市販の虫除け剤に含まれる「ディート」という化合成分をご存知ですか?このディートの危険性が問われるようになって、アロマオイルでの虫除け対策をする人が増えています。こちらでは、虫除けに有効なアロマオイルのご紹介と、正しい使い方、注意点についてお伝えします。
アロマオイルとは?
100%植物由来の精油のこと
「アロマオイル」というと、香りを含む油全般で化学合成されたものも含んでしまうことがありますが、ここでは100%植物由来の精油(エッセンシャルオイル)のことをアロマオイルとしてご紹介します。
植物が自分で産生する揮発性の油のことで、それぞれ固有の香りがあり、さまざまな形で体や心に作用します。
アロマオイルで虫よけが流行っている理由は?
「ディート」による健康被害
アロマオイルを使って虫除けをするママも多いのではないでしょうか?
そこには、アロマオイル自体が広く認知されはじめたことも理由の一つにあげられますが、市販の虫除けスプレーなどの商品に含まれている「ディート」という成分によって、健康被害の事例が確認されたことにもよります。
これはもともとはアメリカ軍が戦争時にマラリア予防で開発したもので、虫除けとして世界中で使われるようになりましたが、稀に神経障害や皮膚炎を起こすことがわかりました。特にカナダでは子供の使用に関して厳しく制限しています。
この流れから、穏やかで安全なアロマオイルでの虫除けが注目されるようになったようです。
公益社団法人東京都薬剤師会
東京都薬剤師会は、現場の薬剤師が社会のニーズや医療現場の要請に応えられる薬剤師として活躍できるよう、その活動を支えています。 ※こちらのサイトを参照させていただきました。
なぜアロマオイルに虫よけ効果があるの?
虫が嫌う香り成分を含む
植物は動くことができないので、自分の身を虫などの天敵から守るために体内で虫が嫌いな香り成分を含むアロマオイルを作り出しているのです。
アロマオイル自体には殺虫効果はありません。しかし、オイルは虫が嫌う香り成分を含むので、それを身に着けたり、部屋に散布したりすることで、虫を近づけないようにすることができます。
虫よけ効果のあるアロマオイル6選
【1】シトロネラ
虫が嫌いなゲラニオール、シトロネロール、シトロネラールを含み、虫除けとしての効果が高く期待できるオイルです。
レモンに似たすっきりとした香りがします。
シトロネラ 精油[30ml] 【正規輸入品】 NOWエッセンシャルオイル(アロマオイル)
【2】レモンユーカリ
ユーカリにはいろいろな種類がありますが、レモンに似た香りのこのレモンユーカリはシトロネラールをずばぬけて多く含み、高い虫除け効果が期待できます。
生活の木 C ユーカリ レモン エッセンシャルオイル 10ml
【3】レモングラス
エスニック料理に用いられるレモングラスですが、オイルは草の香りの中にさわやかな香りです。
シトラールという虫除け効果のある成分を含んでいます。
【AEAJ認定表示基準認定精油】NAGOMI PURE レモングラス 10ml 【エッセンシャルオイル】【精油】【アロマオイル】|CONVOILs pure10m
【4】ゼラニウム
虫の嫌いなシトロネロールという成分を含みます。
ヨーロッパではゼラニウムの鉢植えを窓辺やベランダなどに飾る習慣があるそうですよ。
ニールズヤード レメディーズ エッセンシャルオイル ゼラニウム・オーガニック 10ml
【5】ラベンダー
殺菌消毒作用もあるラベンダーは、美容にも用いられるとても有名はハーブです。衣類などに付着する小さな虫に効果的とされています。さわやかなフローラル調の香りが特徴。
刺激が少なく、お肌にも使えるのでおすすめです。
GAIA エッセンシャルオイル ラベンダー・トゥルー 5ml
【6】ペパーミント
ペパーミントはお茶など食用でも使われる、さわやかな香りのオイルです。
歯磨き粉やガムのフレーバーとしても、とても馴染みが深い香りですが、虫にとっては嫌な匂いになります。
ペパーミント 10ml [精油/エッセンシャルオイル/アロマオイル]
アロマオイルで虫よけ対策!
