったら安心できるという先生を探すととても心強いです。
そして信頼できる先生の指示には従って、勝手に薬をやめたりはしないで、必ずどんな時にも相談するのが大切です。
大きい病院だと先生が入れ替わってしまう事もあるので、できれば開業医の先生にかかるのがおすすめです。

7)ストレスをなるべくためないようにする

ただでさえ大変な赤ちゃんのお世話にアトピー性皮膚炎のケアが加わると、ママがとても大変ですよね。ママがイライラしてしまうと、子どもにも伝わってしまいますし、アトピーを治そうと必死になりすぎてしまうと、子どもにストレスを与えてしまうことにもなります。

スキンケアを丁寧にしたり、お家の中を清潔にしたり、食べるものに気を付けたりすることって実はママや家族にとってもいいことづくめです。思い切って、ソファーもカーペットも全部処分してしまえば掃除が楽になるし、子どもが遊ぶスペースも広くなります。お菓子を減らして自然のものでおやつをすると、ママの美容やダイエットにもいいですし、ママも赤ちゃんと一緒に使えるような低刺激のものでシンプルケアをしたら肌がもっときれいになるかもしれません。
そんな風に考えて、なるべくストレスをためないでアトピー性皮膚炎と向き合っていく方法がおすすめです。

原因を知って環境を整えてあげる

アトピー性皮膚炎ときくと、あれもこれもダメじゃないか。とか不安になってしまいますよね。だからこそ、原因を知ると安心します。きちんと説明をしてくれるお医者さんにかかって、必要ならば検査などをしながら、使う薬などについてもしっかり理解したうえで使っていくと、不安が少し和らぎますよね。

原因を知って環境を整えてあげていると、年齢が上がって肌が強くなり症状が良くなることが多いです。
長い治療になりますので、焦らずストレスをためない工夫を心がけるのがおすすめです。ママの笑顔が、子どもたちにとって何よりですね。