【1】スプレーにする
『虫除け効果のあるアロマオイル6選』でご紹介したものを薄めてスプレー容器にいれ、部屋にスプレーしたり、虫の出入り口である網戸にスプレーして使います。
肌に直接つけることもできますが、3歳未満のお子さんや妊婦さんは使わないようにしましょう。
小さいお子さんの虫除けにはベビーカーや帽子などにスプレーするのもよいですね。また、ティッシュなどにスプレーし、部屋の四隅などにおいておくのもおすすめの方法です。
ただし、香りがすぐ飛んでしまいますので、一時間ごとくらいで付け直すようにしましょう。
香りには好みがありますので、自分の好みのものを見つけられるとよいですね。
虫除けスプレーは簡単に手作りできます。スプレーボトルも100均などで簡単に手に入りますので、手作りしてみてはいかがですか?いかに作り方をご紹介します。 ~手作り 虫除けスプレーの作り方~
キャリアオイル(ホホバオイルなど) 5ml
精製水 45ml
お好きなアロマオイル 10滴
アロマオイルは一つだけでも何種類か混ぜてもかまいません。お好きな香りをお使いください。
オイル同士をまぜて、そのあと精製水を加えます。
使うときはよく振ってから、2週間以内で使い切るようにしましょう。 ~手作り 虫除けルームスプレーの作り方~
お肌に直接つけられない小さなお子さんにはこちらを網戸などにシュッとしましょう。
無水エタノール(薬局でかえます)または精製水 5ml
精製水 45ml
お好きなアロマオイル 10滴
アロマオイルは一つだけでも何種類か混ぜてもかまいません。お好きな香りをお使いください。
オイル同士をまぜて、そのあと精製水を加えます。
使うときはよく振ってから、2週間以内で使い切るようにしましょう。
パーフェクトポーション アウトドアボディスプレー125ml
▼番外編:クリームタイプも。こちらはスプレーより香りが長持ちします。
【2】アロマポットで焚く
部屋にアロマポットで焚きます。ろうそくで焚くものと、電気のものとあります。
ろうそく自体が虫除けのものもありますね。
【3】鉢植えをおく
ゼラニウムやペパーミントなどハーブそのものの鉢植えを育てる、という方法もあります。
ペパーミントなどはお茶にもできますし、一石二鳥ですね。
ゼラニウムはもともとヨーロッパでは虫除けの目的で窓辺で飾られている花です。いろいろな種類がありますが、センテッドゼラニウムというのが虫除けに使われる種類でおすすめですよ。
アロマオイルでの虫よけで気をつけること
妊婦さん、3歳以下のお子さんは要注意
虫除け効果のあるシトロネロールという成分は肌に刺激があるので、肌が弱い方や、妊婦さん、3歳以下のお子さんは肌に直接つけるのはさけるようにしましょう。
また、妊婦さんの使用に関しては、さまざまな文献がありますが、すべてのアロマオイルは妊娠初期には使わないようしてください。
レモングラス、ゼラニウム、ペパーミントは中期以降も使わない方がよいとされています。
アロマオイルではなく、鉢植えを置くなどの工夫をするようにしましょう。
肌に刺激があったり、具合が悪くなったりした場合はすぐに使用を中止してくださいね。
アロマオイルで体にやさしい虫よけ対策を
日本でもデング熱が発生するなど、蚊などの虫さされに対して敏感になりましたよね。
直接肌につけるものですから、安全なものを使いたいという方が多いかと思います。子供たちが安全に思いきり遊べるように上手にアロマオイルを利用しましょう。
今回ご紹介したアロマオイルは蚊だけでなく、アリやコバエなどにも有効ですので活用してみてくださいね。